今回は『オーガニック』のドッグフードについて。
先日、当サイトのコメント欄でこのようなご依頼を頂きました。
gather(ギャザー)ってフードの記事書いて欲しい、ってご依頼だったのですが、このギャザーってオーガニックフードなんですよね。で、いつものようにギャザーについての記事を書こうかと思ったのですが・・・
どうせなら『オーガニックドッグフード』について全体のまとめ記事の方が良いのではないか?と考え、オーガニックを選ぶメリット・デメリット。そして当サイトがオススメするオーガニックドッグフードを紹介しようかな、と。
ちなみに今回のご依頼にある『ギャザー フリーエーカー』ですが、なんの闇もないですよ!個人的には配合設計だけで見たらオーガニックフードの中だと一番好きですね。値段はまあ高いけど、それに見合った価値はあると思います。
では解説していきます。
そもそも『オーガニック』とは何なのか?オーガニックとなる基準は??
まずそもそも『オーガニック』って何なのか?って話からしていきましょう。
オーガニックとは日本語に訳すと『有機』という意味です。野菜で言えば無機肥料や合成農薬を使用せず、有機肥料を使って栽培されたもの、ですね。
無機肥料は化学肥料とも呼ばれ人工的に作られた肥料の総称でもあります。一方で有機肥料(堆肥、魚粉、骨粉など)は土に肥料としてまくと微生物が有機物→無機物と分解します。
【肥料の三要素】という言葉があるのですが、それは窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)です。つまり有機肥料は微生物の力によって有機物からN、P、Kを生産してもらってそれを植物が吸収している。簡単に説明するとこんな感じ。
無機肥料は人工的に植物が吸収しやすい状態になっているので効果に即効性があり、生産性も高い。ただ使い過ぎると微生物が死滅して土の活力が失われたり、過剰に使ってしまうと地下水に流れて環境汚染などのリスクも・・・
よく勘違いしている方がいますが、オーガニックは肥料を使用していない、って事ではありません。有機肥料は使えます。
つまりオーガニックとは環境負荷を出来るだけ低減した方法で生産されたもの、です。
野菜など農作物についてはイメージしやすいかと思いますが、ドッグフードには動物性タンパク源も使用されていますよね。それらはどうしたらオーガニックなのか?と言いますと、農作物と基本的には同じ。
環境への負荷をできる限り低減して生産された飼料を給与すること及び動物用医薬品の使用を避けることを基本として、動物の生理学的及び行動学的要求に配慮して飼養する、です。
こういう基準をクリアしオーガニックとして認定されたものを原料として使用しているのが『オーガニックのドッグフード』って事ですね。
どんなオーガニックドッグフードを選べば良いか?メリット・デメリットから考える
オーガニックのドッグフードとは『オーガニックとして認定されたものを原料として使用しているフード』と説明しました。
そしてブランドによってオーガニック原料の使用割合は結構幅があって、100%全てオーガニック原料を使用しているものもあれば、原料のうちほんの一部だけ、って事もある。
ではどんなオーガニックフードを選ぶべきか?多くのサイトでは・・・
- オーガニック認証機関のあるドッグフードを選ぶ
- 無添加のものを選ぶ
とか書いていますけどね、それはそうかも知らないが、結局のところ重要なのは愛犬に合っているかどうか?なんじゃないかと。オーガニックフードだから良い、って訳じゃないです。
オーガニック原料を使用しているフードのメリットは使用している原料に一定の信頼感が得られる事。例えば国産のプレミアムドッグフードで国産!〇〇県産の鶏肉を使用!!
とか書いているフードあるじゃないですか。冷静に考えて下さい。ブロイラーはどこでもそう飼育方法が変わるもんじゃない。何か特殊な飼料を与えている、飼育方法が違う。どこの生産者か公開されている、そういうのがあれば信頼性は上がりますが、別に産地だけ言われても他のブロイラーとどう違うの??
ってなりません?
オーガニック原料(認定済)を使用していれば生産方法に制限があるので一定の信頼感はあります。これがメリット。
デメリットは値段が高くなる事ですね。リリーズキッチンってフードがあるのですが、そこの公式サイト(イギリス)には使用原料のうちオーガニックと非オーガニックでは同じ原料でも20倍くらい原価が違う、と記載されています。
またオーガニック系のフード自体が少ないので、成分値や使用原料など選択肢が限られる。これもデメリットと言えるかも知れません。
では『愛犬に合ったもの』とはどういう事か?YAEEAH(ヤラー)というオーガニック系だと有名なドッグフードがありますが、それを例に説明していきます。
ヤラーはヨーロッパでオーガニック部門ではシェアNo.1。またオランダ、ドイツ、フランスの三ヶ国に加えEUでのオーガニック認証も受けており、オーガニックフードを紹介する記事だとどのサイトでも出てくるフードです。
オーガニックドッグフードチキン | 内容量:600g・2kg・5kg・10kg |
【原材料表示】 乾燥鶏肉*、オーツ麦*、トウモロコシ*、小麦*、鶏脂*、米たんぱく質*、大豆の殻*、エンドウ豆*、乾燥MSCニシン、加水分解レバー*、バオバブ*、ひまわりの種皮*、イースト、MSC魚油、ミネラル(石灰、塩、塩化コリン、硫酸亜鉛、ビタミンC、ビタミンE、硫酸鉄、ビタミンB3、酸化マンガン、ビタミンB12、硫酸銅、パントテン酸、セレン酸ナトリウム、ビオチン、ビタミン(A、B2、K3、B1)、葉酸、ビタミンD3、ヨウ化カリウム) *=オーガニック認証 【保証成分】 タンパク質 25.0%、粗脂肪12.7%、粗繊維4.2%、粗灰分:7.2%、水分8.0%、炭水化物42.9% リン:0.9% カルシウム:1.1% 代謝エネルギー(ME)/100g 344.50kcal |
この『オーガニック ドッグフードチキン』はヤラーの中では一番スタンダードなフードとなるのですが、注目して頂きたいのは『肉配合率18%』の部分。
これ多いと感じます?少ないと感じます?おそらく少ないと感じる方多いのではないでしょうか??
そう、意外と少ないのです。
オーガニック認証を受けている原料が96.9%、魚油とイースト(酵母)、ビタミン・ミネラル以外はオーガニック認証を受けておりすごく良さそう、と感じますが動物性タンパク源(乾燥鶏肉)としては18%。
とは言え乾燥原料なので水分を飛ばしてタンパク質を濃縮した形となりますので、乾燥鶏肉からのタンパク供給はそれなりにあります。ざっくり計算だと18gの生の鶏肉に含まれるタンパク質は4.5gくらい。(生鶏肉100g中25gタンパク質)
乾燥原料って乾燥具合にもよりますが、生肉に比べて3倍くらいタンパク質割合が高くなります。なので推定値として4.5g×3=13.5g
保証成分はタンパク質25%なので、全タンパク質中に含まれる動物性タンパク質の割合は13.5÷25.0×100=54%(推定)
保証成分のタンパク質のうち半分くらいは麦やトウモロコシ、米、豆からタンパク質が供給されている、って事ですね。また米や豆が多く使われているので炭水化物もそれなりに多くなっている。
このフードが悪いとは言いませんよ。むしろ肉の配合割合や普通は記載されいない炭水化物量など成分値が詳しく記載されており、良い面も多々あります。
オーガニックフードとしてはおそらく一番評価が高い、オススメされている率が高いヤラーですが、このようにオーガニック要素を抜きにして考えれば別にぶっ飛んで良い配合内容か?と言われればそうでもない。
※使用原料、オーガニック、価格、それら全て総合して考えればヤラーは良いフードだとは思いますけどね。
これがオーガニックだから良い、のではなく、オーガニックは確かに原料に対しての信頼性は高くなる。だけどもっと重要なのは愛犬に合っているか?つまり中身がどんな内容なのか把握する事じゃないのかな、と。
ではもう一つ例を見てみましょう。
オーガニックドッグフードチキン | 内容量:180g、750g、5kg |
【原材料表示】 有機鶏肉40%、有機鶏肉臓器(手羽、胃袋、心臓、レバー)、有機きび、有機りんご、有機にんじん、有機スギナ(薬草)、有機ネトル 【保証成分】 タンパク質 22%、粗脂肪12%、粗繊維2.6%、粗灰分:6.9%、水分10%、炭水化物43.01% リン:0.85% カルシウム:1.18% 353kcal /100g |
先ほど紹介したヤラーの『オーガニック ドッグフードチキン』でも96.9%がオーガニック原料とほぼ全てがオーガニック認証を受けている内容でしたが、このドイツ産のテラプラ、ってフード。
100%オーガニック原料なんですよ。
鶏肉の使用量は40%、内臓系原料も含めれば動物性原料がヤラーより圧倒的に多いですが、タンパク値は22%とそう高くないですよね?なぜこういう現象が起こるかというと乾燥原料ではなく、生の原料だから。割合としては水分量が多いのでタンパク値は低くなります。
ちなみにオーガニック認証はドイツの『Bioland』って認証を受けています。
ではこのフードに魅力を感じるかと言いますと・・・私は魅力を感じない。なぜならビタミン・ミネラルがどうなの??って問題があるからですね。
先ほどのヤラーで数%がオーガニックではなかったですが、これはビタミン・ミネラルの存在が大きい。
ドッグフードって犬にとって必要なビタミン・ミネラルを原材料のみで確保するのは難しいです。(かなり特殊なフードだと原材料のみで総合栄養食の基準をクリアしているものもありますが)
なので人工的に製造されたビタミン・ミネラルを添加します。よく『無添加』フードとかありますが、あれは人工の酸化防止剤や着色料が『無添加』なだけであって、ビタミン・ミネラルは添加しています。
ヤラーもそうですね。だから100%オーガニックにはしていない。
テラプラは100%オーガニックのため、ビタミン・ミネラルを添加してない(できない)訳ですね。これ心配じゃありません??
このようにオーガニック原料が100%だから良いフードなのか?ってなるとそうとも言えない。ちなみにこれ3,800円/kg(税込)くらいします
何度も言いますが、オーガニックだから良いフードって訳じゃない。結局のところ愛犬にとって合っているか?そこの方が重要なんじゃないかと、当サイトではそのように考えています。
当サイトがオススメするオーガニックドッグフード厳選4ブランドを紹介!
では当サイトがオススメできるオーガニックドッグフードを厳選して4つ紹介しておきます。
※当サイトはドライフードを中心に解説するサイトとなりますので、ウェットフードに関してはこの記事では紹介しておりません。
高タンパクなオーガニックのドッグフード|活発なワンコの場合はギャザー フリーエーカー
まずは高タンパクな設計のオーガニックドッグフードについて。ドッグフードの保証成分値って割合(%)で記載されています。つまりタンパク質の割合が少ない、って事は何かが多くなる。
何が多くなるか?ってなると脂肪分か炭水化物量ですが、脂肪分についてはそこまで大幅には変わりません。
基本的に増えるものって炭水化物(糖質)なんですよ。犬にとって炭水化物が多いのはどうなのか、ここは様々な議論がされてますが、運動量が多いワンコにはやはりある程度高タンパクなフードの方が合っています。
ギャザー フリーエーカー | 内容量:454g、2.72kg、7.25kg 原産国カナダ ※パッキング日本 |
【原材料表示】 チキン(オーガニック)、乾燥チキン(オーガニック)、エンドウ豆(オーガニック)、レンズ豆、鶏脂肪、乾燥クリル粉(MSC認証)、フラックスシード(オーガニック)、ブルーベリー、クランベリー、乾燥ローズマリー、卵殻粉、ビタミン類(ビタミンAサプリメント、ビタミンD3サプリメント、ビタミンEサプリメント、ナイアシン、L-アスコルビン酸-2-ポリリン酸塩(ビタミンC源)、d-パントテン酸カルシウム、硝酸チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、ビオチン、ビタミンB12サプリメント)、ミネラル類(タンパク質キレート亜鉛、タンパク質キレート鉄、タンパク質キレート銅、タンパク質キレートマンガン、ヨウ素酸カルシウム、セレン酵母)、タウリン、酸化防止剤(ミックストコフェロール) 【保証成分】 タンパク質 30%以上 脂質 15%以上 粗繊維 5%以下 灰分 8.5%以下 水分 10%以下 オメガ6脂肪酸 1.6%以上 オメガ3脂肪酸 0.6%以上 3,628kcal/kg |
今回のご依頼にあったカナダのペットキュリアン社『ギャザー フリーエーカー』、このフードは中々良い。オーガニック要素がなくてもオススメできる配合内容。ちなみにオーガニック認証はアメリカ・カナダの2カ国で取得しています。
ペットキュリアン社の製品だと『ナウ・フレッシュ』の方がペットショップでも置いていますし、有名かと思いますが、こっちの方をぜひ知って欲しいですね!
動物性タンパク源は生肉のチキンを第一原料に。しかし生原料だけではタンパク質を確保しにくいので、乾燥チキンも使用。動物性原料の使用割合についての記載がないのは少し残念ですが、配合内容的にそこまで多く植物性タンパク源が使用されているとは感じません。
※チキンは放し飼いのもの
やはりアミノ酸バランスを考慮した場合、動物性タンパク質の方が良いですからね。タンパク質源については良い設計と感じます。
また脂質(脂肪酸)についてですが、必須脂肪酸のオメガ6脂肪酸(リノール酸)源として鶏脂肪、オメガ3脂肪酸源としてフラックスシード(亜麻仁)、乾燥クリル粉が使用されています。
亜麻仁に含まれるオメガ3は犬が利用しにくいαリノレン酸となるので、犬が吸収しやすいオメガ3(DHA・EPA)を豊富に含むクリル(オキアミ)を配合しているのは良いですね。よく魚系オイル(サーモンオイル)などがDHA・EPA供給源として使用されますが、オキアミってのもありです。
魚系だと人気のあるフィッシュ4ってドッグフードでもオキアミは使用されています。
ちなみにクリル粉の『MSC認証』というものですが、これは『水産資源や海洋環境に配慮した持続可能な漁業に関する認証』であり、オーガニックとはまた違います。
ヤラーでもMSC認証の魚油が使われていましたが、オーガニックのものって『環境負荷の軽減』の考えがあるので、こういうものが使われている、って事ですね。
その他、ミネラルは吸収しやすいようキレート加工されていますし、不足すると心臓病への影響があると言われているタウリンも添加されている。
プレミアムドッグフードと十分言える内容、それでいて信頼性の高いオーガニック原料を使用、間違いなく良いフードです。さらに言えばペットキュリアン社のフードの正規代理店はグローバルニュートリションって会社なのですが、そこにかなり詳しい分析値が公開されている。ここも高評価できるポイント。
あえて欠点を挙げるとすれば、全体に対して何%のオーガニック原料が使用されているか分からない。粒のサイズが16mmサイズとやや大きく、これがネックになる可能性がある。そして最大の問題は・・・
値段です。
グローバルニュートリションの公式ページに記載されている価格だと一番容量の多い7.25kgのものでも税込価格27,500円。kg単価で3,793円/kg。
内容考慮すれば仕方ないかな、と思いますが、高いと言えば高いです。
購入するのであればポイント等を考慮すれば楽天など大手ネットショップの方がお得そうですね。単価自体は変わらないので
手軽に試せるオーガニックドッグフード|悩んだらとりあえずソルビダ
オーガニックドッグフードはやはり種類が少なく、マイナーなフードになりがち、ですので購入経路がネットになりやすい。これもデメリットと言えるかも知れません。
購入しやすいものとなるとペットショップでも大体置いている『ソルビダ』ですね。ソルビダにはいくつか種類がありますが、一番スタンダードな『グレインフリーチキン 室内飼育成犬用』を紹介しておきます。
ソルビダ グレインフリーチキン 室内飼育成犬用 | 内容量:900g、1.8kg、3.6kg 、5.8kg 原産国アメリカ |
【原材料表示】 オーガニックチキン生肉、乾燥チキン、オーガニック乾燥豆類、オーガニックエンドウ豆粉、オーガニックタピオカ粉、オーガニック乾燥ヒヨコ豆、オーガニック乾燥アルファルファ、天然フレーバー、オーガニックひまわり油*、天然フレーバー、オーガニック挽き割りフラックスシード、オーガニック乾燥ジャガイモ、鶏脂肪*、エンドウ豆でんぷん、乾燥サーモン、乾燥トマト繊維、乾燥レンズ豆、塩化カリウム、サーモンオイル*、乾燥ビール酵母、チキン軟骨(グルコサミン、コンドロイチン源)、タウリン、オーガニックひまわりの種、乾燥かぼちゃ、乾燥ブルーベリー、オーガニック乾燥にんじん、乾燥ブロッコリー、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、乾燥チコリ根(イヌリン、フラクトオリゴ糖源)、乾燥セージ、乳酸、ユッカフォーム抽出物、ガーリックパウダー、ミネラル類(食塩、プロテイネイテッド亜鉛、プロテイネイテッド鉄、セレニウム酵母、プロテイネイテッド銅、プロテイネイテッドマンガン)、ビタミン類(塩化コリン、ビタミンE補助食品、ナイアシン補助食品、ビタミンB1硝酸塩、D-パントテン酸カルシウム、ビタミンB6、リボフラビン補助食品、ビタミンA補助食品、ビタミンD3補助食品、ビオチン、ビタミンB12補助食品、葉酸)、プロバイオティクス微生物(イースト菌、乳酸菌、麹菌、糸状菌、枯草菌)、酸化防止剤(ミックストコフェロール) *ミックストコフェロールで保存 【保証成分】 タンパク質 25%以上 脂質 15%以上 粗繊維 5.5%以下 灰分9%以下 水分 10%以下 オメガ6脂肪酸 2.5%以上 オメガ3脂肪酸 0.85%以上 代謝エネルギー(ME)350kcal/100g |
ソルビダは原産国がアメリカとなりますが、アメリカ現地で販売されているか?ってなると販売されておらず、日本の会社が日本向けに海外の工場で製造委託、日本に輸入しているタイプのフード。
つまりOEMです。当サイトはOEMに対してやや批判的な記事を書くことがありますが、別にOEM自体は悪いと思っていません。中身一緒で袋だけ変えた値段はバカ高いOEMのなんちゃってプレミアムドッグフードを批判しているだけです。
ソルビダのように日本向けに考えたレシピで設備レベルの高い工場で製造を委託するのは全然悪くはない。
で、このソルビダなんですが良いフードであるのは間違い無いのですが、ちょっと内容に対してコスパは悪いかな、と感じますね。
ギャザーと同じようにチキン生肉を第一原料にして、次に乾燥チキンを持ってきていますが、乾燥チキンがメインの動物性タンパク質供給源になるがそこにオーガニック表記がない点。
また乾燥系豆類を多用していますので、そこからのタンパク供給がかなり多いはず。
ただ一方で最近のプレミアムドッグフードでは流行と言いますか、主流となってきているプレバイオティクス、プロバイオティクスにもしっかり対応しており、全体的な仕上がりとしてはよく纏まっている良い配合内容。ちなみに私もメインではないけど、たまに買うフードの1つです。
ペットショップでも販売しており、よく見かける、ってのは安心する方も多いのではないでしょうか?十分試す価値あるフードだと思いますよ!
ちなみに価格は公式サイトの価格で一番容量の多い5.8kgで税込13,860円、kg単価だと2,389円/kg。微妙なところですね・・・笑
オーガニックにこだわらないなら、ペットショップでも置いているものだとアーテミスとかブリスミックスでも良いとは感じます。ここはまあ飼い主さんの価値観ですね!
使用原料についての情報開示量が多く、『信用』できるフードならリリーズキッチン
リリーズキッチンはロイヤルワラント(英国王室御用達)の称号を受けたペットフードブランド。
リリーズキッチンの良いところは原材料表示の情報公開量が多い点です。この記事内でもタンパク質が何由来で、どの原料からの供給が多いか?など解説していますが、あれって原材料表示の割合(%)表示がされていないので、あくまでも推測になっちゃうんですよ。
私は飼料メーカーで働いていた経験があり、実務で配合設計もしていましたがので推測出来ますが、普通は中々難しいのではないかと思います。
では原材料表示を見てみましょう。日本の代理店サイトに記載されいるものと、イギリス本国の公式サイトでは情報量が違うので両方紹介しておきます。
リリーズキッチン オーガニックベイクドチキン&ベジタブルドッグ | 内容量:1kg 原産国ドイツ |
【原材料表示】(日本) 40%新鮮なオーガニックチキン、有機米、有機大麦、有機オート麦、有機米タンパク質、有機全エンドウ豆(3.5%)、有機全レンズ(3.5%)、グレイビー、ミネラル◆有機植物およびハーブ*(1%)、プレバイオティクス(マンナンオリゴ糖2g / kg 、フラクトオリゴ糖0.1g / kg)、有機ニンジン(0.1%)、有機ブロッコリー(0.04%)、有機ほうれん草(0.04%)、有機パースニップ(0.04%)、有機蜂蜜 有機植物とハーブ:アルファルファ、ターメリック、クリーバー、ゴールデンロッド、イラクサ、海藻、タンポポの根、セロリの種、ミルクシスル、ゴボウの根、マリーゴールドの花、ローズヒップ 【ビタミン(kgあたり)】ビタミンA18,000 IU、ビタミンD3 1,800 IU、ビタミンE150 IU 【微量栄養素(kgあたり)】キレート亜鉛50mg、キレートマンガン10mg、キレート銅9mg、有機セレン0.1mg、ヨウ素酸カルシウム0.5mg
【原材料表示】(イギリス) Fresh Organic Chicken (40%), Organic Rice (16%), Organic Barley (16%), Organic Oats (9%), Organic Rice Protein, Organic Whole Peas (3.5%), Organic Whole Lentils (3.5%), Minerals, Organic Chicken Gravy, Organic Botanicals & Herbs* (1%), Prebiotics (Mannan Oligosaccharides 2g/kg, Fructooligosaccharides 0.1g/kg from Organic Inulin), Organic Carrots (0.1%), Organic Broccoli (0.04%), Organic Spinach (0.04%), Organic Parsnips (0.04%), Organic Honey. *Organic Botanicals & Herbs: Alfalfa, Turmeric, Cleavers, Goldenrod, Nettles, Seaweed, Dandelion Root, Celery Seeds, Milk Thistle, Burdock Root, Marigold Flowers, Rosehips. 【保証成分】 粗たんぱく質 23%, 粗脂肪 12.0%, 粗繊維 3.5%, 粗灰分 6.0% オメガ 6 2.4%, オメガ 3 0.3% カルシウム 1.0%, リン 0.8% 363kcal/100g |
見ての通り、動物性原料だけじゃなくその他原料も割合(%)表示されているじゃないですか?
ここが良い。経験上、割合表示しなければパッと見良く感じる配合設計ってのは作れます。しかし割合表示すると誤魔化しは出来ない。オーガニック系のドライフードタイプでここまで詳細な原料表示のものはリリーズキッチンぐらいではないかと。
ただ問題は高い。5,000円/kg以上しますので、あまり強くはオススメしにくい。低タンパクのフードで信頼性の高いフードを探している方は検討する価値あるフードです。
→楽天でオーガニックベイクドチキン&ベジタブルドッグを見てみる
→Yahooショッピングでオーガニックベイクドチキン&ベジタブルドッグを見てみる
※Amazon取り扱いなかったです。
何だかんだでYARRAH(ヤラー)はオススメ|価格にも納得できる内容
既にチラッと紹介したYARRAH(ヤラー)ですが、何だかんだでオーガニック系ならオススメできるフードではあります。
さっきとは違う小型犬向けの商品を紹介しておきましょう。
ヤラー オーガニックドッグフード小型犬専用(サイズ7mm) | 原産国オランダ |
【原材料表示】(日本) 乾燥鶏肉*、オーツ麦*、小麦*、トウモロコシ*、鶏脂*、大豆の殻*、米たんぱく質*、エンドウ豆*、乾燥MSCニシン、加水分解レバー*、大豆*、イースト、ひまわりの種皮*、MSC魚油、ミネラル(石灰、塩、塩化コリン、硫酸亜鉛、ビタミンC、ビタミンE、硫酸鉄、ビタミンB3、酸化マンガン、ビタミンB12、硫酸銅、パントテン酸、セレン酸ナトリウム、ビオチン、ビタミン(A、B2、K3、B1)、葉酸、ビタミンD3、ヨウ化カリウム) 肉配合率:19.0% オーガニック認証度:96% 【保証成分】 粗たんぱく質 26.2%, 粗脂肪 16.7% 粗繊維2.3%, 粗灰分6.7%,水分8.0% 炭水化物:40.1% カルシウム 1.3%%, リン0.9% 代謝エネルギー(ME)/100g385 kcal |
先ほど『意外と動物性タンパク源(肉類)の配合割合は低く、炭水化物が多い』と言いました。これちょっとマイナスなイメージを抱かれるかも知れませんが・・・
ほとんどのドッグフードはそういうものなんです。
そこがちょっと・・・と感じる場合はアカナ・オリジンのような高タンパク、高脂質で動物性原料を多く使用しているフードを選べば良いだけ。
ドッグフードの成分表示は100%中に何%含まれるかの割合表示なので、何かが減れば何かの割合が増えます。日本のプレミアムドッグフード市場だと、タンパク質はほどほど。脂質低め、って設計が多いですが、そうなれば増えるのは炭水化物です。
広告的な表現、『お肉たっぷり』とか『第一原料に新鮮な生の鶏肉を採用』とか書いていますけどね、じゃあ全体に対して何%使っているか開示しろよ!って思いません??色々と誤魔化しているんですよ。
ヤラーに関しては正直に開示しているから逆に目立つ、そんな現象が起こりますが、個人的にはむしろ好感持てます。
また価格も悪くない。これだけ多くの国で認証取っていてオーガニック原料の使用率も開示。その使用率も高く、この情報量であればコスパは良いと感じます。容量、内容によっても違いますが、だいたい2,500円/kg前後ですね。
この記事で紹介した以外にも商品ラインナップはありますし、オーガニックドッグフードが気になるなら、何だかんだでヤラーはオススメですね!
ちなみに公式サイト(正規代理店)で定期購入もできるので、単発で買ってみて愛犬に合ってそうなら定期購入するのもアリだと思いますよ。
最後にもう一度重要な事|オーガニックドッグフードだから良い、って訳じゃない
さて、今回はオーガニックドッグフードとは何ぞや?そして当サイトがオススメするオーガニックドッグフードを厳選して4つ紹介してみました。
最後にもう一度大事な事。
オーガニックは原料の信頼性は高い。それは事実です。ただしオーガニックだから良いって訳ではない。
それ以上に重要なのは愛犬に合っているフードかどうか?ですね!
しかしこの記事書くために他サイトはどんな感じで書いているのかな、っていくつかサイト見てみましたが、どことは言いませんが、オーガニック要素全くないアフィリエイト丸出しのフード平気で紹介してたりしますね。
そういう記事を平気で書くからドッグフード系って怪しく見られる。
当サイトもそうならないよう気をつけます・・・笑
では今回はここまで。ドッグフード選びに迷ったらこちらにオススメのフードをまとめておりますので、良かったら参考にしてみて下さい。
→ドッグフードおすすめランキング表|6項目で公平な評価をしています
また当サイトはドッグフードに関するお悩み相談をしています。依頼は上記のオススメランキング表のコメント欄、もしくはお問い合わせ窓口まで!
※最近迷惑メールの設定でメールの返信しても届かない、って事が多々あります。返事なかったらブログコメント欄、もしくはSNS(インスタ)にメッセージ頂けると助かります。