この手のニュースは日本にあまり入らないので、このような事が起っていると知らない方も多いかと思います。かなり興味深い内容なので皆様と共有しておこうかと。
内容としてはヒルズ(ヒルズ・ペット・ニュートリション)が集団訴訟されたのですが、その理由が穀物不使用(グレインフリー)のドッグフードが犬の拡張型心筋症に影響があるので危険!!と嘘の情報を獣医師と共謀して流布した。ヒルズはそれをマーケティングに利用して自社商品の市場シェアを高め莫大な利益を得る。
その結果、グレインフリーのドッグフードを販売している主に小規模なメーカーは莫大な損失を被った!こんな内容です。
2023年2月6日にアメリカ・カンザス州にてこの訴状が提出されました。原告はKetoNatural Pet Foods(ケトナチュラル)。日本には進出していないメーカーなのでほとんどの方は知らないと思いますが、超低炭水化物のドライフードを販売している小規模なメーカーです。
そして訴えられた被告側はヒルズ、モリス動物財団、マーク・モリス研究所、リサ・フリーマン博士、ジョシュア・スターン博士、ダーシー・アディン博士、、、、ヒルズとそれに関係する獣医師などですね。
損害賠償請求額は26億ドル(日本円にして約3,852億円)とアメリカのペットフード業界史上最高額になる、と言われています。
アメリカってご存知の通り訴訟大国でペットフード関連でもよく訴訟が起こされていますが、今回のこれは内容・規模が大きく、我々日本の愛犬家にとっても無視できない内容。
訴訟内容の全文はこちらなのですが、もちろん英語ですしなんとPDF124ページと超長文。なので重要な部分を要約して皆様にお伝えしようかと思います。
→訴状全文
発端となったFDA(米食品医薬品局)の拡張型心筋症(DCM)とグレインフリーフードの関連性とは?
まずそもそもの発端であるFAD(米食品医薬品局)が発表したグレインフリーフードと拡張型心筋症との関連性について説明しておきます。
2018年7月にFDAはエンドウ豆、レンズ豆、その他の豆科植物の種子、ジャガイモを含む特定のドッグフードを食べた犬で拡張型心筋症が急増している、と発表。最近のドッグフードってグレインフリーのものが増えてきているじゃないですか?
米やトウモロコシ(穀物)の代替として豆原料が多く使われいますが、こんな発表があると多くの飼い主は驚きと不安でFDAに問い合わせが殺到した訳です。FADは日本で言うところの厚生労働省のような政府機関ですので、そりゃ影響は大きい。またグレインフリー(穀物)不使用のフードは一般的に与えられているものですしね。
さらに1年後の2019年6月に2014年1月1日〜2019年4月30日までの調査結果としてFDAに報告のあったDCMの報告事例(犬515件、うち死亡は119件)を発表。そこにはDCMを発症した犬種や性別、ドッグフードの種類(生食、セミモイスト、ドライフードなど)、などがまとめられていたのですが・・・
注目すべきはDCMを発症した犬が食べていたドッグフードのブランド名が公表されていたって事。これがこちらです。
日本でも馴染みのある『アカナ・オリジン』なんかも挙げられていますよね。で、これらブランドを調査すると90%以上がグレインフリーであり、さらに93%以上のものがエンドウ豆やレンズ豆が含まれていたとの事。
当サイトではドッグフードに関するお悩み相談を行なっていましたが、この発表を見た方から『エンドウ豆って大丈夫ですかね?』って相談を何件も頂いています。
ブランド名まで公表されるとさらに飼い主は不安になりますよね。そしてこうなってくると名指しされたメーカーも黙ってはいません。グレインフリーのフードを販売する多くのメーカーがDCMとグレインフリーが関連する科学的根拠はない、と発表しています。例えばアカナ・オリジンを販売するチャンピオンペットフーズ社ならこれですね。
→https://www.orijenpetfoods.com/en-CA/orijen-why-research_library.html
で、最終的にグレインフリーとDCMの関連性についてどうなったか?FDAの発表ですが、2022年12月にこれらグレインフリーの製品とDCMが影響すると因果関係を確立する十分なデータはない。今後新しい科学情報が得られるまで発表を更新する事はない。
このようにうやむやにする感じで終了宣言がされています。
上記がグレインフリーとDCMに関する一連の流れなのですが、ここで考えて頂きたいのはこれによって『誰が一番得をしたか?』って事です。
そう・・・ヒルズなんですよ。
そこが今回の訴訟内容となってきます。ではヒルズの何が違法と言われているのか?見ていきましょう。
ヒルズがでっち上げをして莫大な利益を得たと訴えれれている理由
ヒルズがなぜ訴えられたのか?その前にヒルズの置かれている環境を知ると理解しやすくなると思います。
ヒルズってご存知の通り、獣医師がよく進めてくるドッグフードでロイヤルカナンと似たような立ち位置のブランドですよね。もちろん日本と同様にアメリカでも似たような感じです。
ただここ最近はいわゆるプレミアムドッグフードが人気となっており、ヒルズは昔ながらの米やトウモロコシ、小麦を多く使用する配合設計のフード。なのでプレミアムドッグフード(グレインフリーである事が多い)にペットフード市場でのシェアを奪われていました。
アメリカでドッグフードのシェアが多いのはマース、ネスレ、そしてヒルズ、この3社だったのですが、マースは傘下に色々とブランド持っていますし、ネスレ(ピュリナ)も様々な商品ラインナップを打ち出している。ところがヒルズは強みは『獣医師推奨』で、フードの内容自体はあまり変わっていない。
マース、ネスレはプレミアムドッグフードの人気にある程度対応できていたのですが、ヒルズはそうじゃなかった。実際に2018年にはブルーバッファローに抜かれてシェア第4位に転落しています。
マース:ペットフードでは世界最大手。傘下にはロイヤルカナン、ニュートロ、アイムス、シーザー、ユーカヌバなど様々なブランドを有する
ネスレ:ペットフードのシェアは世界第2位。代表的なブランドはピュリナ
ブルーバッファロー:日本でも人気のあるメーカーだったが2019年に日本市場から撤退している。
世界的にペット市場って成長しており、アメリカだと、2014年の226 億 2,000 万ドルから2017年には28% 以上成⻑して290億7,000万ドル達した、と言われていますが、同じ4年間でヒルズは1%しか伸びておらずほぼ横ばいです。要するにヒルズは市場の流れに対応できず苦戦していた訳ですね。
で、このグレインフリーとDCMの関連騒動が起こってどうなったか?
なんとFDAの発表がされた後の売上額は62%増加、大幅に財務状況は改善しております。(同期間でピュリナは25%増加)
この様に一番得をしたのはヒルズなのですが、この騒動自体がヒルズのでっち上げ・・・つまりFDAにDCMとの関連性を調査されるよう誘導、そしてグレインフリーとDCMの因果関係が確立されていないにも関わらず獣医師と共謀し不確定な情報を様々なメディアで拡散。
結果、主にグレインフリー系フードを販売する小・中規模企業のシェアを奪い、大幅な利益を得たのではないか!?
これが今回の訴訟内容です。
獣医師サラ・フリーマン博士のチェリーピッキング疑惑
この訴状全文を読んでみて一番注目した点が『獣医師サラ・フリーマン博士』によるチェリーピッキング疑惑です。
サラ・フリーマン博士はヒルズからの資金提供を受けており、利害関係がある。それでいてグレインフリーとDCMについて因果関係が不確定にも関わらず情報を拡散した事で訴えられているのですが・・・
訴状内にある『ある文章内のスクリーンショット』とされているこれですね。
有名で実績のあるメーカーが製造したドッグフードとはマース、ネスレ(ピュリナ)、ヒルズの事を指します。またBEGフード(BEGダイエット)って何??ってなるかと思いますが、これについては後で説明しますが、中小規模の新興メーカーが販売しているプレミアムドッグフード、そんな風に思って頂ければ良いです。
つまりこの文章ってDCMを発症している犬でヒルズを含めた『大手メーカーのもの』は報告しない。それ以外のフードであった場合は報告する、って事なんですよ。
これがもし事実だとすると・・・グレインフリーのフードがDCMに影響がある、って説自体が捏造された事となります。
この騒動は2018年FDAがエンドウ豆、レンズ豆、その他の豆科植物の種子、ジャガイモを含む特定のドッグフードを食べた犬で拡張型心筋症が急増していると発表。そこから始まりました。
これについて犬だと28症例報告されていたようなのですが、28症例のうち23症例がこのサラ・フリーマン博士と同じく訴えられているダーシー・アディン博士のどちらかが報告していたとの事。
そもそもとしてアメリカにいる犬の飼育頭数、そしてグレインフリーのドッグフードなんてそこまで珍しくもなく一般的に与えれれているもの。それを考慮すると・・・症例数が少なすぎますよね。
チェリーピッキングとは
数多くの事例の中から自らの論証に有利な証拠のみを選び、それと矛盾する証拠を隠したり無視する行為のこと。
つまりこの場合はヒルズにとって不利益になる場合は報告しなかった、という疑惑がある。
BEGダイエット(BEGフード)というキャッチーなフレーズを造語、飼い主の不安を煽る
先ほど出てきた『BEG diet』って言葉がありますが、これについて説明しておくと・・・
図で説明するとこのような感じ。あと混乱しないように説明しておくと日本だと『diet(ダイエット)』と聞くと減量する、のようなイメージがあるかと思いますが、海外だとdietは食事、食生活、食習慣、そんな意味合いで使われています。
ヒルズだとサイエンスダイエット、ってなっていますがこれは『体重を減らすフード』ではなく『科学的に証明された食事』的な意味合いですね。
ここ日本と海外の認識の違いで混乱が生まれそうなので、このの記事では『BEGダイエット』ではなく、『BEGフード』と呼ぶ事にします。
で、そのBEGフードなのですが、Boutique(ブティック)、Exotic(エキゾチック)、Grain-Free(グレインフリー)、この頭文字をとった造語です。ではそんな単語を誰が作ったのか?
先ほどのサラ・フリーマン博士です。
→https://vetnutrition.tufts.edu/2018/11/dcm-update/
つまりサラ・フリーマン博士がBEGフードという目を引くキャッチーな造語を作り、BEGフードとDCMの関連性は証明されていないのも関わらず、BEGフードは危険であると様々なメディアで流布した。
さらにそれら情報はヒルズの公式サイトからリンクするなどして、より多くの人が目にするよう組織的なプロパガンダが行われている。訴状の中ではそのように指摘されています。
実際にサラ・フリーマン博士の執筆したBEGフードが危険っぽい、って内容のこの記事は投稿した週で180,000pv、その後も2,000pv /日、とかなりの閲覧数があったようです。
この記事内で書かれているこの一文
Reconsider your dog’s diet. If you’re feeding a boutique, grain-free, or exotic ingredient diets, I would reassess whether you could change to a diet with more typical ingredients made by a company with a long track record of producing good quality diets
もしあなたがBEGフードを与えているなら、長年の実績あるメーカーが製造した一般的なフードに切り替える事を検討しよう・・・的な意味ですが、長年の実績ある一般的なフードって・・・ヒルズなんですよね。
こういった情報が拡散され飼い主が不安になる。そして獣医師に相談するとオススメされるフードは何になるのか?ほとんどの場合がヒルズになりますので、結果、ヒルズは他社にシェアを奪われて苦戦してきたが、DCM騒動によって一気に回復。
これが偶然の産物なのか、組織的に行われたプロパガンダ(宣伝)だったのか・・・裁判の結果が興味深いところです。
その他、訴状全文にはヒルズから獣医師への資金提供や実際にBEGフードの影響によって顧客が離れた証拠など書かれていますが、重要なのは上記『チェリーピッキング疑惑』と『BEGフードという造語を用いたプロパガンダ』かな、と感じました。
実はこれ以外にも訴えられているヒルズ|サイエンスダイエットとプリスクリプション・ダイエットとの違い
実はですね・・・グレインフリーとDCMの関連性でっち上げ疑惑以外にもヒルズは最近訴えられています。
それがヒルズのプリスクリプション・ダイエットは詐欺だ!って内容ですね。
ヒルズのドッグフードってその辺のホームセンターやペットショップにも売っていますが、その他に獣医師を通じて購入する『プリスクリプション・ダイエット』ってシリーズがあります。
プリスクリプション(prescriptio)とは『医師の処方箋』みたいな意味で、日本ヒルズ公式ページにも『ヒルズ プリスクリプション・ダイエットは、獣医師の推奨を必要とする療法食です。』と記載されています。
なぜこれが訴えられているのかと言うと・・・
- プリスクリプション・ダイエットは獣医師の処方箋が必要だが、FDAから医薬品として承認されていないのにおかしい!
- そもそも特定の病気を治療するような薬品が入っていないのに値段が高すぎる!
- ヒルズはマース、ピュリナと共謀して価格を釣り上げている!
こんな感じですね。
この裁判ですが第一審では訴訟を却下されているのですが、カンザス州控訴裁判所にて第一審が原告の主張を適切に判断しなかったと却下を取り消しています。これもどうなるか注目の裁判ですね。
処方箋が必要なドッグフード!ってなると何か病気が改善するような特別な原材料が含まれている・・・消費者としてはそのように感じますよね?しかし何も入っていない。それどころか処方箋を必要としない普通のドッグフードと内容が大して変わらない・・・
闇を感じますね!!
実際に原材料を見てみましょうか。
ヒルズ・プリスクリプション・ダイエット i/d コンフォート 小粒 | 原産国:オランダ |
【原材料表示】 米、トリ肉(チキン、ターキー)、コーングルテン、チキンエキス、ビートパルプ、動物性油脂、亜麻仁、ピーカンナッツ殻パウダー、ショウガ、ポークエキス、柑橘類、魚油、クランベリー、加水分解ミルクプロテイン、ミネラル類、(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、ヨウ素)、乳酸、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン、トリプトファン、リジン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)、カルニチン 【保証成分】 タンパク質 26.1 %、脂質 8.9%、炭水化物 56.7 %、粗繊維2.4% 成分値は乾物重量表記 カルシウム 0.88%、リン 0.64% オメガ3脂肪酸 0.71%、オメガ 6脂肪酸 1.9 % 3345 Kcal/kg |
消化ケアを目的として特別療法食ですが・・・まあ特に変わった原料はないですよね。加水分解したタンパク質なんかはプレミアムドッグフードでは普通に使われているし、動物性油脂って何?って話だし、普通は成分表示に記載されていない『炭水化物』の数値があるのは好感持てるが、それにしても炭水化物多いな。糖質まみれじゃないか・・・これ太らないか?
みたいな感じです。(ヒルズは一般的なドッグフードの表示方法とは異なり乾物重量、つまり水分がない状態での記載なので注意して下さいね!)
では処方箋がいらないサイエンス・ダイエットの『敏感なお腹と皮膚の健康サポート』と記載されているものを見てみましょう。
ヒルズ・サイエンス・ダイエット 敏感なお腹と皮膚の健康サポート | 原産国:オランダ |
【原材料表示】 米、トリ肉(チキン、ターキー)、玄米、トウモロコシ、コーングルテン、大麦、オート麦、動物性油脂、チキンエキス、植物性油脂、ビートパルプ、亜麻仁、ポークエキス、乳酸、ミネラル類(ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、ヨウ素)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物 【保証成分】 タンパク質 24.6%、脂質15.6%、炭水化物 52.5 %、粗繊維1.9 % 成分値は乾物重量表記 カルシウム 0.87%、リン 0.74 % オメガ3脂肪酸 0.63 %、オメガ 6脂肪酸3.88 % 3713 Kcal/kg |
微妙に違いますが、主要な構成はほぼ同じ。大きな違いは動物性油脂と植物性油脂によって脂質源を増やしたくらいでしょうか。
さて、この2つのフードですが、値段の違いはどれくらいか??
ヒルズ・サイエンス・ダイエット 敏感なお腹と皮膚の健康サポート:3,013円/2.5kg kg単価:1,205円/kg
ヒルズ・プリスクリプション・ダイエット i/d コンフォート 小粒:7,259円/3kg kg単価:2,419円/kg
※価格はAmazonの価格
プリスクリプション・ダイエットはAmazonでも買えるので、Amazonでの価格がこちら。
ここまで単価変わる理由は・・・ちょっとよく分かりませんね!!動物病院経由で購入するともっと単価差が開くと思われます。
という訴訟も行われていますよ。ってのもせっかくなのでお伝えしておきます。
結局のところグレインフリーとDCMの関連性ってどうなのか?
ヒルズの疑惑について紹介してきましたが、この話を知っていた人、知らなかった人、どちらも結局のところ気になるのは『グレインフリーのフードってDCMに影響あるのか?』ではないでしょうか。
FDAは因果関係は不明と最終的には発表しましたが、それでも心配ですよね。おそらく当サイトのようなマイナーブログを読んでいる方ってほとんどがドッグフードめちゃくちゃ気にしている人で、グレインフリーである率が高いと思うんですよ。
グレインフリーとDCMの関連性ですが、当サイトの見解としてはさすがにこれを関連づけるのは無理がある。心配する必要はない、と考えています。
まず今回の訴状内でも指摘されていますが、アメリカには7,700万頭の犬が飼育されていると言われており、それであの症例数はあまりにも少なすぎる。またグレインフリーのフードはニューヨークタイムズ紙によると2017年時点で市場の44%もある。
→https://www.nytimes.com/2018/07/24/health/grain-free-dog-food-heart-disease.html
これが数%のマイナーなフードであれば関連性を疑うのも分からないでもないが、多くの犬が食べているものなので、やはりグレインフリーが関係しているとは言いにくい。
またDCMの治療費は高額となり、その治療を動物病院でしているとなるとプレミアムドッグフード、、、つまりグレインフリーのフードを与えている率はどう考えても高い。統計を取るとグレインフリーを与えいている方が症例数多くなるのは当然。
てな感じでしょうかね。ただしグレインフリーに関しては気にする必要ありませんが、拡張型心筋症(DCM)が心配であるならタウリンについては気にしておきましょう。
タウリンとはメチオニンとシスチンから合成される含硫アミノ酸であり、まあアミノ酸のようなものと思えば大丈夫です。
犬はタウリンを合成する事ができるので、食事から摂取しなければならない『必須アミノ酸』ではないのですが、その合成能力は低く、タウリンが不足すると拡張型心筋症のリスクは高まる。これは多くの研究発表があります。
なので最近のプレミアムドッグフードではタウリンを添加している事が多いって事ですね。
ちなみにタウリンを多く含むドッグフードの原材料は魚です。海外製ドッグフードであれば色々と選択肢はありますが、当サイトが国産のプレミアムドッグフードなら『金虎 おさかな』をオススメしている理由の1つがタウリンです。
グレインフリーを気にする必要はない。これはそうなんですが、ちょっと注意点としてグレインフリーはマーケティング要素が強いワードでもある。グレインフリーって記載されいる方が売れますからね。
そうなると無理やりグレインフリーにしたようなフードもあるにはあります。
例えば豆由来のタンパク質を濃縮した高タンパクの乾燥原料を使用する。原材料表示には肉類を使っているように見せかけるため水分量が多く重い生肉を使って、これを第一原料にする。見た目には高タンパク、第一原料が動物性タンパク源の良さそうなグレインフリーフードに見えるが・・・
実際はタンパク質はほとんどが植物由来でありアミノ酸バランスはよろしくない。消化性も悪い。当然ながらタウリン含有量も少ない・・・みたいなね。
こちらの記事ではそのような誤魔化しタイプのフードは弾いています。ドッグフード選びで悩んだらこちらの記事もぜひ参考にして下さい。
→ドッグフードおすすめランキング表|6項目で公平な評価をしています
では今回はここまで。需要がありそうならドッグフードの評価記事だけじゃなく、こんな内容の記事も増やしていこうかと思っています。またこの手のニュースはあまり日本に入ってこないので知らない人も多い。良かったらあなたのSNSで拡散して下さい!
では。