今回紹介するドッグフードは『和漢 みらいのドッグフード』、国産のプレミアムドッグフードです。
このフードについては当サイトのInstagramにて依頼を頂き執筆しています。
当サイトのInstagram:https://www.instagram.com/wanko.blog/
インスタのDMでも良いですし、ブログのお問い合わせ、コメントでも構いません。もしドッグフードについてきになる事あれば連絡下さい!全力で記事書きますので!もちろん料金とか頂かないのでご安心下さい・・・笑
で、この『みらいのドッグフード』ですが、国産のプレミアムドッグフードにしては珍しいですね。国産のプレミアムドッグフードって使用している原材料としてはシンプルなものが多いんですよ。まあOEMのフードばっかってのもありますが・・・
OEMとは?
OEMについて知らない方はこちらの記事を読んでみて下さい。
みらいのドッグフードは89種類の和漢植物配合のドッグフードとかなり特徴のあるフード。また良いか悪いかは別にして一般的な製造方法であるエクストルーダーとは異なりペレットマシーンでの製造です。(製造方法については記事本文で詳しく説明します)
ネットだと腎臓用をはじめ療法食として人気がありますね。
おそらくこのフードを与えている方、もしくは試してみようか悩んでいる方は『高くても良いから可能な限り良いフードを与えたい』、そんな風に考えられている飼い主さんだと思います。
だってこのフード・・・総合栄養食として販売されているスタンダードなもので通常価格6,600円/kg(税込・送料込価格)です。定期購入にしたら安くはなりますが、それにしても高い。(最大約38%オフ)
先に評価した結果をお伝えしておくと、悪いフードではない。むしろ品質は良い。ただ価格面がネックなのと、癖が強いので一般的にはオススメしにくいフード。
フードジプシーで悩んでいる方は試してみる価値はあると思います。
では今回はそんなみらいのドッグフードについて製品性能を徹底解説していきます!
愛犬の健康に直結するドッグフード。動物栄養学に関して素人が製品評価しても信用できないでしょう。私は大学では動物営業学を専攻。その流れで飼料メーカーに入社し毎日のように飼料の配合設計をしてきた実務経験があります。もちろんペットフード案件にも多数関わっています。なので安心して下さいね。
みらいのドッグフードの形状はドライペレット|エクストルーデットペレットとの違い
冒頭でも言いましたが、ドッグフードって一般的にはエクストルーダーという機械で製造されています。そしてエクストルーダーで製造したものを専門用語だと『エクストルーデットペレット(EP)』と呼びます。
しかしみらいのドッグフードはペレットマシーンでの製造です。これは専門用語で『ドライペレット(DP)』と呼びます。
おそらくこの違いを詳しく解説しているサイトはないかと思われます。せっかくなので違いについて紹介しておきましょう。こちらが比較画像です。
左のEPは丸っこくて粒が揃っていますが、右のDPは細長い感じで表面がボソボソした印象を受けると思います。
これ根本的に作っている機械が違うんですよ。
どちらが良いか?どちらにもメリット・デメリットがあるので難しいのですが、事実として海外も含めほとんどのメーカーはEPを採用しています。そしてどっちの機械が金額的に高いか?
圧倒的にEPを作るエクストルーダーの方が高額です。
どっちでも良いなら安い機械で作るでしょ?高い機械をわざわざ設備投資するには理由があるんですよ。じゃあDPは悪いのか?というとそういう訳でもないんですけどね。
まずEPってのはこんな感じで作られます。ちょっと古いものになりますが、この動画が一番わかりやすい。ネットだと粗悪なフードとしてボロカスに言われている『ビタワン』を製造している動画です。
基本的にはこれがEPの作り方です。
EPには大きな特徴が2つあります。
- スクリューによって押し出される工程で熱と圧が発生。デンプンがα化する。
- 押し出されてニュルッと出てきた時に圧がなくなる(通常の気圧になる)ので膨らむ(膨化)する
デンプンのα化はお米を想像して下さい。犬の唾液には人間とは異なり、デンプンを消化する消化酵素であるアミラーゼは含まれていません。なのでデンプンが多く含まれる米など穀物は消化しにくい、ってのを聞いたことある人多いかと思います。
エクストルーダーで製造するとデンプンがα化するので犬にとって消化しやすくなるというメリットがあります。
次にEPの膨化ですが、エクストルーダー内には高い圧力がかかっています。それが穴からニュルッと出ると通常の気圧に戻ります。すると膨らむ。この際にドッグフードの粒に含まれる水分が蒸発するので、ドッグフードにはその水分が飛んだ後の無数の小さな穴が形成されます。
この無数の穴があるので、後でオイル添加が可能なんですよ。
よくオイルコーティングとか言われますが、あれは厳密には油をぶっかけているのではなく、油をその無数の小さな穴に浸透させています。ただこれには真空状態にする設備が必要で、小さなメーカーは持っていない事がほとんどです。
ちなみに同じEPでもオイルコーティングをするとしないでは見た目にこんな違いが出てきます。
ネット上ではオイルコーティングが悪・・・みたいな風潮あります。確かに嗜好性が良くなる効果もあります。ただそれよりも熱に弱い成分を油と混ぜて後添加する。このためにオイルコーティングはされています。
エクストルーダーは高温・高圧になるので熱に弱いビタミン類、酵素、善玉菌などは最初から配合すると破壊されてしまう。だからドッグフードの形に成形した後にオイルと一緒に混ぜて添加している、こんな感じです。
さらに海外製プレミアムドッグフードの場合、この混ぜるオイルを熱に弱く酸化しやすい魚系の油(フィッシュオイルやサーモンオイル)を使用しEPA・DHA源にもしています。
このようにオイルコーティングは悪いものではありません。
EPの説明メインみたいになってしまいましたが、要するにDPはこの逆です。簡単に言えば混ぜた原料を固めているだけ、ですので高温・高圧にはなりません。つまりα化はしない。
圧力も掛からないので膨化しません。なので構造上オイルコーティングはできません。
では何がDPのメリットなのか??
高温・高圧にならないため、熱によって栄養素(主にタンパク質)が変性、劣化しにくい。これですね!!
ただそれらメリット・デメリットを踏まえた上で多くのメーカーはEPを採用しています。そうなるとどちらをオススメするかとなると・・・EPになっちゃうんですよね。
当サイトも基本的にはEPを推奨しています。
あとね・・・これはペットイベントなどでたまーにあるのですが、得体の知れないドッグフードがなんか手作り風!無添加!!みたいな感じで販売している。それもやたら高い値段で。原料や成分を見ると大したフードじゃない。
こんな場合、たいていDPなんですよ。なぜか?
機械が安いからです。
機械もピンからキリまでありますが、エクストルーダーは小さいものでもそれなりの設備が必要となります。ただDPは簡単に作れちゃうんですよ。
なのでめっちゃハズレのフードってDPが多い。一方でEPはそこまでハズレはない。これもEPを推奨する理由の一つですね。
EPとDPの話が長くなってしまいましたが、良い機会なので詳しめに解説してみました。
で、今回の『みらいのドッグフード』はDPです。
ただ悪いDPとは感じません。公式サイトには『素材を生かす低温・低圧製法』とむしろアピールしています。別にそんな凄い事ではないのですが(むしろ技術的な話で言えばEPの方が高度)、間違ったことは言っていません。
さすがに私もみらいのドッグフード に配合されている全ての漢方でどれが熱に弱くて、強い、まではわかりません。ただ納豆菌や乳酸菌が配合されている事を考慮すると『素材を生かす』という意味でDPの方が合っている。コンセプトとしてあえてDPにしている、そのような印象を受けます。
ではここからは使用原料などを見ていきましょう。
みらいのドッグフード長寿サポートの原材料品質・原料表示の情報量について(25点/30点)
みらいのドッグフードには療法食を含めていくつかの商品ラインナップがありますが、まずは総合栄養食として販売されているスタンダードな『長寿サポート』の原材料から見ていきましょう!
なお当サイトではドッグフードの評価基準として6つの項目を採用し100点満点形式にて評価しています。詳しい評価内容を知りたいという場合はこちらの記事を読んでみて下さい。
→ドッグフードランキングサイトが信用できない理由|当サイトが信用されるよう取り組む事
みらいのドッグフード(長寿サポート)使用原料について(15点/15点)
長寿サポート
生肉(鹿,馬,魚,鶏),大麦,国産雑節,サツマイモ,玄米,ヤシ,胡麻,菜種油,ビール酵母,和漢植物【紅豆杉,田七人参,朝鮮人参,霊芝,アガリクス,冬虫夏草,チャーガ(シベリア霊芝),ハナビラタケ,プロポリス,ジャバラ,DHA,亜麻仁,クコの実(ゴジベリー),ウコン,オルニチン,当帰の葉,ケイヒ,菊の花,八角,紅花,シロキクラゲ,メシマコブ,山伏茸,マイタケ,カワラタケ,タモギタケ,クランベリー,ノコギリヤシ,ユーグレナ(ミドリムシ),ノニ果実,菊芋,クマザサ,ヒハツ,ケイ素(シリカ),ヨモギ,クロガリンダ,タヒボ(紫イペ),板藍根,桑の葉,山芋,イチョウ葉,甜茶,エキナセア,黒豆,ドクダミ,ガジュツ,キバナオウギ,大麦若葉,吉野葛,カミツレ,陳皮,スギナ,サラシア,延命草,大棗(ナツメ),ハトムギ,ウラジロガシ,蝦夷ウコギ,ギョクチク,グアバ葉,赤ブドウ葉,ケイケットウ,ゴカヒ,杜仲の葉,MSM,南蛮の毛,スピルリナ,ザクロ,ニンドウ,バイキセイ,枇杷の葉,麻(ヘンプ),ブルーベリー,緑イ貝,コラーゲン,チョウジ,モリンガ,生姜,ウイキョウ,サンザシ,ライフクシ,サンシシ,ハス胚芽,ガイヨウ,海藻(フコイダン),イヌリン,セルロース】,サチャインチオイル,乳清,海藻,スキムミルク,オリゴ糖,カルシウム/グルコサミン,アルギニン,ヒアルロン酸,ロイシン,イソロイシン,バリン,ビタミンD3,リジン,メチオニン
動物性原料およびタンパク質源について
ドッグフードの表示にはルールがあり、配合量の多い順から記載するルールがあります。そして最も最初に記載されているもの(最も重いもの)を第一原料と呼びます。
みらいのドッグフードの場合、第一原料は『生肉(鹿,馬,魚,鶏)』となりますが、鹿の生肉が第一原料と思われます。
公式サイトでもアピールしていましたが、鹿肉は高タンパク・低脂質で犬にとって非常に良い原料。
生肉の場合、水分値が多いのでドッグフードとして加工された場合、ほとんどの水分が蒸発し実際の栄養素としてはそこまで多くない、ってのが国産のプレミアムドッグフードあるあるなのですが、このフードのタンパク値は30%とそれなりに高い。生肉の配合量は多めでリッチな設計になっているはずです。
大麦、サツマイモ、玄米などにもタンパク質は含まれますが、主に動物性由来のものと言えます。良いですね!
国産『雑節』は何かよくわかりません・・・笑 雑穀の間違い??ネットにもフードの裏書きにも『雑節』と記載されています。
まあタンパク質源としては生肉が主。小麦はアレルギーの原因となる傾向が高いので避けている小麦グルテンフリー 。主原料はなかなか良い配合と言えます。
脂質源について
次に脂質源ですが、みらいのドッグフード公式サイトでもオメガ3脂肪酸について強くアピールしています。主な脂質源は菜種油、亜麻仁、サチャインチオイルとなります。
ただサチャインチオイルは表示順がかなり下の方ですよね?たいした量は入っていません。ちなみにサチャインチとはアマゾン地域原産のトウダイグサ科の植物。これにはαリノレン酸(オメガ3脂肪酸)が多く含まれています。
ほとんどは菜種油となるのでオレイン酸(オメガ9脂肪酸が主)となります。
どうもみらいのドッグフードの考え方としてはオメガ6脂肪酸を悪と考えている模様。これはみらいのドッグフード公式ブログにも記載されています。オメガ6脂肪酸多いから癌になるどうのこうの・・・
→犬に癌が多いのは、ドッグフードのヘルシー志向の植物油のせい?
これはちょっと違いますね。確かにオメガ6脂肪酸を過剰に摂取するのはよろしくありません。ただオメガ6脂肪酸(リノール酸)は犬にとって必須脂肪酸です。適切な量を摂取するのは必要。というかオメガ6脂肪酸は肉類、植物油、たいていのものには含まれています。
みらいのドッグフードの考え方はオメガ6脂肪酸は悪い。オメガ3脂肪酸は熱に弱い。なので残った不飽和脂肪酸のオメガ9脂肪酸(オレイン酸)を多く含む菜種油・・・ですが、世界的なトップメーカーを含めて脂肪酸に関する考え方の主流はオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸のバランスです。
だからわざわざ海外プレミアムドッグフードの成分表示にはオメガ6:オメガ3=○:○と記載されており、AAFCOの基準には最低源のバランスが基準値として設定されている訳です。
癌というのはデリケートな部分でありますし、ちょっとこういう表現は好きじゃないですね。
ちなみにオメガ6脂肪酸が不足すると毛艶が悪くなります。みらいのドッグフードって脂肪12.5%とそう高くないので、若く健康で活発なワンコの場合、なんか毛に艶がない・・・そのように感じたら成分値的に合っていない可能性があります。
さらにオメガ3脂肪酸として亜麻仁、サチャインチオイルをアピールしていますが、これらに含まれるオメガ3脂肪酸はαリノレン酸が主になります。これは犬の体内でEPA→DHAと変換する必要があり、また全てを変換できる訳ではない。つまりαリノレン酸は犬にとって利用率の悪いオメガ3脂肪酸となります。
なので海外プレミアムドッグフードではフィッシュオイルやサーモンオイルといったEPA・DHAが豊富に含まれるオイルを添加している訳ですが、EP・DPの違いでも説明したようにDPはオイルの後添加ができません。ここがDPの弱いとこですね。
使用している原料としては悪いものではないので減点しませんが、脂肪酸については公式ブログの表現、使用原料的にそこまで評価できるものではない、これが当サイトの評価となります。
その他原料(漢方)について
みらいのドッグフードのメインとも言える漢方についてですが・・・1つ1つ原料の効能を紹介しても良いのですが、やめておく事にしました。理由としてはこれは誰であっても責任持てないから。
どうも『癌』を非常に意識した公式サイトになっていますが、そもそも人間であっても漢方飲んで癌にならないならそうしません?その根拠は?ってなるとだんだんと怪しくなってきますよね・・・
ただ全く触れないのもアレですので、公式サイトのアピールしている『キノコ』について説明しておきます。
みらいのドッグフードでは多くのキノコが使用されていますが、その主な目的はβグルカンの摂取源としてです。これには一応がんの予防・抑制効果があるという文献はあります。あくまでもマウスの実験ですけどね。
→https://cir.nii.ac.jp/crid/1390282680620224896
霊芝(レイシ)、アガリスクといったβグルカンが多く含まれているキノコを使用しているのはこれが理由です。
実はこれ・・・個人的には効果があると信じています(信じたい)。ただね、これって別にこういう漢方的なものだけに含まれている成分ではなく、舞茸にも含まれてるものです。
なので我が家ではスーパーで買ってきた舞茸をたまにトッピンングとして愛犬達に与えています。
この手のドッグフードはお値段高いので、コスパ抑えたい方は舞茸試してみて下さい!!
使用原料についての総評
使用原料全体としてですが、悪くはない。むしろ国産のプレミアムドッグフードとしてはコンセプトもしっかりしており、独自性も強い。非常に興味深いフードと言えます。
やや脂肪酸については疑問がありますが、これは栄養成分の項目で評価することにして、使用原料としては満点評価にしておきます。
みらいのドッグフード原料表示の情報量について(10点/15点)
ドッグフードの原料表示は多いものから順に記載するルールがあります。ただし各原料が何%配合されいるかの割合までは記載する義務はありません。
ほとんどのドッグフードは%まで表示しておらず、特に国産のフードはプレミアムドッグフードと呼ばれているものでさえ%表示されていません。みらいのドッグフードもそうですね。生肉が第一原料なのは良いとして、一体それが何%配合されているのか全くわかりません。
%表示されている原料表示の例としてはこんな感じです。海外でも人気が高く、当サイトでも絶賛している『アカナ』の原料表示がこちら。
これだと動物性原料の何が何%使用されているかわかりますよね。さらにオメガ3・オメガ6の使用割合までしっかり記載されており、安心感があります。
ちなみによっぽどの理由がなければアカナのどれかで良いと思いますよ。かなりオススメのフードです。こちら小型犬の飼い主さん向けに書いた記事ですが、中型犬以上も同じなので興味がある方は読んでみて下さい。
→アカナアダルトスモールブリードレシピ|小型犬で最もオススメなドッグフードはこれ!
それに対してみらいのドッグフードはこちら。
ちょっと情報量が少なく感じますよね?ただ国産のドッグフードはプレミアムドッグフード含めてこんなもんです。みらいのドッグフードが特別悪いって訳ではないので安心してください。
当サイトではこのように必要最低限の表示しかされていない場合、10点/15点で評価しています。
みらいのドッグフード長寿サポートの栄養成分値・バランス(20点/20点)
次に栄養成分値について、保証成分はこちらになります。
保証成分
粗蛋白質30.0%以上、粗脂肪12.5%以上、粗繊維6.0%以下、粗灰分10.0%以下、水分10.0%以下、354kcal/100g
基本的に当サイトの評価基準では栄養バランスについて満点評価となります。犬にとっての最適な栄養バランスなんてものは存在しません。ライフステージや性格、飼育環境によって最適な数値は変わってきます。
ただ使用原料のところで少し触れましたが、脂肪酸バランスについてはちょっと注意が必要かも知れません。高品質なドッグフードだとこの2パターンなのですが・・・
- オメガ6脂肪酸:オメガ3脂肪酸=4〜5:1 くらいのバランスにする
- オメガ6脂肪酸は不足することってまずない。オメガ3の割合を突出して高くする
みらいのドッグフードに関してはオメガ3に関しては強くアピールしていますが、原料表示的にはそこまで突出して多いとも感じません。そしてオメガ6脂肪酸に関しては悪いものとして避けています。
脂肪酸バランスに関して何が正解!ってのはないのですが、ここは一応注意しておきましょう。
オメガ6脂肪酸ってのは様々なものに含まれています。それこそオヤツなどでもかなり摂取している。基本的に不足する事はないのですが、ワンコのご飯はドッグフードのみ、って考え方の飼い主さんも結構います。そういう場合は特に注意して下さいね。
ただこのフードについては総合栄養食なので、AAFCOの脂肪酸基準値もクリアしています。過度に心配する必要はありませんが、一応記載しておきます。
ちなみに『幼犬・成犬用』とありますが、やや高タンパクな割には低脂肪な設計。若くて活発なワンコならもう少し脂肪分あっても良いかな、とも思います。健康なシニア向け、そんな印象も受けますね。
栄養バランスについては若干の注意事項はあるものの満点評価としておきます。
みらいのドッグフードは安全への取り組みを行なっているか(10点/20点)
当サイトでは安全への取組について①アレルギーの対策、②安全性に関わる認証制度など取得しているか、この2点を特に重要視しています。
まずアレルギーについて。みらいのドッグフードは『小麦』を使用していない小麦グルテンフリーとなります。似た言葉で『グレインフリー』がありますが、意味はこちら。
用語
グレインフリー :穀物全般使用していない
グルテンフリー:小麦、大麦、ライ麦を使用していない
大麦を使用しているので完全なグルテンフリー ではなく、『小麦』グルテンフリー という事。
これについては問題ありません。アレルギーに関して言えば大麦はそこまで発症率は高くありません。ただ小麦不使用ってのはプレミアムドッグフードだとほとんどが採用しています。特別凄いって事はありません。
次に安全性に関わる認証制度ですが、これどこの工場で作っているかの情報が一切ないため評価できませんね。おそらくは漢方など特殊なものは持ち込み原料として、OEM製造しているかと思われますが情報不足です。もう少し詳しい情報を公式サイトで記載して欲しいところ。
例えば国産のドッグフードだと当サイトでも高評価している『金虎 おさかな』というフードがあります。ここは犬でアレルギー原因とななりやすい小麦、乳、卵、牛肉、鶏肉、羊肉を一切持ち込まない工場を一から作った、だから満点評価しています。
→金虎の『おさかな』配合設計のプロが徹底評価!国産で魚主体のドッグフードならコレが良い!
これら総合して10/20点と評価しておきます。
みらいのドッグフードは人工の酸化防止剤・着色料を使用していないか(10点/10点)
こちらについては全く問題ありません。
この価格帯のドッグフードなら危険と言われている人工の酸化防止剤、意味のない着色料が使われている事はまずありません。
みらいのドッグフードの製造方法について(8点/10点)
こちらはEPとDPの違いで詳しく説明したので詳しくは割愛しますが、みらいのドッグフードはDPです。
当サイトでは基本的にはEPを推奨しています。ただみらいのドッグフードについては一応ですが、DPのメリットも記載しており好感は持てます。そういった情報一切掲載していないドッグフード多いですからね。
一般的なEPだと基礎点を8点で採点していますが、みらいのドッグフードについてはそれと同じ評価としておきます。
みらいのドッグフードはスペックに見合った価格であるか?6点/10点
最後に価格について。当サイトでは単純な価格ではなく、スペックに見合った価格なのか?これを考慮して採点しています。
みらいのドッグフードの問題は価格ですよね・・・確かに原料面などこだわりを感じられます。良いフードと思いますが、それにしても高すぎる。
公式サイトでの価格はこちら(通常価格)
通常価格(税込価格) | 価格(送料込の総額) | kg単価 |
1kg包装 | 6,000円 | 6,000円/kg |
1kg×2 | 9,240円 | 4,620円/kg |
1kg×3 | 13,200円 | 4,400円/kg |
1kg×6 | 24,420円 | 4,070円/kg |
ちなみに定期購入をすると最大で約38%オフ
定期価格(税込価格) | 価格(送料無料) | kg単価 |
1kg包装(19%オフ) | 4,620円 | 4,620円/kg |
1kg×2 (33%オフ) | 7,700円 | 3,850円/kg |
1kg×3 (35%オフ) | 11,220円 | 3,740円/kg |
1kg×6 (38%オフ) | 21,120円 | 3,520円/kg |
品質が良く独自性もある。良いフードだと思うが、最大でも3,520円/kg・・・
数によっても価格の幅がかなりあるのでどう評価したものが悩みますが、当サイトで品質は良いけど価格が・・・って国産のフードは6点評価しています。ちなみにこの2つのフード。
→ZENプレミアムドッグフードを徹底評価!国産の中でこれは検討する価値あり!
→DOZO(ドウゾ)|馬と鹿を使用した国産プレミアムドッグフードを徹底解説
DOZOについてはみらいのドッグフードとコンセプトがかなり近いものを感じます。みらいのフードが気になる方はDOZOの情報を見てみるのも良いかと思います。
この2つのフードは6点/10点としているので合わせておきましょう。
みらいのドッグフード 腎臓ケアなど療法食は検討する価値ある!
みらいのドッグフードを調べていて思う事がですね・・・
正直癖が強すぎて私なら使わない。良いフードだとは思いますがどうしても怪しい健康食品のような印象を受けてしまいます。価格も高すぎますしね。
ただね、腎臓用など療法食は検討する価値がある。腎臓療法食の原材料・成分がこちらなのですが・・・
原料および成分
生肉(鹿,魚),大麦,玄米,国産雑節,サツマイモ,菜種油,胡麻,米ぬか,卵殻カルシウム,和漢植物【紅豆杉,ノコギリヤシ,ウラジロガシ,スピルリナ,南蛮の毛,山芋,スギナ,田七人参,朝鮮人参,当帰の葉,紅花,八角,菊の花,ケイヒ,ウコン,オルニチン,DHA,亜麻仁,ジャバラ,チャーガ(シベリア霊芝),霊芝,冬虫夏草,アガリクス,ハナビラタケ,プロポリス,クランベリー,ユーグレナ(ミドリムシ),タモギタケ,マイタケ,カワラタケ,シロキクラゲ,山伏茸,メシマコブ,ガジュツ,キバナオウギ,ドクダミ,ハス胚芽,吉野葛,大棗(ナツメ),サラシア,カミツレ,ハトムギ,大麦若葉,陳皮,延命草,枇杷の葉,黒豆,ザクロ,バイキセイ,麻(ヘンプ),ニンドウ,タヒボ(紫イペ),ヨモギ,菊芋,ケイ素(シリカ),クマザサ,ヒハツ,クロガリンダ,ノニ果実,サンザシ,サンシシ,ライフクシ,モリンガ,ウイキョウ,生姜,チョウジ,ガイヨウ,板藍根,イチョウ葉,甜茶,桑の葉,クコの実(ゴジベリー),エキナセア,MSM,赤ブドウ葉,杜仲の葉,ゴカヒ,蝦夷ウコギ,ギョクチク,グアバ葉,ケイケットウ,ブルーベリー,コラーゲン,緑イ貝,海藻(フコイダン),イヌリン,セルロース】,サチャインチオイル,乳酸菌,オリゴ糖/グルコサミン,アルギニン,ヒアルロン酸,ロイシン,イソロイシン,バリン,リジン,メチオニン,タウリン,コリン,ビタミン類(E,B群,D3),ミネラル類(亜鉛,鉄)
粗蛋白質18.0%以上、粗脂肪6.9%以上、粗繊維4.0%以下、粗灰分6.0%以下、水分10.0%以下、リン0.5%以上、カリウム0.6%以上、ナトリウム0.06%以上 、331kcal/100g
腎臓ケア用の療法食ってタンパク値とリン・ナトリウムを減らす。そんな設計です。そうなるとほとんどのものって植物性原料が第一原料になるですよ。
当然ながら嗜好性は落ちます。
動物病院でロイヤルカナンとかヒルズの療法食勧められた。でも食べてくれない・・・って悩んでいる方は結構多い。当然です。どうしても療法食は不味くなりますからね。
この内容だと嗜好性はそれなりにあるはず。フードを食べてくれない方がよっぽど問題。そのような場合は検討する価値あります。
みらいのドッグフード総合的な評価79点!悪くないがオススメできる人は限定的
さて、みらいのドッグフードの総合的な評価は79点となりました。
悪いフードとは言いません。ただ癖が強すぎるので広くオススメしにくいフードですね。
ただ国産でDP、それなりに高タンパクで品質の良いもの・・・そうなると代わりのものが思い浮かばない。たまにいますが、油の風味を嫌うワンコもいます。フードジプシーになるタイプのワンコですね。
そんな場合は試してみると良いかも知れません。あとは療法食として。
では今回はこの辺で。こちらに当サイトが紹介したフードで評価点が高かったものをランキング形式にて紹介しています。よかったらこちらも参考にしてみて下さい。
→ドッグフードおすすめランキング表|6項目で公平な評価をしています