涙やけを改善できるドッグフードを探している飼い主さんって非常に多いですが・・・
はっきり言って涙やけが改善するドッグフードなんてものはありません。根拠としてはドッグフードに含まれる原料由来の効果で涙やけに効果があると証明された論文発表は一切ないから。
冷静に考えて下さい。これだけ多くの飼い主さんが悩んでいる『涙やけ』です。もし本当に効果がある原料、配合設計、栄養バランスが存在するのであればドッグフードメーカーもそれに対応したものを販売しますよね?涙やけ問題は当然ながら解消されていくはず・・・
ですがそうでもないでしょ??
これは信じなくても良いですが、涙やけオススメフードとか言っているサイトは信用しなくて良いです。特にオススメのフードが九州産鶏肉シリーズなら全く信用しなくても良い。ただのお金儲けです。九州産鶏肉シリーズとは何ぞや?気になる方はこちらの記事を読んでみて下さい。
→国産ドッグフードは『OEM×広告』で信用できない!その理由を『実例』付きで解説
今回こちらの記事ではそんな『涙やけ』について解説していきます。
ドッグフードを変えて涙やけが改善する事自体はある。その要因はアレルギー
ドッグフードを変えて実際に涙やけが改善されたケースは確かにあります。この要因はおそらくアレルギーが改善されたから。アレルギーによって涙の分泌量が増す。それによって涙やけが悪化していた。
フードを変えた事によりアレルギーが改善。結果的に涙の分泌量が減って涙やけが改善される。それはあります。でもこれってそのフードが涙やけに効果があると言うより、アレルギーの原因となる原料が含まれていないフードならどれも同じ結果。特定のフードが涙やけに効果があるとは言えない。
あと多くのサイトでは『腸内環境の改善により涙やけの改善に効果がある』って言っています・・・これね、一応論文発表がありますが、内容ペラペラの論文です。試験対象となったのはたった一頭の犬のみ。しかもフードを切り替えて涙やけが改善した経験のある犬を用いて再現試験を行っただけ。
涙やけに効果があったフードに『ビートパルプ、オリゴ糖、サイリウム(食物繊維源)』が配合されていたから、これらが涙やけに効果を示した可能性がある・・・そんな内容です。論文はこれ。
いやいや、今どきのプレミアムドックフードにはだいたいそれ配合されているし、試験に使っているフードの具体的な配合内容など一切わかっていない状態での試験。なにこれ?みたいな内容なんですよ。しかも試験に使用しているフードの配合内容っていつの時代のフードよ?ってどれもスペック低いものですしね。
じゃあなんで涙やけに効果があるドッグフードランキングとかあるか?それは多くの飼い主さんが悩んでいるからです。それを利用してお金儲けしているだけ。
つまり涙やけに効果があるドッグフードはこれ!みたいに根拠は一切ない記事を書いてアフィリエイト単価の高いフードに誘導しているだけです。
アフィリエイトって言葉を知らない人はこちらの記事を読んでみて下さい
例えばそうですね。良くある手法としてはグレインフリーだからアレルギー対策している。だから涙やけにも効果がある。みたいな誘導ですね。いやいや、グレインフリー でもアレルギー発症する事ありますからね?
ちょっとこのデータを見て下さい。これはあのロイヤルカナンが発表した犬のアレルギー反応が確認された原材料の割合データです。
よくトウモロコシって悪い原料の代表格みたいな扱い受けていますが、アレルギーの発症率としてはそう高くないんですよ。2.9%ですからね。小麦(Wheat)は確かに高い傾向ありますが、それでも12.1%と突出して高いとは言えません。
なんなら多くのドッグフードでチキンが使われていますが、poultry(家禽)の15.5%は小麦よりも多い結果になっています。
※家禽(かきん)とはニワトリ、ウズラ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウなど人間が利用するために飼育されている鳥の総称。
ね?グレインフリーだからアレルギー安心って訳じゃないでしょ?
つまりグレインフリーだから涙やけに効果がある・・・とか言っているサイトは信用ならないサイトです。
アレルギーなんてものは何だって発症する可能性があります。重要なのは飼い主さんが普段から注意深く愛犬の様子を見る事。そして何かいつもと違うと違和感があればすぐに動物病院に相談する。
そしてドッグフードに関してはパッケージの見た目や値段だけで判断せず、原料表示をしっかり見て、与えているフードに何が入っているのかを把握する事が大事です。
当サイトの考える涙やけに効果があるフードとは?結論:悪い要素を潰していくしかない
とは言っても涙やけの改善に可能性があるものを紹介しないとこの記事に価値はありませんよね。
この記事を読んでいる方は涙やけを改善したいから読んでいるはずです。そんなものはない・・・じゃ読む価値ないですよね・・・笑
と言う訳で当サイトの考え方を紹介しておきます!まず涙やけの主な原因として考えられているものは以下のものがあります。
- 目が傷ついている、もしくはゴミが入っている事により涙の分泌が増えている→動物病院に行きましょう。
- 鼻涙管(びるいかん)が詰まっている→動物病院に行きましょう。
- 逆まつげによって涙の分泌が増えている→動物病院に行きましょう。
- 花粉やハウスダストのアレルギー→動物病院に行きましょう。
- ドッグフードによるアレルギー→後で解説します。
- ドッグフードに含まれる添加物のアレルギー→後で解説します。
基本的に涙やけって動物病院の管轄です。当サイトはドッグフードを専門に扱うサイトですので、ドッグフードでの対策のみ紹介しますね。
結局のところ疑うべきはアレルギーです。人工の着色料などがアレルギーの原因となっている可能性もありますが、そこそこ値段するドッグフードって着色料や合成酸化防止剤はまず使われておりません。涙やけについて調べるような飼い主さんが使っているフードならまず大丈夫でしょう。
なので解説すべき内容としては原材料由来のアレルギー対策です。
先に結論を言いますね。魚主体のプレミアムドッグフードを試してみて下さい。もちろん魚にアレルギーがない前提ですけどね。
理由は2つあります。
まず1つは先ほどロイヤルカナンの発表データを紹介しましたが、魚のアレルギー発症率は非常に低く1.9%です。基本的にアレルギーは多く使われている原料ほど発症しやすくなります。魚ってドッグフードの原料としては非常に良い原料ですが、原価が高いのであまり使われていません。
なのでアレルギー対策として魚主体のドッグフードを試してみて下さい。
もう1つの理由は脂肪酸バランスの問題。犬にとって脂肪分は非常に重要な栄養素ですが、その脂肪を構成する脂肪酸バランスが大事。で、犬にとっての必須脂肪酸は人間と同じくオメガ6系とオメガ3系脂肪酸となるのですが・・・
オメガ6系に関してはテキトーな配合設計でも十分な量を摂取できます。オメガ6系の代表格としてはリノール酸ですね。
問題はオメガ3系脂肪酸です。DHAやEPAがオメガ3系脂肪酸の代表格です。
リノール酸は毛並みを良くする、皮膚の健康維持などに効果がありますが、炎症作用を促進する効果があり、摂取しすぎるとアレルギーなど炎症性疾患になりやすくなる。そこで抗炎症作用のあるオメガ3系脂肪酸を同時に摂取する必要があるのですが・・・
このバランスが悪いフードがかなり多い。なので原料にDHA・EPAを多く含む魚主体のドッグフードであれば安心できる、って事です。まあこれに関しては親切なドッグフードはオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸の成分値が記載されていますので、それを参考にするのもアリですけどね。
バランスとしてはオメガ6:オメガ3=5:1くらいは最低欲しい。もう少しオメガ3の割合高くても良いです。
一応どんなドッグフードがオススメなのか?商品をいくつか紹介しておきますね。
国産のドッグフードが良いなら『金虎 おさかな 』を検討してみて下さい。信用できない国産ドッグフードが多い中、これに関してはアレルギー対策について工場の設備面で信頼性は高い。詳しい記事はこちらに書いていますので参考にして見て下さい。
→金虎の『おさかな』配合設計のプロが徹底評価!国産で魚主体のドッグフードならコレが良い!
海外製ドッグフードが良くて、運動量が多いタイプならアカナのパシフィカが良いです。アカナと同じメーカーのオリジンシックスフィッシュでも良いですが、あれはかなりの高タンパク。
涙やけって短頭種に多いので傾向としてはそこまで運動量多くないかと思います。どちらかと言うとアカナの方が良いかな、と。
あと一応穀類のアレルギーを疑うという意味でグレインフリーを試してみるのもありです。で、オススメなのはモグワン。おいおいモグワンかよ?って思われるのが嫌なのですが、品質よくそこまで高タンパク過ぎず使いやすい配合内容。
それでいて脂肪酸バランスが良いフード・・・ってなるとまず思い浮かぶのがモグワンなんですよね。ただモグワンの主原料は(チキン&サーモン)なのでチキンがアレルギーの場合はNGです。これは注意して下さい。
→モグワン
ちなみにモグワンの脂肪酸バランスはオメガ6:オメガ3 =1.8%:1%ですので、オメガ3の割合が高い。これはサーモンオイルを添加しているためです。モグワンについては詳しい解説記事ありますので良かったらこちらも読んでみて下さい。
→あのモグワンを当サイトが評価するとこうなる!なぜ売れているか徹底解説
もちろん魚主体のプレミアムドッグフードを試してみる作戦はあくまでも可能性の1つです。魚がアレルギー少ないとは言え絶対ないとは言えませんし、魚以外の何かがアレルギーの原因となっているケースもあります。
動物性タンパク源由来のアレルギーリスクを低くする。さらに脂肪酸バランスを良くするなら魚主体のものを試してみるのが良い、ってだけで絶対ではありません。ここは注意して下さい。とは言え試してみる価値はあると思いますよ。
ではでは今回はこの辺で。基本的には涙やけって動物病院に相談するのが一番良いかと思いますが、ドッグフードに関しては動物病院を100%信用もしにくいのも事実。良かったらこちらの記事を参考にしてみて下さいね。