最近ドッグフードのパッケージに『〇〇人の獣医師が推奨』みたいな記載されているドッグフードが増えていると思いませんか??
おそらく普通の人は獣医師推奨と言われれば信用度がアップするかと思います。ただ獣医師ってドッグフードに詳しいのか?と言えば・・・微妙なところなんですよね・・・笑
獣医師全てとは言いませんが、ドッグフードに大して興味ありません。なぜ獣医師がドッグフードに興味がないのかについてはこちらの記事で紹介しています。
→消化器、肝臓ケアなど|品質の良い低タンパク・低脂質のドッグフードまとめ
今回はドッグフードにおける『獣医師推奨』がどのような仕組みで記載されているのか?また実際の獣医師がどんな評価をしているのか?実際に獣医師推奨をアピールしている国産のプレミアムドッグフードGLEBO(グレボ)を例に解説していきます。
先に結論を言っておきますが、まじで大した評価していません。Amazonのレビューと同じレベルです。
獣医師推奨のGLEBO(グレボ)とはどんなフードか?
先にグレボというフードがどんなフードか紹介しておきましょう。
これは最近多い国産のOEMドッグフードです。要するにあの有名な『このこごはん』と中身ほぼ一緒のフードですね・・・笑
OEMとは
OEMを知らない方はこちらの記事を読んでみて下さい
当サイトでは細かく使用原料や栄養成分などの項目から製品性能を評価していますが、今回は簡単な説明だけしておきます。だって『このこごはん』とほぼ同じでので。まず原料表示はこちら。
グレボ
鶏肉、玄米、大麦、鰹節、大豆、ビール酵母、イワシ、アジ、鶏レバー、マグロ、鹿肉、卵黄粉末、黒米、赤米、ムラサキ芋、フラクトオリゴ糖、昆布、にんじん、かぼちゃ、ブロッコリー、りんご、豚軟骨抽出物(コンドロイチン硫酸含有)、乳酸菌、ビフィズス菌、セレン酵母、グルコサミン、ミネラル類(卵殻未焼成カルシウム、塩化カリウム、グルコン酸亜鉛、ピロリン酸第二鉄、グルコン酸銅)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB2、ビタミンB 12、パンテトン酸カルシウム)、酸化防止剤(ローズマリー抽出物、、ミックストコフェロール)
たんぱく質:22.6%以上、脂質:7.5%以上、粗繊維0.9%以下、灰分5.0%以下、水分10.0%以下 エネルギー346Kcal /100g
ちなみに『このこごはん』はこんな感じです。
このこごはん
鶏肉(ささみ、レバー)、玄米、大麦、ビール酵母、鰹節、米油、乾燥卵黄、鹿肉、まぐろ、青パパイヤ末、モリンガ、さつまいも、わかめ、昆布、乳酸菌、セレン酵母、L -トレオニン、ミネラル類(牛骨未焼成カルシウム、卵殻未焼成カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グルコン酸亜鉛、ピロリン酸第二鉄、グルコン酸銅)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB2、ビタミンB12、パンテトン酸カルシウム)
たんぱく質:21.3%以上、脂質:8.2%以上、粗繊維0.9%以下、灰分6.7%以下、水分10.0%以下 エネルギー343Kcal /100g
この通りかなり似ていますよね。これはグレボに限らず、同じようなドッグフードが大量にあります。これがOEMです。ちょっとだけ使用原料を変えているだけです。
ちなみにグレボの販売元はtocohana project 株式会社で、ここはスキンケア化粧品を中心に販売している会社。よくあるパターンですね。ドッグフードが儲かる。OEMは簡単に自社ブランドを持てるので参入してみたパターン。
独自性も何もあったもんじゃありません。
まあ商品自体が悪いとは言いませんが、値段が高すぎます。『このこごはん』『グレボ』『金の旨味』『Yum Yum Yum!』『ポンポンデリ』『犬猫自然食本舗』『Obremo』『live dog』『うまか』『ワンぱくっ!ごはん』・・・全部ほぼ中身一緒です(笑)
ちなみにこれらのフード使っている人で商品自体が気に入っているなら無印良品のフードが良いですよ。あれも同じくOEMで中身ほぼ一緒ですが、値段が安い。
→このこごはんを安く買いたいなら無印良品のドッグフードで良くない?って話
つまりグレボは良くある割高の国産プレミアムドッグフードな訳ですが、公式サイトを見ると『113人の獣医師が評価しました!』とか『約94%の獣医師がグレボを推奨と回答しました』とか記載されている訳ですよ・・・
本記事の本題はこれです。獣医師はまともな評価をしているのか?それって信用できるの??って事です。
獣医師推奨ドッグフードの認証を取得するための仕組みと評価のクオリティ
獣医師推奨の認証がどのように取得されているか?これについて紹介しましょう。
グレボの場合、ベッツアイというサイトを利用しています。グレボ以外にもレオレア、アランズナチュラルドッグフード、カナガン、犬猫生活、ポンポンデリ・・・など多くのドッグフードがこのサイトを利用して獣医師推奨をアピールしています。
ベッツアイでの評価システムはこちら。これは公式サイトにも記載されています。
step
1全国の動物病院で犬猫を診られている獣医師100名に手を挙げてもらう
step
22週間分のドッグフードを各獣医師に郵送
step
3獣医師が飼っている犬や猫にフードを与える。嗜好性や糞便等への影響を確認。栄養組成等の詳細情報もレビューしてもらう
step
42週間の使用の後にWebアンケートに回答。評価結果はサイト上に掲載される
まあこれだけ見たら悪くはない気もします。そして重要なのは『まともに評価しているのか??』ですが、評価結果はサイト上に掲載されているので私達も見れる訳ですよ。
実際に見てみて下さい。まあ内容が薄い!何ならAmazonのレビューと同じかそれ以下です・・・笑
こんなコメントだけで2週間分のサンプルももらえて良いですよね!我が家にサンプル送ってくれたら1万倍くらい詳しく評価しますけど!!
こんなものなんですよ。獣医師のコメントを読んでいるとそもそも間違っている事すらあるし、日本語的にどうなの?というものも多い。
今回はグレボを例に挙げていますので、グレボの評価を1つ抜粋してみましょう。
素材を生かした加工方法で、原材料の質も良いので試してみたらいいとおもいます。
まあこの程度のコメントです。素材を生かす加工方法って何??って話です。
私だったら・・・
エクストルーダーという機械で加工されており、これにはデンプン質をα化するというメリットがありますが、同時に製造工程で発生する熱と圧によってタンパク質の変性などデメリットもあります。
またイワシやマグロなど魚が配合されており、オメガ3系不飽和脂肪酸(DHA・EPA)も含まれているのは予想できますが、これらは熱に弱い性質があります。栄養成分の表示には脂肪酸の数値が記載されておりませんので、ここは注意する必要があるでしょう。
せめてこれくらいは最低限書きますけどね!!
獣医師推奨・・・信用できます??
獣医師推奨ドッグフードは広告の1種|獣医師推奨だから品質が保証されている訳じゃない
ちなみに先ほど紹介したベッツアイではドッグフードのパッケージに『獣医師推奨』のマークを貼ると別途費用が発生する、そんな仕組みです。
こんな内容薄い評価に意味があるのか?って思うかも知れませんが、効果あるんですよ・・・これが広告の力です。
特に国産のプレミアムドッグフードはOEMでほぼ同じ商品乱立しています。だから独自性を出したいって事ですね。
ですが、今回記事を読んで頂いたらわかると思いますが、これはは広告の1種です。安全性が保証されている訳じゃありません。獣医師推奨だから安心!って思わないようにしましょう。
人間で考えてみて下さい。普段の食事について医者に相談します?しないですよね。そして医者が健康な食事について詳しいと思います?思わないでしょ??
なぜか犬や猫になると『獣医師推奨』に物凄く信頼を感じる人がいますが、実際はこんなものです。
ドッグフードにおいて正解はありません。自分の愛犬にとって合うか合わないかが重要です。ドッグフードを選ぶ際は必ず原料表示・保証成分を見る癖をつけましょうね!
では今回はこの辺で。
こちらに当サイトが紹介したフードで評価点が高かったものをランキング形式にて紹介しています。ドッグフード選びに悩んだらこちらも参考にしてみて下さい。
→ドッグフードおすすめランキング表|6項目で公平な評価をしています