今回は『涙やけ』について。
涙やけって多くの飼い主さんが悩んでおり、当サイトはドッグフードのお悩み相談をしていますが、涙やけを改善するのにどうしたら良いか?って質問よく届きます。
なのでこの記事を書こうと思ったのですが・・・
おそらくドッグフードの切り替えによって涙やけを改善する、ってのは困難。困難というかフードではないものが原因となっている事の方が多い。
というのも『涙やけを改善するドッグフードを教えて欲しい!』って質問が届くのはそうなのですが、同時に『このフードで涙やけが改善したんですが、どう思います?』みたいな質問も多く届きます。
じゃあ涙やけが改善したフードの内容を見ると・・・共通する要素がほどんどないんですよね。
正直言ってしまうと、涙やけの原因でドッグフードが原因と考えてしまう人が多すぎる気がします。確かにアレルギーによる炎症で涙の量が増加、それに伴って涙やけになる。アレルゲンを除いたフードに切り替える事で改善する。
これはあり得ます。しかし先天的に鼻涙管が狭い、もしくは閉塞している。人間で言うところの『逆まつげ』など睫毛異常、花粉症などフード以外のアレルギー、結膜炎や緑内障などの病気、など他の事が原因になっている事の方が圧倒的に多いと感じます。
例えば『今まで犬と暮らせる環境じゃなかったが、念願のマイホームを購入。ついにワンコをお迎えした!!』よくありそうなシーンですが、ここに涙やけの原因になる可能性があります。何かわかりますか??
『犬のシックハウス症候群』です。シックハウス症候群とは建材や家具に含まれる有害な化学物質を吸い込む事によって体調不良を引き起こす事。新築・リフォーム直後、新しい家具を買った、そんな時に起こりやすいものですが、これ人と同様に犬でもシックハウス症候群になるケースが報告されています。
ちなみに我が家ではホルムアルデヒドなどの対策として『カルテック光触媒除菌脱臭機』を導入しています。最近じゃ動物病院とかイオン系のペットショップに置いているやつですね。
別に涙やけ対策、って訳じゃなく、また効果も正直よく分かっていないのですが、まあ無いよりは良いだろうと・・・笑
要するに、涙やけの原因となり得る要素はフード以外にもあり過ぎて、『フードが原因と考える前に、他を疑った方が良い(かもしれない)』って事です。
とは言え当サイトはドッグフードを解説するサイトですので、今回は『なぜ涙やけの原因がフードだと疑ってしまうのか?』『涙やけの原因がフードか特定するオススメの方法』を紹介していきます。
なぜ『涙やけ』の原因がドッグフードだと疑ってしまうのか?それはマーケティングの影響
『涙やけ』って飼い主さんにとってデリケートな問題でもあるので、変な事は書けません。なのでこの手の記事を書くときは国内・海外のネット情報、あと論文などしっかり読むようにしています。
ドッグフードが涙やけの要因になっていた、って論文もあるにはあるのですが、例えばこれ。
正直言って内容は微妙。腸内環境の改善が涙やけに効果がある(かもしれない)、って内容ですが、そもそもが推測からのスタートですし、ドッグフードの何が原因だったかは特定されていない。また試験に使われたドッグフードの内容がショボすぎる。
その理論で言えば今のプレミアムドッグフードは大抵のものがプレバイオティクス、プロバイオティクスに考慮されているが、いまだ多くの飼い主さんが涙やけに悩んでいる。ちょっと弱いですね。
じゃあ海外の論文はどうか?ってなると良いのは無い。涙やけに食べ物が関係すると結論づけられたものって調べた限りだとありません。
ここで重要なのはドッグフードが涙やけに関係するという学術的なエビデンスがないのにも関わらず、なぜネット上では『涙やけに良いフード』とかが乱立して、また飼い主さんもフードが原因かも?と考えてしまうのか??って話です。
よく考えて下さい。自分の目が痒くて涙が多く出るな、ってなったら食べてるものが原因って考えます?多分考えない、他の事を疑うのではないでしょうか。
なぜこのような現象が起こっているのか??理由は簡単。マーケティング、つまり広告です!!
国産のなんちゃってプレミアムドッグフードにありがちなんですが、『キレイな目元をサポート』みたいな表現見かけません??
『涙やけ』とは表記せず効果があるように匂わせてくる表現。これはね、薬機法対策なんですよ。
ドッグフードって薬じゃないので、それを与える事によって特定の症状が改善する表現は薬機法的にNGとなります。でも多くの飼い主さんは『涙やけ』に悩んでいる。効果がありそうな表現を使う方が売れる。だからこういう表現が使われている、って事です。
どの成分によって効果を謳っているのか全く書いていないですからね。
逆に言えば『涙やけに効果がある』と明確に言っちゃっている販売者の公式サイト、ブログサイトなんかは完全に薬機法を無視していますので信用しなくて良いです。これは断言します。
涙やけって非常にマーケティング要素が強く『クラウドワークス』などクラウドソーシングサイトでは画像や動画が売買されています。
これら画像や動画が何に使われているかと言いますと・・・広告ですね。さらにエゲツないのはドッグフードの販売者までもがこのような場で画像を購入しているって事。
お客様のレビュー!とかで平気でこういう画像を使う悪質なとこもあるんですよ。自社商品じゃなくて、買った画像でね!!
あとはアフィリエイトですね。ブログサイトとかもそうですが、SNSでもよく見かけません?〇〇が涙やけに効く理由!!とかね。
クラウドソーシングサイトとは?
フリーランスや副業する人が登録するオンライン上での仕事マッチングサイトのようなもの。ドッグフードの闇が垣間見れるので、どんな仕事が募集されているか見てみるのもオススメ。登録するのは無料。ちなみに私は犬グッツのモニターとか、モデルでたまに仕事受けています。
有名どころだと『クラウドワークス』とか『ランサーズ』、『ココナラ』とかですね。
単価は安めだけど案件多いので、どんな仕事があるか見るにはクラウドワークスがオススメです。
つまりこのようなマーケティング(広告)がバンバン行われていますので、『フードが原因なんじゃないか?』って疑ってしまう人が続出するって事です!
ただしドッグフードが涙やけの原因である場合もある|フードが原因か特定するオススメの方法
さて、もう一度言いますが『涙やけ』の原因はドッグフードが原因とは限らない。むしろドッグフードじゃない事が原因の方が多い。そう考えています。
食べたものが主な原因であるなら、もっとその手の研究発表あるはずですからね。
ただドッグフードが原因である事ももちろんあります。それは食物アレルギーによって炎症を起こす。それで涙が多く出て結果的に涙やけになっているパターン。もし何かしらの食物アレルギーが原因で涙やけになっていると分かれば、アレルゲンとなっている原料を使っていないフードを与えれば良いだけです。
涙やけの原因がドッグフードなのかそうじゃないのか?ここをまず特定しましょう!で、どうやって特定するか??オススメの方法を紹介します。
先に方法を言いますと・・・
『金虎 おさかな』ってドッグフードを与えてしばらく様子を見てみる。
こう書くと金虎の回し者か!って思われそうですが、ちゃんと理由があります。
まず第一の理由が『魚はアレルゲンとなる可能性が非常に低い』です。
こちらロイヤルカナンが発表した犬の食物アレルギーの原因となっているアレルゲンのグラフですが、見ての通り魚は非常に少ない。
じゃあ『金虎 おさかな』に特定せず、魚メインのフードなんて他にいくらでもある。それでも良いんじゃないか??って思うじゃないですか??
なぜ『金虎 おさかな』なのか??その理由は多くの方が知らない『ドッグフード工場は何の原料がライン上に流れているか分からない問題』、これがあります!
当サイトの記事を読んで頂いている方なら既にご存知かと思いますが、ドッグフード業界ってOEMが非常に多い。
OEMとはつまり他社の工場に製造を委託して、自社ブランドとして販売する事なのですが、これは海外も日本もそう。実は自社工場で製造している事って意外と少ないです。国産のプレミアムドッグフードはほとんどがOEMですね。
で、OEMの意外な弱点は、色々なブランドを製造している、つまり扱う原料が多くなる。そしてそれらは同じ製造ライン上に流れている。って事です。
例えば小麦アレルギーの疑いがあるとしましょう。当然飼い主としては小麦を避けたグレインフリー、もしくは小麦グルテンフリータイプのフードを選びますよね??
でもOEMだった場合、グレインフリーのフードとそうじゃないフードが同一ラインで製造されている、これは普通にあります。そうなると微量ながら混入してしまう事がある。
私は飼料会社で働いていた経験がありますが、製造ラインの掃除で小麦粉i流したりもしますからね(厳密には『ふすま』と呼ばれる小麦の表皮から作られた粉を掃除に使う)。
この原材料表示にないものが実は混入している、ってのは経験上普通にあり得ます。そして消費者(飼い主)はそんなの気を付けようがない。ここが問題なんですよ。
この意図せぬ混入を食品業界だと『コンタミ(コンタミネーションの略)』と呼びますが、海外製の親切なプレミアムドッグフードであれば公式ホームページやよくある質問に注意書きがされています。例えばこういうの↓
日本のドッグフード業界はこういう不都合な真実は隠されますからね・・・
わかりやすいので小麦(穀物)を例に説明しましたが、もちろん他の原料でも同じ。原材料表示に書いていないものが入っている可能性がある。そしてドッグフードはどこの工場で製造されているかなどは公開していないので、私のようなドッグフードオタクでなければOEMかどうかなんて分からない。
で、金虎は自社工場。さらにアレルギー対策として特定の原料しか持ち込めない工場を一から作っている。
この感覚って金虎の母体が人間用の食品(老舗鰹節メーカー)だからだと思います。
要するに原料表示に記載されている原料しか使われていない。そう確信できるから。だからこれをしばらく与えて様子を見る。この方法をオススメしています。
しばらく与えてみて涙やけの改善傾向があればフードが原因となっている可能性が高いので、『金虎 おさかな』を継続しても良いし、使用原料が近くてより合ってそうな成分値のフードを探してみるのも良い。
逆に改善傾向がなければフードじゃない他の要因を疑った方が良い。
こんな感じですね。ちなみに当サイトのInstagramにはこのようなDMも届いております。
当サイトのInstagram:https://www.instagram.com/wanko.blog/
こんな感じでバシッとハマる時もあります。
フードが原因かどうか?特定する方法としてはかなり良いと思いますので、ぜひ試してみて下さい!もちろん『金虎 おさかな』の使用原料にアレルギーがある場合もあるにはあるので、100%とは言いませんが、ほぼほぼの場合で有効な方法じゃないかな、と。
『金虎 おさかな』についてより詳しい解説はこちらの記事にて。
涙やけに限らず愛犬の不調をフードが原因と考えがちだが、他の原因も疑ってみようね
今回は『涙やけ』をテーマに記事書きましたけど、フードジプシーの方にありがちなんですが、何か愛犬に不調があるとフードを疑ってしまう問題。
これってネット上でやたらと『危険!危険!』と煽ってくる。それを見ちゃうから不安になっちゃうんですよ。
なぜ煽ってくるかって?なんちゃってプレミアムドッグフードに誘導したいからです。つまりはアフィリエイトです。アフィリエイトが悪とは言いません。当サイトもアフィリエイトは利用していますし、良いフードももちろんある。
でも『涙やけ』が特にそうなんですが、薬機法違反、嘘、根拠のない情報・・・多いのなんの。誘導する先のドッグフードも何でそれ?みたいなの多すぎですからね。理由があってオススメするなら良いですが、結局はお金儲けかよ・・・って。
アフィリエイトが悪ではないが、アフィリエイトを悪用するやつ多すぎ問題。これを何とかしたいのでこのブログを開設したのですが、相手は強敵で苦戦しています・・・笑
とは言え徐々に読者さんも増えてきて、応援してくれる方も出てきました!いつもありがとうございます!!
なにか愛犬に不調があったら『フードが原因!』って思いがちですが、それが原因じゃない、って事は多いので、フード以外も疑ってみましょうね!
では今回はここまで。ドッグフード選びに迷ったらこちらにオススメのフードをまとめておりますので、良かったら参考にしてみて下さい。
→ドッグフードおすすめランキング表|6項目で公平な評価をしています