当サイトではドッグフードのお悩み相談を実施しているのですが、相談内容のほとんどが『今与えているフードの品質は良いか??』そんな内容です。
次に多いのが『フード難民で困っている』、そして意外と多いのが『求めている成分値のフードがない』、このような相談内容。
特に低タンパク・低脂質で品質の良いフード。これを探しているが中々ない・・・って人が非常に多い。
確かに保証成分値が低いだけのものは格安ドッグフードでいくらでもあります。でも使用原料など品質が高くて保証成分が低スペックなフードってあんまり無いんですよね・・・高タンパクで品質の良いものはいくらでもありますが・・・
で、今回紹介したいのが『ペロリコドッグフード』です。
このフードの販売元ってあの『モグワン』を販売しているレティシアンとなり、モグワンほどではありませんがまあまあ広告されまくっているフードではある。そこがちょっと・・・って感じる方もいるかとは思います。
でもレティシアンの扱うフードってモグワンしかり品質高いんですよね。ペロリコのようなそこまで需要が高そうではないフードも提供しているし、他にも挑戦的な内容のフードも展開している。
今回はレティシアンとペロリコについて解説していきたいと思います!
ペロリコドッグフードの販売先であるレティシアンへの評価を見直している3つの理由
ペロリコを販売しているのはモグワンを販売しているレティシアンです。
ネットでドッグフードを調べている方は間違いなく『モグワン』の名前を聞いた事あるかと思います。おそらくネット上では一番売れているフードですね。さらに言えば一番広告されているフードでもある。
私も当初はあまり良い印象を抱いてはいなかった。ちょっとやりすぎ感がありますからね・・・笑
ただこのドッグフード解説サイトを運営するようになり様々なフードを調べてきました。すると考え方は変わった。
案外レティシアンやるじゃないか!!!と。
その理由を説明していきます。
理由その①:OEMのドッグフードであるのは間違いないが、真面目にOEMやっていると思われる点
当サイトの記事を読んで頂いている方はドッグフード業界がOEMまみれ・・・ってのは既にご存知かと思います。
知らない方のために軽く説明しておくと、OEMとはOEMとはOriginal Equipment Manufacturing(Manufacturerの略で、要するに製品(ドッグフード)をどこかの工場に製造してもらい、販売業務だけは自社で行うスタイルです。
図で説明するとこんな感じ。
ドッグフード業界はこのOEMが活発で中身ほぼ同じなのに値段が違うフードが大量にあります。特に国産のプレミアムドッグフードはエゲツない・・・OEMについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみて下さい。
→国産ドッグフードは『OEM×広告』で信用できない!その理由を『実例』付きで解説
で、OEMと言ってもどこまで工場に委託するか?これには差があります。
OEM工場に全て丸投げするのもOEM。信頼できる工場に独自の原料や配合設計、コンセプトを伝えて製造してもらう。これもOEM。OEMが全て悪って訳ではありません。
モグワンを製造しているのはイギリスの工場となりますが、間違いなく同じ工場で作られたフードってまあまああります。フラペとか某アパレルブランドのフードとか、ウルフインハウンドとかがそうですね。
これらは微妙に表示を変えていますが、中身一緒です。
でもモグワンって中身同じシリーズを見かけない。これだけ売れているフードにも関わらずです。
おそらくモグワンってレティシアンのオリジナル配合設計じゃないのかな、と思うんですよ。他社に真似されないよう、また独自性を保つために製造工場とその辺りの契約しっかりしている・・・じゃないと説明がつかない。
フードの内容的にも日本の飼育環境にちょうど良い感じですしね。
これがレティシアン意外とやるな!と感じる理由その1です。OEMであることは間違いないが、OEMを真面目にやっている印象がある。
理由その②:需要がそこまで高くない尖った配合設計のフードも取り扱っている
今回紹介するペロリコもそうですが、どう考えても需要がそこまで高くないフードも数多く取り扱っています。
利益だけ追求するならモグワンだけ売ってれば良いと思うんですよ。商品ラインナップ増やすにしてもモグワンはチキンとサーモンが主原料なので、ここを変えたものを増やせば良い。これが一番売れる。
でも言い方は悪いですが、変なフードが多い・・・笑
例えばアランズナチュラルドッグフードはラムを主体にたった9種類の原材料だけで作られたフード。こんなのかなりキツめのアレルギー持ちくらいしか検討されない、って思うんですよ。
もっと言えば過去に『ヨラドッグフード』ってのも販売していました。これタンパク源は『昆虫』です。虫ですね。虫・・・
あまりにも売れなくて販売中止になっていましたが、一般的なドッグフードに使用されている原料がだいたいアレルギーに引っかかる・・・そんな場合は昆虫食はアリ。イメージが悪すぎますが昆虫って高タンパク・低脂質で栄養源としては素晴らしい。
最近だとマックアダムズドッグフードってのが新発売されています。今のドッグフードはエクストルーダーって機械で製造される事が主流ですが、デメリットもあります。そのためオーブンベイク製法を採用し、使用原料はなんとドッグフード1袋に対して鶏二羽・・・尖ってますよね。これは面白いので別で記事を書きたいと思えるフード。
このように尖った配合設計の海外製プレミアムドッグフードを日本に展開していく、そんな挑戦的な企業スタイルが好感持てます。これがレティシアン意外とやるな!と感じる理由その2です。
理由その③:広告色は確かに強いがフードの内容に対して決して高いとは言えない点
広告バンバンしていると普通は値段高くなると思いますよね??
今回紹介するペロリコドッグフードって4,708円(税込)/1.8kgが定価です。kg単価だと2,616円/kgとなります。ちょっと高い・・・ですが、同等品と比較してみるとどうでしょう?
低タンパク・低脂質で人気があるフードで『ナチュラルハーベスト』というフードがあります。
ペットショップなどでも販売されているフード。ネット上では特に広告がされていないタイプの普通のものです。これ定価だと3,740円(税込)/1.59kg、kg単価だと2,352円/kgです。
単純な価格だとペロリコの方がやや高いですが、使用原料やスペックはペロリコの方がやや上。内容考慮すると同じくらいの価格設定なんですよね。(定期購入で割引適用すればペロリコの方が安くなります)
広告しているものと広告していないもの、同じような価格設定になっているのはなぜか??
おそらくレティシアンって初購入された時の利益は度外視して販売している。
どういう事かというと、ドッグフードの広告で大きいのはアフィリエイト広告です。当サイトのようなブログサイトで商品を紹介。商品が売れたらブログサイト運営者に報酬が支払われる仕組みですね。
この報酬はドッグフードによって異なり、当然ですが報酬が高いものの方がブログサイト運営者はゴリ押ししてくる。ネット上で同じものばかりがSランクだの高評価されているのはこれが理由です。
ただレティシアンのフードって『定期購入』前提みたいな販売方法。アフィリエイト報酬が発生するタイミングって『初回購入』が多い。つまりアフィリエイト報酬を支払うのは初回だけで、定期購入で継続して購入してくれれば利益は2回目以降で確保できる、って事です。
なので適正な価格帯でも広告をバンバン流せる・・・この販売戦略が非常に上手い!
こんな感じでレティシアンのフードって実はそんなに高くない。数々のドッグフードを調べてきましたが、フードの内容に対して適正価格と言えます。これがレティシアン意外とやるな!と感じる理由その3です。
ペロリコドッグフードの原材料品質・原料表示の情報量(30点/30点)
ではここからはいつも通り使用原料や原料表示を見て評価していきましょう!
ペロリコドッグフードの使用原料について(15点/15点)
こちらがペロリコドッグフードの原材料表示となります。
動物性原料およびタンパク質源について
ドッグフードでは配合量の多い順に原材料を記載するルールがあり、最も最初に記載されているものを『第一原料』と呼びます。ペロリコだと肉類28.6%、その中でもチキンの生肉15%が第一原料ですね!
ドッグフードの原料として生肉は非常に良い原料ですが、生肉には水分が多く含まれています。なのでドッグフードとして加工すると水分がほとんど蒸発。実質の栄養素として生肉由来のものが実は少なかったりする・・・って事があるのですが、ペロリコに関しては乾燥ダッグ、チキンタンパクを配合する事によってそれを回避していますね。
コンセプトが低タンパクフード(タンパク値22.5%)でありながらタンパク源を動物性由来のものにする、ってのは好感持てます。乾燥原料を多く、植物性原料の割合増やせば原価は安くタンパク値も確保できますからね。
ペロリコのアピール文って『低カロリーなのに美味しい』ですが、それに納得できる内容。良いと思います。
脂質源について
脂質源についてペロリコではサーモンオイル(オメガ3供給源)、チキンオイル(オメガ6供給源)、そして酸化に強い事で知られるココナッツオイルを配合。
レティシアンのフードって基本オイルに『サーモンオイル』が使用されています。ここが非常に良い。
オメガ3脂肪酸の供給源として亜麻仁が一般的ですが、あれは犬があまり利用しにくい脂肪酸です。なので魚由来のDHA・EPAが豊富に含まれるオイルの方が良いです。
国産のプレミアムドッグフードって亜麻仁オンリーのものが多く、これは工場の設備レベルが低いからなんですよ。サーモンオイルなど魚系オイルって酸化に非常に弱く、これをドッグフードに使用するにはドッグフードの粒を作った後に後添加する必要がある。
それをするための設備がないのでやろうと思っても出来ません。
という訳で脂質源についても非常に良い内容となっています。
その他原料について
その他の原料としてはプレミアムドッグフードとしては定番のもの。グルコサミン・コンドロイチンは関節ケアが期待できますし、マンナンオリゴ糖など腸内環境を整えるプレバイオティクスにも考慮されている。
抑えるべきところはしっかり抑えられている、そんな印象ですね!
使用原料全体として商品コンセプトに合った内容であり、十分評価できる内容ではないでしょうか。
ペロリコドッグフード原材料表示の情報量について(12点/15点)
ドッグフードの原材料表示は使用割合の多いものから記載するルールがありますが、各原料が何%配合されているかまで記載する義務はありません。
もう一度ペロリコドッグフードの原料表示を見てみると・・・
使用原料
肉類28.6%(チキン生肉15.0%、乾燥ダック8.6%、チキンタンパク5.0%)、サツマイモ、豆類(エンドウ豆、ひきわりエンドウ豆)、乾燥白身魚8.6%、リグノセルロース、油脂類(サーモンオイル、チキンオイル、ココナッツオイル)、亜麻仁、ビーツ繊維、チコリ、マンナンオリゴ糖・βグルカン、オオバコパウダー、ビール酵母、リンゴ、ニンジン、ブロッコリー、ホウレンソウ、トマト、クランベリー、ブルーベリー、グルコサミン、コンドロイチン、昆布、褐藻、白樺、カレンデュラ、緑茶、ショウガ、カモミール、ユッカ、ローズマリーエキス、ウコンエキス、柑橘エキス、クローブオイル、オレガノ、セージ、マジョラム、タイム、ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、銅、ヨウ素、セレン)、アミノ酸類(DL-メチオニン、L-リジン、L-カルニチン)、ビタミン類(E、A、D3)
動物性原料について何が何%配合されているか記載されています。これは高評価できます。
海外製プレミアムドッグフードの中には全ての使用原料について%表示されているものもあるにはあります。ただ動物性原料だけでも%表示されていれば十分かと思います。国産のプレミアムドッグフードはまず%表示されていませんからね・・・笑
この%表示ってのは意外と重要で特に生肉を使用している場合、生肉は重いので誤魔化そうと思えばいくらでも誤魔化せちゃうんですよ・・・見た目は良い感じの原料表示にするの簡単です。%表示をすると誤魔化しができないので信頼性がグッと上がります。
全て%表示されているフード
ペロリコドッグフードの栄養成分値・バランス(20点/20点)
次に栄養成分について。保証成分はこちらになります。
保証成分
タンパク質:22.5%以上、脂質8.0%以上、粗繊維8.0%以下、灰分7.8%以下、水分9.5%以下
リン0.7%以上、カルシウム0.8%上
カロリー:326.9kcal /100g
当サイトでは基本的に栄養成分値に関しては満点評価にしています。ベストな栄養成分なんてものは存在しない。ワンコそれぞれによって違いますからね。商品のコンセプトに合ってない、あまりにも一般的なものからかけ離れた場合は減点していますけど・・・
で、ペロリコについてですが、もちろん一般的なプレミアムドッグフードに比べるとスペックが低く見えますが、これはそういうコンセプトのフードなので問題ないでしょう。
あえて言うなら脂肪酸数値について記載して欲しかったな、とも思いますがサーモンオイル使用していますし特に心配する必要はないかな、と思います。
ペロリコは安全への取り組みを行なっているか?(10点/20点)
当サイトでは安全への取組について①アレルギーの対策、②安全性に関わる認証制度など取得しているか、この2点を特に重要視しています。
まずアレルギーについてですが、ペロリコはアレルギーどうこうと言うよりは低カロリー&低脂質をコンセプトに作られているフードなので評価しようが無いかな、と。
グレインフリーのフードですが今となってはグレインフリーは珍しいものではないですしね。
次に安全性に関わる認証制度について。ペロリコ公式ページでは製造している工場について『欧州ペットフード工業会連合(FEDIAF)の厳しい基準をクリア』と記載されていますが、ちょっとアピールが弱い。
ドッグフードの製造工場も人間の食品と同じく外部からの安全に関する認証を取得するなどが世界的な流れになっていますが、どんな基準なのか?またどこの認証制度を取得しているか?などもう少し情報が欲しいところではあります。
これは自社工場持ちではない弱い部分ですよね。どうしても公開できる情報量に限りがある。ただこの工場で製造されているフードって日本で多く出回っていますし、特別心配する必要はないと思いますけどね。
上記考慮して10点/20点と採点しておきます。
ペロリコドッグフードの製造方法について(6点/10点)
当サイトはドッグフードをどのように製造しているか?これについても重要視しています。
ペロリコはドッグフードの一般的な製造方法であるエクストルーダーで機械で作られたもので間違い無いかと思います。形状はクロス型になっており、これは丸呑みしにくい形状にしたとの事。
当サイトではエクストルーダーで製造されたものは基礎点として5点。そこに何かしら独自性や工夫した製造工程があれば加点する、そんな採点をしていますが、ペロリコの場合は基礎点5点に形状の工夫でプラス1点、6点/10点で採点しておきます。
ペロリコは人工の酸化防止剤・着色料を使用していないか(10点/10点)
これについては問題ありませんね。酸化防止剤で使用されているものはローズマリーエキスで自然由来のもの。意味のない着色料なんかも使われておりません。
ペロリコはスペックに見合った価格であるか?5点/10点
最後に価格について。当サイトでは単純な価格ではなく、スペックに見合った価格なのか?これを考慮して採点しています。
ペロリコは価格はこちら
価格(税込) | kg単価 | |
定価 | 4,708円 /1.8kg | 2,616円/kg |
定期購入割引(最大20%オフ) | 3,766円 /1.8kg | 2,092円 /kg |
この価格ですが、評価するのは難しい。
と言うのも単純なスペックだけ見て価格を見ると割高です。ただペロリコはあえて低スペックに配合設計されているフードであり、こういうフードは小ロットでの製造となるのでやや割高になるのは仕方がない。
同じようなコンセプトのナチュラルハーベストとかと比較すると、悪くない気はしますけどね。定期購入すればナチュラルハーベストよりも安いし。
ペロリコ総合評価は81点!だが点数あまり関係ないタイプのフード
ペロリコの総合点は81点となりました。
一応点数つけてみましたがあまり意味ないと思います・・・笑
モグワンとかなら代わりになるフードはいくらでもある。でもペロリコはちょっと特殊なフードですからね!
獣医さんにカロリー控えるように言われた。療法食を与えるまでではないがタンパク・脂質を抑えたい。ダイエットさせたいが今のフードがあまりにも食いつきが悪い・・・こんな方は試してみる価値あると思いますよ!
定期購入前提みたいなフードではありますが、いつでも定期ストップできますしね!
では今回はこの辺で。こちらに当サイトで評価の高かったフードをまとめたランキング記事を作成しています。フード選びに迷ったらこちらもぜひ参考にしてみて下さい。
→ドッグフードおすすめランキング表|6項目で公平な評価をしています