先日、当サイトのInstagramで『ドッグフードをどうやって購入しているか?』というアンケートを実施しました。その結果ですが・・・
※当サイトのInstagramではドッグフードに関する情報はもちろん様々なわんこ情報を投稿しているので良かったらフォローして下さい!!
このような結果に。Instagramでのアンケートですのでアンケート回答者はネットを利用している割合が高いと予想していましたが、思ったよりペットペットショップなどお店を利用している人も多いですね!
そこで思った訳ですよ。ネットだとじっくりドッグフードの原材料や口コミ、レビューなどみて判断できます。しかしお店だとずっとスマホ見て調べるのも難しい。だったら最低限知っておくべきドッグフードを評価する基準って多くの飼い主さんの役に立つのでは??と。
という訳でこちらの記事ではお店で何のドッグフードが良いかな?と選ぶ際に役立つ3つのポイントを紹介しています。お店でのドッグフード選びはもちろん、ネットで選ぶ際も参考になるはずです。簡単なので3つのポイントだけまずは覚えておいて下さい!
まずはドッグフードの原料表示を見て『第一原料が動物性原料であるか』を確認する
ドッグフードの原料表示には『多く配合されているものから順番に記載する』というルールがあります。つまり一番最初に記載されている原料がそのドッグフードで最も多く含まれる原料となります。
では実際に原料表示を見ながら詳しく解説していきますね!
このドックフード、近所のペットショップで見つけたのですがなんとお値段450gで2,200円(税込)もするめちゃくちゃ高いドックフードです。最近のペットショップって品揃えも豊富になってプレミアムドッグフードコーナーとかもありますよね?この商品もプレミアムドッグフードコーナーに陳列されていました。
で、原料表示なのですが・・・
精白米、鹿肉、大麦焦がし(はったい粉)、にんじん、さつまいも、かぼちゃ、おから、鹿レバー、ビール酵母、エゴマ、卵殻カルシウム、グリシン
まず最初に『精白米』が記載されています。つまりこのドッグフードは米が一番多く配合されている、って事です。
品質の良いドッグフードと判断する基準として一番簡単な方法は『動物性原料が多く含まれているか』となります。動物性原料とは肉(鳥・豚・牛)や魚などですね!
安いドッグフードなら植物性の原料が第一原料となっている事は多い。当然ですが動物性原料より植物性のものの方がコスト安いからです。しかしこのドッグフードは非常に高価なもの。おかしいですよね・・・笑
このようにまずはドッグフードの原料表示を見る。そして一番最初の原料が何を記載しているか?これを見て下さい。これをするだけでもパッケージの見た目だけで売っている低スペックのドッグフードを回避できます。
ドッグフードの成分表示で粗タンパク質が18%以上のものを選ぶ※注意点あり
次に見るべき箇所はドッグフードの成分表示となります。先程のドッグフードの成分表はこのようになっています。
粗タンパク質16.4%以上、粗脂肪4.1%以上、粗繊維1.2%以下、粗灰分2.3%以下、水分8.0%以下
なぜ18%以上のものかと言うと、AAFCOの基準が成犬維持期祖タンパク質18%以上であるから。まともなドッグフードはまず間違いなくAAFCOの基準はクリアしています。なぜならAAFCOの基準をクリアしないと『総合栄養食』として販売できないからです。
AAFCOとは
AAFCO(読み方:アーフコ、アフコ)とは、全米飼料検査官協会(The Association of American Feed Control Officials)の略称。ペットフードの栄養基準や原材料、表示に関する基準を公表している米国の団体。日本でもAAFCOの基準を使われており、『総合栄養食』として販売するにはAAFCOの基準を満たす必要がある
で、こちらのドッグフードは16.4%以上となっている。どう考えても低いですね!
ただしここで注意点があります!!
厳密に言うとAAFCOの基準は乾燥重量比で基準が設定されています。つまり水分がない状態の成分値です。ドッグフードには必ず『水分』が含まれているじゃないですか??水分が含まれている場合は乾燥重量比ではなく湿重量比となります。
要するに水分量をなしとして計算し直す必要がある。そして計算し直すとタンパク値はもうちょい高くなる。
これの計算式は(表示上のタンパク値)÷ (100−表示上の水分値)× 100で計算できます。
つまりさっきのドッグフードなら表示上のタンパク質が16.4%、水分が8%なので16.4÷(100-8)×100=17.8%。ちょっと高くなったでしょ?
これでもAAFCOの基準値満たしてないですけどね・・・笑
こんなの店頭で計算するの面倒くさいじゃないですか?なので乾燥重量比を無視して18%と言っています。原料表示上で18%あれば絶対に乾燥重量比で18%以外になる事はありませんからね。
ちなみにこのドッグフードがタンパク値低い理由。これは精白米の配合割合が多く、鹿肉の配合割合が少ないためです。コストが高くなる鹿肉の配合割合を少なくしているのでタンパク質が少ない。
もっと言えば鹿肉自体にも水分は含まれている。つまり重くなる。それなのに原料表示が二番手・・・って事は鹿肉の配合割合はかなり低く、だいたい米。そんなフードって事です。
余談ですがAAFCOだとパピー期の場合、必要なタンパク質を22.5%と設定しています。これはわんこに限らず何の動物でもそうですが、生まれて間もない時期は健康な体に成長するために必要な栄養素が多くなります。パピー用のドッグフードが成犬用に比べて単価が高いのはこのためですね。
価格をドッグフードの判断基準にしている飼い主さんも多いかと思います。可愛くて仕方のない子犬をお迎えした。良いものを与えようと高価なこのドッグフードを買ってきた。でも実際は必要な栄養素が全然足りていない・・・とか起こったら最悪じゃありません??
正直言うとタンパク18%というのも少ない。最低限クリアするべき数値としてタンパク質18%以上、ってのを覚えておいて下さい。(一般的にプレミアムドッグフードと呼ばれる高品質なものはタンパク25〜27%くらいで設計されています)
ドッグフードが『総合栄養食』であるかは最低限クリアして欲しいスペック
先ほどのタンパク18%以上と多少内容が重複するのですが、総合栄養食というのは『そのドックフードと水だけで健康を維持できるような栄養的にバランスの取れた製品』と定義されており、総合栄養食として販売するにはAAFCOの基準を満たす必要があります。
では先ほどのドッグフードの画像をもう一度見てみましょう。
よく表示を見てみると『AAFCO(全米飼料検査官協会)の基準を参考に作られています』との表示があります。
いやいや・・・参考にするならその程度の基準満たせよ・・・って話ですよね!!
何度も言いますが、AAFCOの基準を満たし総合栄養食として販売するのは難しい事じゃありません。格安のドックフードでネット上ではボロクソに叩かれている『ビタワン』というドッグフードがあるのですが、あれでも総合栄養食ですからね・・・笑
ビタワンの価格ってAmazonだと280円/kgくらいです。このドッグフードは450gで2,200円なのでkg単価にすると・・・4,888円/kgですからね!!
280円/kgのものでさえクリアできている基準をクリアしていない。こんなドッグフードが平気で販売されています。最低限の基準として総合栄養食として販売しているドッグフードを選びましょう。
お店でドッグフードを選ぶ際に品質を判断する3つのポイントまとめ
最後に上記紹介した3つのポイントをまとめておきます。
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1ドッグフード原料表示の第一原料を確認する
品質の良いドッグフードを選びたいのであれば、動物性の原料が第一原料であるかを確認しましょう。安いドッグフードの場合、ほとんどは『穀類』が第一原料になっています。
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2成分表示がタンパク18%以上になっているか確認する
ドッグフードの原料でタンパク値はその品質を判断する重要な項目です。18%でも高いとは言えませんが、最低限クリアするべきタンパク値として18%と覚えておいて下さい。
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3総合栄養食として販売しているか
総合栄養食として販売するにはAAFCOの基準をクリアする必要があります。これは決して難しい事ではなく、格安ドッグフードでさえ総合栄養食として販売されています。これすらクリアできていないのは配合設計に工夫がなさ過ぎるとしか言えません。
私は安いとわかっていて格安ドッグフードを購入するのはアリだと思っています。価格もドッグフードを選ぶ重要な要素です。でも今回紹介したように品質の良いドッグフードを求めている飼い主さんを騙すような商品もあります。
今回紹介した3つのポイントを知ってたらこのようなドッグフードは回避できます。ぜひ覚えておいて下さいね!