さて今回紹介するフードですが、『銀座DAXDACHS(銀座ダックスダックス)』というミニチュアダックス専門店が販売しているドッグフード ですね。こちらは当サイトにこのようなメールが届いたので調査してみました。
この銀座DAXDACHSは『株式会社ジャパン・メディア・システムズ』が運営会社となり、ペット事業以外だとサプリメントなど健康食品、ダイエット系の事業などを行っています。
銀座ダックスが販売しているフードですが、過去にインスタの広告かな?何かの広告で見かけて軽く調べた事あるのですが、正直言いますと私は買おうとは思わない・・・内容的にも価格的にもお得とは思えないです。それについては後で説明しますね!
ただこれ今回の報道によって信用はガタ落ち、製品性能以前に買おうとする人いなくなるような気がしますけどね・・・
では銀座ダックスのドッグフードについて解説していきます。が、今回の報道とは何ぞや?
そう、ここの運営会社ちょっとやらかしてまして、『動物用と同じ原料で製造した医薬品を「人間に効果がある」とうたって販売。約9千万円の利益を得ていたと疑いで書類送検されています』
また犬用においても白内障に効果があるなどサプリメントを販売していた模様。
ここはちょっとやり過ぎて警察に目を付けられた、って感じですが動物関連ってかなり表示怪しいもの多いですよね・・・癌への効果とか一体何を根拠に??みたいな説明しているドッグフードとか見かけます。
もう一度言いますが、この報道があろうがなかろうが私ならこのフード買わない。ちなみにこの報道が流れてからも銀座ダックスではフードの販売は継続。また公式ブログには事実と異なる事や認識していない事も含まれる。私たちは誰も逮捕されていません・・・っと釈明していますけど、、、
いやいや、逮捕されてないけど書類送検って逃亡・証拠隠滅の恐れがないと判断されて拘束されてないだけで、捜査はそのまま続く。起訴されて有罪判決でれば犯罪者ですからね?そういう問題ではない気がするが・・・
これについては今後の報道を注視しておくとして、本題のフードについて解説していきま。
銀座ダックスのフード(DDフード)|3つのこだわりポイントを解説
さて銀座ダックスではオリジナル手作りフードとして『DDフード』の名称で販売。
そのこだわりポイントは下記の3つ。
まず①人間用の食材をフードに使用。これはまあ良いかと思いますが、プレミアムドッグフードだと人間用の食材、、、、よく言う『ヒューマングレード』表記は今となっては特別珍しいものではないですよね。
(ただ今回の報道で動物用原料で人間用のサプリメントを販売していた。『完全』人間用素材なら動物用は存在しないはずなんですが謎ですね)
次に完全自社製造、、、なんですが、これって信頼度を上げる要素なのでしょうか??家の台所に毛が生えたようなレベルでも自社工場。安全性に関わる外部監査を受けた認証工場も自社工場。
自社工場が大事なのではなく、自社工場がどんなレベルで運用されているのか??そこが重要とは思いませんか??
一応ホームページにチラッと画像付きで自社工場とやらの紹介がありますが、良いか悪いかは別にしてかなり小規模な設備。製造方法はドッグフードの主流であるエクストルーダーによる製造ではなく、オーブンベイク製法であるとは判断できます。
最後にDHAやEPA、グルコサミン・コンドロイチンをこだわりの栄養成分としてアピールしていますが、これはプレミアムドッグフードだと特に珍しい原料とは言えませんね。
私だったら熱に弱いDHAやEPAを活かすため、このような製法で分析値がこうで・・・みたいなアピールしますけどね!
と、公式ホームページ上に3つのこだわりポイントが記載されていましたが、どれもちょっとアピール力には欠けるかな、、、、と。
ではより詳しく使用している原材料を見てみましょう。
銀座ダックスのフード(DDフード)|使用原料を見てみると大体小麦粉じゃねーの??って話
DDフードにはいくつかの商品ラインナップがありますが、『スーパーコンディション』というのが一番オーソドックスなものらしいです。その原材料表示がこちら。
よくこのようなアピール文を聞く事ないですか??『動物性タンパク源が第一原料なのが品質の良いドッグフードの基準』みたいなの。
これは合っているとも言えますが、第一原料が動物性原料であっても実質の配合割合が多いとは言えません。このフードなんかが正にそれですね。ちょっと下記の図を見てみて下さい。
ドッグフードの原材料表示にはルールがあり、配合量の多いもの、、、正確には重いものから順に記載されています。DDフードの原材料表示を見てみると第一原料(一番最初に記載されている原料)は若鶏胸肉となっています。これは良いとして・・・
次からの原料って米粉やら小麦粉、乾燥おからに粉状大豆タンパク・・・全部『粉状』のものが原料になっていますよね。
様々な粉ばかりの中、生の鶏肉がある。どう考えても重いですよね。
生の鶏肉は水分を多く含んでいます。当然重い。なので第一原料になるのは簡単です。
でもドッグフードに加工すると鶏肉に含まれる水分は蒸発します。実質の配合割合としてはどうなのか??ってなった場合、原材料表示の見た目は動物性タンパク源が第一原料であっても、タンパク質が動物性由来のものか?これはなんとも言えない・・・
DDフードですが、これまず間違いなくほぼ米粉と小麦粉ですね。鶏肉の量も決して多くない(保証成分のタンパク値低いし)。タンパク値は大豆タンパクで調整。粉状大豆タンパクというのは、要するに大豆タンパクを濃縮したものでこれを使えばタンパク値はいくらでも調整できます。
それでも保証成分タンパク質24%という低めの数値。
これらから判断するに鶏肉は第一原料として表示できるギリギリの量。米粉と小麦粉の2種類をかなり多く使用する事で鶏肉を第一原料に表記させやすくする。どう考えてもタンパク値が不足するので大豆タンパクで調整。
あとは機能性原料としてイメージの良さそうなものを配合。画像見た人は『なんか白っぽいな、、、このフード』って感じません?ほぼ米粉と小麦粉だからですよ。
こんな感じですね!率直な意見としてこれをわざわざオススメする要素がない。
値段としても2,868円/kg(税込)とまあまあ高い。この価格なら他に選択肢いくらでもあります。
あえてDDフードを使用していた場合、切り替え候補となるフードは何か??
今回の報道もあり、フードの切り替えを検討している方も多いかと思います。参考になるかわかりませんが、いくつか候補を紹介しておきますね!
国産・自社工場に魅力を感じていたのであれば・・・
もし国産・自社工場魅力を感じていたなら『金虎 おさかな』をオススメします。このフードは当サイトイチオシ。地道な広報活動にも好感持てるし、自社工場のコンセプトも非常に良い。信用できない国産のフードが数多くある中、応援していきたいメーカーですね!
ただ製造方法の違いもあり、DDフードに比べかなりフードが硬い。そう感じるはずです。若くて健康なわんこであれば硬くても全く問題ありません。心配な方はお試し少量購入して試してみる事をオススメします。
低タンパクのフードとしてあえて選んでいたのであれば・・・
DDフードってかなり低タンパクなので、あえてそれを選んでいた方もいるかも知れません。
その場合はなかなか他に良いものを紹介するのは難しいのですが・・・『ペロリコドッグフード』は広告されまくっているフードではありますが、中身はまとも。これくらいのスペックでプレミアムドッグフードって少ないのでチェックしてみるのも良いかと思います。
特に理由がなくダックスだから選んでいた場合・・・
これと言って理由がなくダックスに良いと思って与えていた・・・そんな場合ですが、このフードってダックス専用として販売している訳でもないし、そもそもダックス専用の要素はない。
愛犬の性格や飼育環境などから合っているフードを選んであげて欲しいところですが、あえてオススメを紹介するなら『フィッシュ4ドッグ』のシリーズはありかな、と。
海外製のプレミアムドッグフードとしてはそこまでぶっ飛んだ高スペックではなく、全ての原料が何%使用しているかまで表記されているので信用できる。またダックスなら関節系の予防は一応意識しておいた方が良いかと思いますが、それ系の原料(緑イ貝)も配合されている。
こちら過去に記事書いておりますのでよかったら読んでみて下さい。
その他フードのランキング記事も作っているので、こちらも参考にして頂けると嬉しいです。
→ドッグフードおすすめランキング表|6項目で公平な評価をしています
総合栄養食ではなく一般食の表記について
さて、最後に依頼者さんからの疑問についてコメントしておきます。
今回のご質問には『総合栄養食ではなく、一般食表記されている』、『必要な栄養素を素材のみで確保するのが難しく添加物入り』、この2つがありました。
まず総合栄養食でない問題について。総合栄養食が品質の良いフードであるとは言えません。総合栄養食はあくまでも最低限必要な基準みたいなもので、各種栄養素が何由来のものかまで定めっていませんし、あくまでも目安です。
その理論で言えば一般食でも良いか?って話なのですが、それは違うと考えています。オヤツなら良いですが、普段のフードです。総合栄養食の基準すらクリア出来ないのであれば選ぶメリットがない。
一般食表記のフードをいくつか調べた事ありますが・・・どれもちょっとアレですからね・・・
次に『必要な栄養素を素材のみで確保するのが難しく添加物入り』について。これはどのフードも同じです。基本添加物は入っています。
よく無添加って表記がありますが、あれは正確には合成着色料や人工の酸化防止剤が無添加なだけであって、ビタミン・ミネラル系には普通に人工物が入っています。
例えば品質が良いと定評のある『アカナ』『オリジン』って海外製プレミアムドッグフードがありますが、あれらは原材料にこれでもか!と動物性タンパク源を入れて、さらには動物性原料を『丸ごと』使用する事によって素材由来でビタミン・ミネラルでほぼ補えている。
それでも『ほぼ』補えている、で完全には無理。特に亜鉛が不足するのでそこは添加していますね。
おすすめショップ
このショップ何度も利用していますが、倉庫が温度管理されており包装もしっかりしている。オリジン・アカナなど高品質なフードを数多く取り扱っています。ぜひ覗いてみて下さい。
例外なフードとして全てを素材由来で総合栄養食を大幅にクリアしているフードもあるにはありますがね・・・かなり特殊なフードです。ちなみにCARNA4というフードがそれにあたります。
→CARNA4(カーナ4)|ドッグフードで1番良いものは?と問われるとこれかも
では今回はこの辺りで。ご依頼者さんの疑問が少しでも解消されれば幸いです。