今回はちょっと国産ドッグフードメーカーに不都合な話を暴露しちゃいましょう・・・笑
個人的には国産ドッグフードメーカーを応援しているのですが、ここ最近の流れは非常に良くない。というのも『ドッグフードは儲かる』と気付いた企業がどんどん参入。
ペット関連に何の実績もなくパッケージの見た目、ホームページでヒューマングレードだの無添加、とりあえず聞こえの良い言葉を並べてイメージだけで販売。
肝心のドッグフードの製品はスペックに対してクソ高い。こんな現状です。
でね、何でこんな現象が起こるかと言うと・・・『OEM』と『アフィリエイト広告』、この2つが組み合わさる事でこうなる。
まあこういう事は触れない方が良い・・・というか見ないフリして信用できないドッグフードランキングサイトと同じように広告垂れ流していた方が儲かるのでしょうが・・・
当サイトは信用第一でやらせてもらっているので、わんこを愛する飼い主が知っておいた方が良い情報、平気でどんどん情報発信していきます(笑)
実はドッグフードってお金さえ出せばどんな会社でも販売できてしまうという事実
まず多くの飼い主さんが知らない事実として・・・
ドックフードってメーカが独自に配合設計を考えて、自社で製造・販売している・・・って思ってませんか??
これ間違いです。
ドッグフードは自社で工場を持たなくても自社ブランドで販売できます。
飲食業、IT企業、、、何でも良いですが当然工場なんか持っていない会社でも自社ブランドでドッグフードを販売できちゃう。その理由が『OEM』です。
OEMというのは『Original Equipment Manufacturing』または『 Original Equipment Manufacturer』の略語で簡単に説明すると『受託製造』の事。わかりやすく説明すると・・・
みたいな事が行われている訳です!!
でね、この動画を見て下さい。
これは実際にドッグフードの製造を請け負っている『アニマル・ワン』って会社が自社工場のPRのためにYouTubeでアップしている動画。ちなみに福岡の会社です。
別にOEM自体が悪い訳じゃありません。何ならiPhoneだってOEMです。Appleで開発だけして製造してるのはアジアの工場でしょ?あれもOEMです。
一応このアニマル・ワンって会社をフォローしておくと結構良い工場です。仕事の関係で数多くの飼料工場を出入りしましたが、わりとレベルは高い。
ただドッグフードでの問題はですね・・・犬の栄養学について全く知識ない会社が明らかに委託先の工場にお任せしたテキトーな配合設計のドックフードを販売している、って事です。(これについては後で実例を紹介します)
もう一度言いますがOEM自体は悪くないですよ?でもどう考えてもワンコのためを思って作られたドッグフードではない。そんなものが多すぎる!!
で、私は飼料メーカーに勤めていたのでわかるのですがドッグフードの原料自体はそんなに高くありません。つまり売れれば売れるほど儲かる。なので次は広告の出番って訳ですね。
テキトーな配合設計でも広告をうまく使えば売れる仕組み|アフィリエイト広告との関係
OEMにて見た感じ良いドッグフードを作ります。
でも知名度がなければ売れませんよね?そこで広告の出番。特にアフィリエイト広告がドッグフードの業界では蔓延しています。
アフィリエイトというのは『成果報酬型』の広告で、簡単に言うとブログサイトなどで商品を紹介。そのブログ経由で商品が売れたらブログサイト運営者に報酬が入る仕組みです。
アフィリエイトは扱う商品によって報酬単価が違います。ドッグフードも商品によって報酬単価違うのですが、全体的に報酬が高いジャンルです。
つまりこういう事。
こんな感じですね。(厳密に言うと企業とブロガーの間には仲介業者のようなASPと呼ばれる存在がありますが、ここでは割愛します)
で、ドッグフードのアフィリエイトは儲かるので個人ブロガーはもちろんですが、企業もドンドン参入しています。ネットで検索してヒットするドッグフードランキングサイト・・・
運営者情報見た事あります??
ペットに関する会社でも愛犬家でもない。IT系のマーケティング会社ばっかですから。あれらはね・・・わんこにとって良いと本気で思っているドッグフードじゃなくて、アフィリエイト報酬単価が高い商品を紹介している訳ですよ。
まあ個人ブロガーも犬の栄養学とかドッグフードの知識なくて、企業の用意した聞こえの良い商品PRを信じてしまう。本気で良いと思って紹介しているパターンもありますが・・・ほとんどはお金儲けです。
ただね、アフィリエイト自体が悪い訳じゃなくて・・・例えば価格ドットコムとかめちゃ便利じゃないですか?あれも一応アフィリエイトです。
良いと本気で思った商品をブログで紹介する。読者が価値あると思えば購入する。別に悪い事じゃない。というか『成果報酬型』なので売れなきゃ報酬支払わなくて良い。小さいメーカーにとっては利用しやすい広告手段。テレビCMなんか莫大な広告費必要なので大手じゃないと無理ですからね。
家電のレビュー記事なんかは読んで価値を感じれば買えば良いし、イマイチだと感じれば買わなければ良いだけ。誰も不幸になりません。ただドッグフードは家族の一員である愛犬の健康に直結するものじゃないですか??
オススメできないフードを綺麗事並べて紹介する・・・これはどうかと思う。
OEM×アフィエイトの闇深きドッグフードの『実例』を紹介する!
上記でドッグフードがどんな会社であっても販売業者になれる事がわかって頂けたかと思います。
ついでに言えば販売ページで美味しそうな食材の画像、あと倫理観低めの獣医にお金払って『獣医師監修』のお墨付きをもらえば完璧ですね!!
あら不思議。とっても良さそうなプレミアムドッグフードの出来上がり!!
とは言え『お前が言っているだけだろ!!』って思われるかも知れません。という訳で『実例』を紹介します。
愛犬の健康を考え良いドッグフードを探した経験のある飼い主さんなら『このこごはん』ってドッグフードを見た事あるのではないでしょうか??かなり広告されており、ネットのドッグフード評価サイトではまず間違いなく上位にランクイン。Sランクだの絶賛されています。
ついでに言えばアフィリエイト報酬もすげー高いです。
その原材料と成分表示がこちら・・・
このこごはん
鶏肉(ささみ、レバー)、玄米、大麦、ビール酵母、鰹節、米油、乾燥卵黄、鹿肉、まぐろ、青パパイヤ末、モリンガ、さつまいも、わかめ、昆布、乳酸菌、セレン酵母、L -トレオニン、ミネラル類(牛骨未焼成カルシウム、卵殻未焼成カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グルコン酸亜鉛、ピロリン酸第二鉄、グルコン酸銅)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB2、ビタミンB12、パンテトン酸カルシウム)
タンパク質:21.3%以上、脂質8.2%以上、粗繊維0.9%以上、灰分6.7%以下、水分10.0%以下
定期コースにすれば多少安くなりますが、定価4,700円/kg(運賃込)もするめちゃくちゃ高いドッグフードです。
さて、ドッグフードの脂質源としてはあまりメジャーじゃない米油を使用。そして最近のフードだと排便を考慮して3〜5%程度は粗繊維がある。それに対して1%程度とかなり低めな配合設計。これが良いか悪いか置いといて・・・
次に『うまか』というドッグドッグフード。これも広告めちゃくちゃされているドッグフードで、アフィリエイト報酬ももちろん高い。インスタの広告でよく見かける印象がありますね。売り切れそうだのどうのこうの・・・
その原材料・成分値がこちら・・・
うまか
鶏肉、玄米、大麦、かつお節、大豆、ビール酵母、チキンエキス、米油、卵黄粉末、発酵調味液、フラクトオリゴ糖、りんご、にんじん、かぼちゃ、昆布、しいたけ、コンドロイチン、セレン酵母、しょうが、ビフィズス菌、グルコサミン、L -トレオニン、ミネラル類(牛骨カルシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、グルコン酸亜鉛、ピロリン酸第二鉄、グルコン酸銅)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB2、パンテトン産カルシウム)
タンパク質:21.4%以上、脂質:9.5%以上、粗繊維:0.8%、灰分:6.8%以下、水分:10.0%以下
原材料に若干の違いはあるものの似ていると思いません?米油の使用。謎の繊維質低い設計も同じ。定価は4,587円/kg(運賃込)とこれまた高い。
さらにこれはあまり有名じゃないドッグフードなのですが、『PAL &I』というドッグフードがあります。これはイルミルド製薬という化粧品などを販売している会社が販売元です。↓これです。
このドッグフード・・・Amazonや楽天で売っているのですが、原材料表示はしているが成分表示は掲載していないという愛犬家を舐め切った商品。原材料と成分表示はこちら
PAL &I
鶏肉、大麦、玄米、鰹節、ビール酵母、大麦ぬか、米油、黒米、赤米、発酵調味液、はと麦、あわ、きび、ひえ、大根菜、昆布、ごぼう、人参、白菜、高菜、キャベツ、パセリ、青じそ、ホタテ貝殻カルシウム、酸化防剤(ローズマリー抽出物、ミックストコフェロール)
タンパク質:18.0%以上、脂質:9.7%以上、粗繊維:1.1%、灰分:4.4%以下、水分:10.0%以下
ね。似ているでしょ(笑)ちなみに価格は2,736円kg(Amazon)、これは私の知っている限りだとアフィリエイト案件ありません。とは言えスペックの割に高いですね。
で、これらに共通する売り文句は・・・九州産鶏肉、国産原料!!
そう、OEMで紹介した会社・・・『アニマル・ワン』は福岡の会社です。PAL &Iは大阪の会社ですが、『このこごはん』はネットショップや広告運用事業を行っている福岡の会社。『うまか』は福岡にある飲食店の会社・・・
どう考えても関係あると思いませんか??
さらに信憑性を増す情報を付け加えると・・・
『このこごはん』は公式サイトにて①有機JAS認証②ISO22005認証③HACCP認証の国内工場で製造とアピールしています。
『アニマル・ワン』はこの3つの認証を取得している工場です。ドッグフードの製造工場でこんな認証制度取得している工場ってそうないですからね??これはまず確定でしょう。
もっとバラしちゃいましょう!『金の旨味』『Yum Yum Yum!』『ポンポンデリ』『犬猫自然食本舗』『Obremo』『live dog』これらも全部同じ工場でほとんど配合設計同じです!!
ポンポンデリと犬猫自然食本舗とか面白いですよ。公式サイトに製造している工場の画像がチラッと掲載されていますが・・・
画像同じやん・・・ってね・・・笑
で、私の言いたい事は『OEM』が悪いとは言いません。何ならプロ目線でも『アニマル・ワン』の工場は結構良い。しっかりしています。ちなみにこちらがアニマルワンですね。これが一番よく分かりやすい動画かと思います。結構良さげでしょ??
つまりアニマルワンは自社ブランドとしては『犬の雑穀ごはん』を製造販売している。工場の余力がある部分で他の会社から受託し別ブランドも製造しているって事。
別にOEMでIT企業、飲食店、化粧品店、建築屋、、、、どんな会社がドッグフード事業に参入しても良い。そんなのは企業の勝手です。
でもね・・・
本当にワンコの健康を想い、真剣にどんな配合設計か考えたなら・・・
ほぼ同じの配合設計になるなんて事あり得ない!!
どこの公式サイトでも長年研究してとか、獣医師監修の元、とか書いていますけどね・・・ちょっと笑っちゃいません?絶対何も考えていでしょ。
だって大元の犬の雑穀ごはんの原料ってこれですよ。
ほとんど一緒でしょ?これをベースにちょっとだけいじっているだけ。何の工夫もない。
で、国産プレミアムフードとネットで検索したら・・・『このこごはん』『うまか』『金の旨味』『Yum Yum Yum!』『ポンポンデリ』『犬猫自然食本舗』よく見る商品名ですよね。中身ほとんど一緒。でもランキングの順位に結構差がある。
何が要因か?そうアフィリエイト報酬単価ですね!
そんな会社の販売するドッグフードを自分の命と同等か、何ならそれ以上の存在である愛犬に与えたいですか?
私は嫌です。製品性能以前にやり方が気に食わない。
これらドッグフードの売り文句も同じです。
- 国産原料
- 九州産鶏肉
- ヒューマングレード
- ノンオイルコーティング
- 小麦グルテンフリー
- 小粒・・・(笑)
いやね・・・ヒューマングレードとか言ったもん勝ちですし、小麦グルテンフリーとかどこでもやっている。あと小粒って・・・日本で飼われているのってほとんど小型犬やん・・・ってね。
若干の原材料が違うだけで名前の違うドッグフードが乱立している。
タンパク値20%程度で高タンパクとか言っているが、別にプレミアムドッグフードのジャンルでは高タンパクとも言えない。
あとこの数値じゃそこまで鶏肉の配合割合高くない。それで平気で4,000円/kgを超えてくる価格設定。カナダのチャンピオンフーズ社というとこが製造している動物性タンパク源最大90%、タンパク値38%〜44%とえげつない配合設計のオリジン。これでも正規販売店価格で送料込4,000円/kgくらいです。
ちなみにアカナ・オリジンに関してはかなり詳しく記事書きました。興味のある方はぜひ読んでみて下さい。
大した内容じゃなくて高いのになぜ売れる??
金儲けしか考えていないアフィリエイト報酬ありきのドッグフード評価サイトが乱立しているからです。
これが私の伝えたかった国産ドッグフードの闇。
で、勘違いして頂きたくないのですがスペックに対して値段は高いがこれらが悪いフードとは言いません。あまりにも悪いものはアフィリエイトでも売れません。それなりに品質は良いです。
もし愛犬がこれらのフードを与えているからと言って心配する事はありません。満足しているのであればそのまま継続しても問題ないでしょう。
せっかくなのでオイルコーティングについてちょっと専門的な話をしておく
よくノンオイルコーティングで安心・・・みたいな売り文句あるじゃないですか??
おそらくドッグフードに油をぶっかけているようなイメージをしているのかな?と思いますが、実際はちょっと話が違います。
想像して下さい。油をドッグフードにぶっかけただけなら・・・ドッグフードの表面から油が落ちて袋の底で溜まっている気がしませんか??
でも表面を触ったらベタッとするけど、そんな事はないですよね?
私は飼料会社で働いていましたので、ちょっとここ正しい説明をしておきます。正しくは油を表面にふりかけるのではなく、内部に浸透させます。
ドッグフードはエクストルーダーという機械で作るのが一般的なのですが、エクストルーダーって粒を作る際に機械の中で熱と圧がかかる。そして機械の穴からニュルッと出た時にカッターで切る、こんな感じで粒を作ります。(お菓子のカールを想像して下さい。あれと一緒です。)
このニュルッと機械の穴から外に出た時に圧力が1気圧に戻る(圧がなくなる)ため膨化します。つまり膨らむ。この時に粒に含まれる水分が飛んで無数の細かな穴が形成されます。これがエクストルーダーの大きな特徴。
そして油を添加する場合、真空コーターという機械を用いてドッグフードに油を添加、真空状態を作る。そして元の気圧に戻すと圧力の変化で水分が飛んだ時にできた穴に油が入り込む。こんな仕組みです。だから油が垂れない。ドッグフードの粒の中に入り込みます。
この利点は油と一緒に熱弱いビタミン類、酵素などを混ぜて添加できるという事。粒を作る工程は必ず熱が発生しますよね?ビタミンとか酵素は熱に弱い。だから粒にした後でかけちゃう。でもふりかけただけじゃ落ちてしまう。だったら油と一緒に混ぜで真空コーターで内部までしっかり入り込むようにしよう!
こんな感じです。
ちゃんと意味があるんですよ。そして真空コーターってかなり高い。
今回紹介したドッグフードの3つ。どれも似たような配合設計ですが、大した量の鶏肉入っていない。つまり大麦と米が結構入っている。そうすると香りあまりしませんよね?犬にとっても嗜好性は落ちます。
ここで人工の香料などを使うとネットでボロクソに酷評されるので使えない。という訳で鰹節を入れる。で、真空コーターなんて高価な設備はないので油は添加はしない。
するとどんなドッグフードが出来上がるか?フワッと鰹節の香りがするなんか良さそうなドッグフード。人間目線でね。何となく国内ドッグフードのさらに深い闇が見えてきた気がしませんか?海外のプレミアムドッグフード、だいたいが油を後添加しています。
当サイトが国産ドッグフード販売元にとって都合の悪い真実を平気で情報発信する訳
この記事ではアフィリエイトをボロクソに書いていますが、このサイトでもアフィリエイトはしています。ただアフィリエイト報酬が高いからと下駄を履かすような事はしません。公平に評価して記事を書いています。
というかこんなボロクソ書いていたら当サイトからアフィリエイト報酬高いドッグフード売れませんけどね(笑)
私はね・・・こう考えています。
- アフィリエイト案件があろうがなかろうが公平な評価を行う
- それによって愛犬家に信用されるサイトとなる
- どうせならこのサイトからドッグフードを買おう、そう思ってもらう
- 収益化がされる
- 収益化がされる事により影響力がつく
- 影響力がつくとドッグフードの製造元への取材・工場見学ができる(無視できない存在になる)
- そうするとより良い情報を愛犬家の方へお届けできる
- クソみたいなドッグフード評価サイトの価値が低くなる
- クソみたいなドッグフード販売業社の価値が低くなる
- 結果的に多くのワンコに良いフードが行き渡る
- さらに当サイトの収益化がされる
- そして全てのわんこに恩返しするために盲導犬協会や信頼できる保護団体に寄付ができる
壮大な計画でしょ??
問題はアフィリエイト単価が高いフードはだいたいオススメできないので収益化しにくいと言う現実。でもここでお金儲けに方向転換してしまうと・・・信用を失う。困ったもんです・・・笑
そんなこんなで公平に評価したランキング表を作りましたのでドッグフード選びに悩んだらぜひ参考にしてみて下さい。↓↓
では今回はこの辺で。
この記事・・・個人的にかなり国産ドッグフードの闇に切り込んだ飼い主として知っておいた方が良い情報だと思っています。あまりこういうの言いたくない(何となくかっこ悪いので)のですが、多くの飼い主さんに広めたい。良かったら下にあるSNSボタンよりシェアしてくれると嬉しいです。