今回はアマリコ(AMARICO)というドッグフードについて。原産国はイギリスやオランダなど商品によって違う・・・と変わったタイプのフード。この理由は後で説明しますがOEMのドッグフードだからです。
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今回のアマリコってフードは記事にする良い題材。というのもこのフードって海外OEM製なのですが、海外のOEMドッグフードがどんなものか?ってのが非常にわかりやすいためです。
アマリコについて興味ない方もドッグフードに関する知識が深まると思うのでぜひ読み進めて下さい。
アマリコドッグフードはマーコグリーンパワー(株)が販売しているOEMフード

当サイトの記事を読んで頂いている方はOEMとは何かとは既にご存知かと思います。知らない人はこちらの記事を読んで下さい。
→国産ドッグフードランキングを見て購入する前に『フードの特徴』を理解しよう!
簡単に言えば『OEMのドッグフード』とはどっかの工場にドッグフードを作ってもらう。それを自社ブランド(オリジナルフード)として販売するって事です。OEMはドッグフードに限らず様々な分野で行われています。
OEMは国産のドッグフードでも活発に行われていますが、もちろん海外でも行われています。
で、アマリコもOEMのフードでとある工場に製造を委託、日本に輸入して販売している、って事ですね。なぜOEMとわかるか?アマリコはマークグリーン株式会社が販売元ですが、この会社の主な事業は太陽光発電などのエネルギー事業。あとはネットショップなどEC事業となり、ドッグフードメーカーではありません。
当然ですがドッグフードを製造する工場などは所持していない。というか公式サイト上にこのように記載されています。

この『UNITED PETFOOD』ってのはヨーロッパ各国に生産拠点を持っているOEMを主に行っている会社なんですよ。つまりメーカーって普通は自社商品を製造・販売しますよね。ここは他社商品の製造を受ける、つまりOEMをメインに受けている会社。
ホームページ見てもらえればわかりますが、一般の飼い主向けではなく、OEMフードを検討している会社向けにサイトが作られているのがわかるかと思います。
ではこのUNITED PETFOODって会社の工場レベルはどうなのか?ってなると・・・これはまあまあ高い。ドライフードだけでも3つのバリエーションがあります。

『Extruded Kibbles』ってのは最も一般的なエクストルーダーという機械で製造されたもの。『Cold Pressed Kibbles』ってのはペレットマシーンとか言ったりするのですが、エクストルーダーより加工度は低いが低温で製造されるものですね。
『Oven Baked Kibbles』とはオーブンベイクドの事です。これが一番消化吸収性は良いのですが、コスト高めになります。あと脂肪分が入りにくいなど一応デメリットも。
『Extruded Kibbles』をEP、『Cold Pressed Kibbles』をDPと飼料業界では呼ぶのですが、その違いを詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみて下さい。
で、ここからは私の推測となるのですが、ヨーロッパ系のOEMドッグフードで最も有名なものって何か??
そう、モグワンですよね。
モグワンのビタミンとミネラルなんですが、それがこちら。
ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、ヨウ素)、ビタミン類(A、D3、E)
ちょっと上の方に紹介したアマリコの成分表示を見て下さい。ビタミンが全く一緒なんですよ。表示の仕方も似ている。
ビタミンとかミネラルってプレミックスと言って事前に配合されたものを工場では使用します。そして同じ工場では同じプレミックスを使う事が多い。そりゃそうでいちいち違うプレミックスを用意していたらコスト上がっちゃいますからね・・・
ただ当然ですが添加するビタミンとかミネラルは似たようなものになりやすい。モグワンがUNITED PETFOODで作られているか、ってのはまだ確信は持てない。
もう1つ疑う要素があってですね・・・モグワンを販売しているレティシアンが最近販売した新商品の『マックアダムズ』ってドッグフードがあるのですが、これオーブンベイクなんですよ。
オーブンベイクとエクストルーダーどっちも扱っていてヨーロッパ系となると・・・多分モグワン・・・というかレティシアン系のフードはアマリコと同じくUNITED PETFOODなんじゃないかと・・・
あくまでも予想ですけどね。
私は日本で販売されているヨーロッパ系海外OEMドッグフードのほとんどがこの【UNITED PETFOOD】が製造元なんじゃないか・・・と疑っています。
ただもう一度言いますが、UNITED PETFOODはまあまあレベル高いですし、製品が悪い、って事はないです。そこは安心して下さい。
OEMドッグフードって基本的に製造元はわからないようにしています。アマリコは公開していますが、これ珍しいですね。
アマリコドッグフードのようなOEMドッグフードの欠点

さて、アマリコが海外OEMドッグフードである、と解説してきました。
UNITED PETFOODのようなとこに依頼、お金さえ出せばそこそこ品質の良いドッグフードはオリジナルブランドで作れてしまう。これがOEMのメリットです。原材料費とか品質管理、安定性など工場規模が大きい方が有利ですし、飼い主側としてもメリットはあります。
フード単体としては悪くない。当サイトでは国産のOEMドッグフードはあまりにもコスパ悪いのでオススメしていませんが、海外製OEMはありだと考えています。
ただね、OEMの最大のデメリットは・・・扱う原料が多くなる!
様々なブランドのドッグフードを製造しているって事は扱う原料の種類も多くなります。同じ製造ラインで作られるので原料や違う製品の粒が混入しやすい。これの何が問題ってアレルギーですね。
なのでアレルギーに対して敏感な方にはOEM系オススメしません。まあ普通はどのフードがOEMかなんて考えないし分からないと思いますが・・・
余談ですが、当サイトは国産ドッグフードにはかなり厳しい評価をしています。特にOEMのプレミアムドッグフードに関しては内容に対して価格が高すぎるため。でも『金虎 おさかな 』ってフードは高評価しています。
この理由が自社工場であってOEMではない事。さらに工場で取り扱う原料に制限をかけており(アレルギー発症率の高い原料は持ち込まない)、使用している原材料の品質が抜群に高いからです。
アマリコ 成犬用グレインフリーチキン49.5%の使用原料及び栄養成分値の評価

ではアマリコの使用原料や栄養成分値を見ていきましょう!
アマリコには成犬用だと3種類の商品ラインナップがあります。3種類の中で『チキン49.5%』ってのをピックアップして解説していきます。使用原料及び栄養成分値がこちら。
Amarico HEALTHY GRADE 成犬用 グレインフリー チキン | 原産国:イギリス 内容量:3kg |
【原材料表示】 鶏肉 49.5%(チキンミール、新鮮な鶏肉、加水分解鶏)、さつまいも、ジャガイモ、ビートパルプ、エンドウでんぷん、鶏脂肪、亜麻仁油、ルチン、乾燥ニンジン、乾燥トマト、海藻ミール、ハーブブレンド(タイム、マジョラム、オレガノ、パセリ、セージ)、ユッカ抽出物、グルコサミン、コンドロイチン、ビタミン類(A、D3、E)、ミネラル類(銅、亜鉛、鉄、マンガン、ヨウ素、セレン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール)
【保証成分】 粗たんぱく質:29%以上、粗脂肪:16,5%以上 、粗灰分:12%以下、粗繊維質:3%以下、水分:8%
カロリー:371cal /100g |
ドッグフードは使用している原材料の多い順に記載します。鶏肉が49.5%ってのは中々良い配合割合ではありますが、これほとんどがチキンミールです。生の鶏肉の割合は間違いなく少ない。
だって水分飛ばして乾燥させたチキンミールが新鮮な鶏肉より上に表示されていますよね。水分量が高く重い生肉の方が普通なら上位に表示されやすいが、チキンミールの方が上。
つまりほぼほぼチキンミールって予想できます。
ただチキンミールが悪いって事ではないですよ。水分の多い生肉はタンパク質の確保が難しいのでチキンミール使うメリットはあります。ただし品質にはかなりバラツキがある。
どのような原料で、どうやって乾燥させたのか?ですね。
このあたりがしっかり説明されていて高品質だと確信できるならチキンミール使用していても問題はないです。ただ残念ながらアマリコの場合は詳しい説明はない。ここが残念なポイント。
もう一つ残念な点として『脂肪酸バランスが微妙』って事です。
海外製ドッグフードで高品質なものはまず間違いなくオメガ3脂肪酸源として『魚油やサーモンオイル』など魚由来のオイルが配合されています。このフードにはそれがない。亜麻仁がオメガ3脂肪酸源として使用されていますが、これは犬が利用しにくいものですしね・・・

海外製ドッグフードを選ぶ最大の利点ってこの脂肪酸バランスだと思っています。国産のものはお値段高いものであってもオメガ3についてかなり雑ですので!
ここさえ何とかすれば良い感じになると思うのだが・・・
全体的な仕上がりとしては・・・褒めるべき点があまりない。芋使ってグレインフリー にしているが、別にグレインフリーだから高品質って訳ではないです。イネ科植物使わずに芋と豆使えばグレインフリーになりますからね!
アマリコの価格について|値段は妥当なラインと評価
内容的には特に高評価すべき点もない・・・そんな感じです。価格についてですが、結構安い。
公式サイト上では先ほど紹介した【グレインフリーチキン49.5%】が3,700円/3kg(税込)です。kg単価だと1,233円 /kg。広告費もほぼかけていないでしょうし良品的な価格と言えます。
ただ価格含めて個人的にこのフードに魅力を感じるかと言えば・・・感じないですけどね。
アマリコと同スペックで他にオススメなフードは??
アマリコのスペックは【タンパク質29%、脂質16,5%】とそれなりにしっかりとした内容です。
これと同スペックのフードでオススメするとなれば・・・やはりアカナですかね。アマリコの価格が1,233円 /kgと言いましたが、直近で我が家が購入したアカナ(アダルトドッグ)なんですが、1,401円/kgです。この価格差ならアカナ選びませんか??
ただし印字不良のアウトレット品で11.4kgと大袋ですが・・・

この楽天のサクラソーケンネルってとこ非常に良いショップでこういうアウトレット品もあるし、倉庫が温度管理されている。たまーにすごいお買い得品あるのでチェックしておくのオススメですよ!
タンパク値少し落ちても良いならアーテミスとかが良いですね。購入しやすいですし、あれの6,8kg包装ならアマリコと単価変わりません。
アマリコドッグフード|あえて評価点をつけるなら55点(当サイト評価基準)
さて、今回はアマリコドッグフードについて解説してみました。
最近は記事の書き方に悩んでいて、あまり細かく解説するより重要な部分をピンポイントで説明した方が分かりやすいかな、と試験的にこのような書き方にしております。
で、一応当サイトの評価基準で点数をつけるとすれば55点。ちなみに先ほどチラッと紹介したアーテミスが65点。ここがオススメする基準としています。つまりあまりオススメできないフードですね!
あと今回のご依頼にはアマリコともう一つ、『ステイロイヤル』もありましたが、これは良いフードです!アマリコと全く異なるフードなので別記事で書こうと思いますが、内容、コスパ共に良いですね。
アマリコとステイロイヤル、どっちかで悩んでいるのであれば『ステイロイヤル』の方をオススメします!
では今回はこの辺で。こちらに当サイトで評価の高かったフードをまとめたランキング記事を作成しています。フード選びに迷ったらこちらもぜひ参考にしてみて下さい。