今回紹介するドッグフードは『AATU(アートゥー)』というプレミアムドッグフード。原産国はイギリスですね!
こちらは当サイトのInstagramにDM頂き書くことにしました。今回の依頼内容はこちら。
今回依頼頂いたのはウィペットの飼い主さんなのですが、わんこの競技会に参加したときに見かけたAATUが良さそうと感じた。それで当サイトに評価して欲しい、そんな内容ですね!
結論から言うとドッグスポーツをしているようなワンコには非常に良いフード。ただ粒が少し大きめであるので、中・大型犬は特に良い。そんなフードです。(小型犬でも粒のサイズ気にしない性格なら問題ありません。)
理由は原材料が全体のうち80%肉類使用。しっかり生肉と乾燥肉の配合割合も表記しており、タンパク源が動物性由来のものだと確信できる。
これだけなら似たフードはありますが、製造方法に独自性があり、さらにどの商品ラインナップもオメガ3脂肪酸バランスがしっかりと考えられており、数値も表示されている。
間違いなく良いフードです。ただこれだけの品質になると値段もそれなりに高くなります。ただ高いと言っても品質考慮すれば適正価格です。世の中にはどう考えても高すぎるフードが蔓延していますからね・・・特に国産のプレミアムドッグフード・・・
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なぜ国産のプレミアムドッグフードは高すぎるのか?興味のある方はこちらの記事を読んでみて下さい。
良いフードですが、高タンパクであり高脂質、やや高カロリーでかなりパンチのある配合内容です。運動量の多いワンコには非常にオススメできる内容ですが、運動嫌いのワンコには高スペック過ぎるのでオススメはしません。
購入するなら楽天が一番お得そうですね。公式サイトよりも安い(場合がある)し、楽天ユーザーならポイントも付く。Amazonは公式サイトと同じくらの値段ですね。
ではこれらをより詳しく解説していきます!
愛犬の健康に直結するドッグフード。動物栄養学に関して素人が製品評価しても信用できないでしょう。私は大学では動物営業学を専攻。その流れで飼料メーカーに入社し毎日のように飼料の配合設計をしてきた実務経験があります。もちろんペットフード案件にも多数関わっています。なので安心して下さいね。
AATU(アートゥー)の特徴|信頼できるドッグフードである理由は海外の口コミ
AATUはイギリスの会社が生産していますが、原産国はスペインとなります。海外プレミアムドッグフードとなります。海外製のドッグフードには大きく分けて2種類あり、『原産国でも販売しているもの』と『海外OEMフード』です。
海外OEMドッグフードとは日本の会社が海外の工場に生産を委託。日本に輸入してきて販売。基本的には製造している現地では販売されていません。有名どころのドッグフードだと『モグワン』などが海外OEMです。
AATUはOEMではなく、原産国で売られているものと同じものを輸入して日本で販売しているタイプとなります。
つまり・・・当然ですが海外の口コミも見れます。英文ですけどね。
非常に良い評価ですね!ドッグフードって広告・・・特にアフィリエイト広告と密接な関係があるので、良いフードが有名とは限りません。日本じゃネットの評価サイトでSランクだのAランクだの絶賛されていても、海外現地だと超マイナーだったりしますからね。
AATUはそこまで有名じゃないフードです。アフィリエイト案件ないので・・・笑
ただこのように原産国でしっかり評価されているフードなので安心して下さい。
この原産国のAmazonで評価見るって方法は非常にオススメ。販売サイトのお客様の声とかどうとでも書けるし、かと言ってドッグフード評価サイトはアフィエイトまみれだし。
このようなブログサイトを運営している私が言う事じゃありませんが・・・ブログサイトに書いているクチコミなんてあれ信用できませんからね・・・笑
気になる海外製プレミアムドッグフードがあればぜひ原産国のAmazonで検索して見て下さい。(OEM系は検索でヒットしませんけどね)
話を戻すと、AATUの特徴は原材料のうち80%が肉類。『サーモン&ニシン』『ダック』『チキン』『ターキー』の動物性タンパク源が単一のものに加えて、サーモンと貝類が配合された『シェルフィッシュ』のラインナップ。
シェルフィッシュ以外は動物性タンパク源が一種類なのでアレルギー持ちでも選びやすい。アレルギーなければチキンとサーモンをローテーションするとかでも良いですね。
ちなみにどれも穀物不使用のグレインフリータイプのフードとなります。
AATU(アートゥー)の原材料品質・原料表示の情報量(30点/30点)
ではここからはより原材料や成分値、製造方法などより細かく見ていきましょう!
なお当サイトの評価基準ですが6つの項目を採用し100点満点形式にて評価しています。詳しい評価内容を知りたいという場合はこちらの記事を読んでみて下さい。
→ドッグフードランキングサイトが信用できない理由|当サイトが信用されるよう取り組む事
今回は商品ラインナップのうちチキンを中心に解説していきます。
AATU(アートゥー)チキンの使用原料について(15点/15点)
AATUチキンの使用原料はこちら。
原料表示
80% チキン(チキン生肉66%、脱水チキン14%)、サツマイモ、タピオカ、リンゴ、ヒヨコマメ、エンドウ、ミネラル類、サーモンオイル、グルコサミン178mg/kg、MSM178mg/kg、コンドロイチン125mg/kg、ルーサン、クランベリー、ナシ、ブルーベリー、マルベリー、オレンジ、ビルベリー、コケモモ、ニンジン、トマト、チッコリ、パセリ、ペパーミント、スリルリナ、海藻、オレガノ、セージ、マジョラム、タイム、カモミール、ローズヒップ、セイヨウイラクサ、ユッカ、マリゴールド、アニス果、フェヌグリーク、シナモン、酸化防止剤(トコフェロール)
動物性原料およびタンパク質源について
ドッグフードの原料表示にはルールがあり、配合割合の高いもの(重たいもの)から順に記載するルールがあり、一番最初に記載されているものを第一原料と呼びます。
AATUチキンの場合、第一原料は『80% チキン(チキン生肉66%、脱水チキン14%)』となります。
この脱水チキンを使用してる理由ですが、チキン由来のタンパク質を確保するためです。生肉オンリーの場合、どうしても水分が多いのでドッグフードに加工すると水分が蒸発。実質的な栄養素としての動物性タンパク源は少なくなります。
これを防止するためあらかじめ脱水して水分を飛ばしたチキンを使用しているって事です。
生肉を豊富に使用!!とかアピールしているフードって多いですけど、水分多くて重いから第一原料になるのはそう難しくないんですよ。AATUのように配合割合(%)表示していないフードも多いですしね。
見る人が見れば『表示の見た目良いだけで、ほとんど植物性のタンパク質じゃないか・・・』ってフード多いですが、ATTUに関してはしっかり動物性由来のタンパク質と確信できます。
脂質源について
次に脂質源ですが、AATUの場合『サーモンオイル』が使用されています。ここが非常に素晴らしい。ドッグフードってオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸のバランスが非常に重要となります。
オメガ6(リノール酸)はチキン由来のものがあるので問題ない。オメガ3の代表格であるEPA・DHAはサーモンオイルから。後で成分値の項目で解説しますが、そのバランスも非常に良い設計になっています。
ちなみにドッグフードだとオメガ3脂肪酸の供給源として『亜麻仁』が多く使用されています。ただ亜麻仁に含まれるオメガ3脂肪酸って『αリノレン酸』となり、これは犬の体内でαリノレン酸→EPA→DHAと変換する必要があり、全てを変換することはできません。
つまり犬にとってαリノレン酸は利用しにくいオメガ3脂肪酸って事です。
今回はAATUチキンベースの解説をしていますが、サーモンベースの場合、サーモンオイルに加えて『ヒマワリ油』が配合されています。これは魚単一になるのでオメガ3は十分。しかしオメガ6が不足する事を考慮してヒマワリ油をオメガ6(リノール酸)摂取源としている。
主原料の違いによって脂肪酸バランスをしっかり考えている。非常に素晴らしいですね!
その他原料について
AATUの商品コンセプトとして『スーパー8』というものがあり、これは野菜やフルーツ、ハーブ類などそれぞれ8種類を配合するというもの。動物性原料が80%、残りの20%についても非常にリッチな設計となっています。
さらには関節ケアとして『コンドロイチン・グルコサミン』の配合。あとこれは日本のサイトにはあまり詳しく記載されていませんが、イギリスの公式ページには技術添加物として『 (per kg) Enterococcus Faecium DSM 10663 / NCIMB 10415 at 1,000,000,000 cfu』の記載があります。
これは簡単に言うと乳酸菌のこと。要するにプロバイオティクスの効果ですね!腸内環境を整える効果を狙ったもの。乳酸菌を配合するのは今となっては珍しい事ではありません。
しかし単に『乳酸菌』と記載されているものがほとんどですよね?どの菌株でどれくらい配合しているの??ここが重要なのですが、それらしっかり記載しているのは好感が持てます。
使用原料についての総評
使用原料全体として、非常に良い配合設計だと思います。日本の公式サイトはやや情報が少ない気もしますが、イギリスの公式サイトには安心できる十分な情報量が掲載されています。
評価としては文句なしの満点ですね!
AATU(アートゥー)チキン原料表示の情報量について(15点/15点)
ドッグフードの原料表示は多いものから順に記載するルールがあります。ただし各原料が何%配合されいるかの割合までは記載する義務はありません。
ほとんどのドッグフードは%まで表示しておらず、特に国産のフードはプレミアムドッグフードと呼ばれているものでさえ%表示されていません。
AATUの場合『80% チキン(チキン生肉66%、脱水チキン14%)』と割合がしっかり記載されている。これ非常に重要なポイントです。例えば国産プレミアムドッグフードで『このこごはん』というフードがあります。
売り文句は『高タンパクで低脂質、低カロリー、肉原料は100%生肉!!』なんですが・・・表示はこれ。
肉類は100%生肉。これは良いです。ただ全体に対して何%なの??って話ですよね。
こんな感じで生肉主体のフードは特に見た目だけは良い原材料表示にするの簡単なんですよ。実際に保証成分のタンパク値21.3%と別に高タンパクじゃないし。
それなのにドッグフード評価サイトでなぜ絶賛されているか?アフィリエイトです。
と言う訳で本当に動物性原料を豊富に使っているフードを求めているなら、割合(%)表示しているフードから探しましょう。
AATU(アートゥー)チキンの栄養成分値・バランス(20点/20点)
次に栄養成分について。保証成分はこちらとなります。
保証成分
粗タンパク質 32%、粗脂肪 18%、粗灰分7.6%、粗繊維 2%、水分 8%、オメガ6:3.5%、オメガ3:0.4%
リン1.55%、カルシウム1.32%、ナトリウム0.2%、カリウム0.1%
401kcal/100g
基本的に当サイトは栄養バランスについて満点評価となります(総合栄養食の場合)。犬にとっての最適な栄養バランスなんてものは存在しません。ライフステージや性格、飼育環境によって最適な数値は変わってきます。
見ていただいてわかるようにタンパク・脂肪はかなり高めの設計です。ドッグスポーツをしている、よくドッグランに行く、長時間散歩しないと満足してくれない・・・そんなワンコにオススメできる内容となっています。
また脂肪酸(オメガ3とオメガ6)の成分値も記載しているのが良いですね。オメガ3(0.4%):オメガ6(3.5%)=1:8.75のバランスになります。
魚系のフードはオメガ3の割合が高くなりますが、チキンを80%使用してこの内容は非常に良い。サーモンオイルの配合が効いていますね!
冒頭でも説明しましたが、アートゥーはやや粒が大きめですので、中型犬以上で運動量が多く、品質が良くてしっかりした栄養成分のフードを探しているならぜひ検討してみて下さい。
もしアレルギーがないのであれば主原料が異なるものをローテーションするのもオススメです。
AATU(アートゥー)は安全への取り組みを行なっているか?(12点/20点)
当サイトでは安全への取組について①アレルギーの対策、②安全性に関わる認証制度など取得しているか、この2点を特に重要視しています。
まずアレルギーについてですが、アートゥーは『グレインフリー+シングルプロテイン』をアピールしています。グレインフリーは今となっては珍しくもないですし、シングルプロテイン(動物性タンパク源が一種類)も特別珍しい訳でもない。
ただアレルギー持ちの場合、シングルプロテインはフードを選びやすくなるので一定の評価をして良いかと思います。
次に『安全性に関わる認証制度』について。最近はドッグフードの製造工場においても安全性に関する認証制度を取得する流れになっていますが、アートゥーは製造工場に関する情報がほぼない。これは残念な点。
一応海外公式サイトもチェックしてみましたが、特に詳しい記載はありませんでした。
ただドッグフードで製造工場の詳しい情報開示しているのは稀ですけどね。評価としては12点/20点としておきます。
ちなみに製造工場の情報をしっかり公開しているものとして、国産なら『おさかな』、海外製ならいくつかありますが、アートゥーのように高タンパク系ならオリジン・アカナのチャンピオンペットフーズ。あとはエンパイアなどがオススメです。
AATU(アートゥー)の製造方法について(10点/10点)
当サイトはドッグフードをどのように製造しているか?これについても重要視しています。
ドッグフードはエクストルーダーという機械で製造されることが多く、これは時間単位での生産能力が非常に高い。また高温・高圧になるのでデンプンがα化し消化吸収しやすくなる・・・そんなメリットがありますが、デメリットもあります。
それは高温・高圧による栄養素の劣化です。タンパク質の変性などがそうですね。
ただそれらデメリット考慮してもエクストルーダーは素晴らしい機械。当サイトでは特別な理由がない限りエクストルーダーで作ったドッグフードが一番無難。そう考えています。
ところがプレミアムドッグフードの中にはそんなエクストルーダーのデメリットを避けるため特殊な製法、もしくは効率の悪い製造を行っているものもあります。
アートゥーもそんなフードで、小ロットで低温調理の手作り。乾燥工程も低温でゆっくりと。栄養素が劣化する事をこれでもか!と、対策しています。
これ非常に素晴らしいと思うのですが、日本の公式サイトはあまり詳しく説明されていない。ここもっとアピールした方が売れると思います。
手作りというが、具体的にどういう工程で製造されているのか??ここはもう少し説明が欲しいところではありますが、製造方法については独自性も高く満点評価にしておきます。
AATU(アートゥー)は人工の酸化防止剤・着色料を使用していないか(10点/10点)
このレベルのフードとなると危険と言われている人工の酸化防止剤や着色料を使用している事ってまずありません。
ちなみにアートゥーは合成保存料、合成香料、遺伝子組換原料も一切使用していません。海外公式サイトを見たところ原料の肉についても防腐剤フリー。
添加物関連は安心して良いかと思います。
AATU(アートゥー)はスペックに見合った価格であるか?8点/10点
最後に価格について。当サイトでは単純な価格ではなく、スペックに見合った価格なのか?これを考慮して採点しています。
で、公式サイトでの価格がこちらの表になります。
アートゥー(公式サイト価格) | 価格 | kg単価 |
1.5kg | 4,290円 | 2,860円/kg |
5kg | 9,570円 | 1,914円/kg |
10kg | 16,390円 | 1,639円/kg |
ただ購入するなら公式サイトより他のネットショップの方がお得ですね。
色々とネットショッピングのサイトを調べてみましたが、おそらく楽天が一番良さそう。価格自体はほぼ変わりまえんが、ポイント分がお得。あと気にしない人には賞味期限が近いもの、袋が破れたものなど格安で売っている事もあります。
私が調べた時点では袋の破れたもので11,000円/10kgというのがありました。これは・・・安い・・・笑
プレミアムドッグフードって2,000円/kg〜ってイメージがありますが、この製品性能でこの価格は十分コスパ良いです。高タンパクで品質の良いフードを探している方は試してみてはいかがでしょうか。
評価としては・・・8点/10点としておきます。理由としては製品性能に対するお得感は同じ高タンパクのオリジンあたりと同じくらいと感じる。なのでオリジンと同じ点数にしておきます。
AATU(アートゥー)の総合評価は90点!もっと有名になっても良いフード!!
アートゥーの当サイト総合点は90点となりました!
これはもっと有名になっても良いフードだと思います。今回依頼を頂いた方のようにドッグスポーツをしている場合などは特にオススメですね!
ただここまでのスペックになると『オリジンで良いのでは??』って話にもなってきます。オリジンはかなり有名なドッグフードなので知っている方も多いと思いますが、超高タンパクなプレミアムドッグフード。
違いとしてはオリジンってタンパク値が38〜40%もあるのでそこまで必要か??って感じる方も多いかと思います。あとオリジンは動物性タンパク源が色々な種類入っているので、何かがアレルギーな気がする・・・そんな方にはアートゥーのシングルプロテインがフード選びしやすいかな、と感じます。
では今回はここまで。こちらに当サイトで評価の高かったフードをまとめたランキング記事を作成しています。フード選びに迷ったらこちらもぜひ参考にしてみて下さい。