タレントのヒロミさんが命名した「F//H FOOD」｜変なドッグフード ですね

さて、今回紹介するのは国産のフード、「F//H FOOD」ってフード。560gと小袋包装ではあるが、8,250円/kg（チキンベースの価格）もするめちゃ高いフード。

タレントのヒロミさんが命名したらしく、『HANA-no GOHAN（チキンベース）』『TARO-no GOHAN（鹿肉ベース）』、それとパピー用があるのですが・・・

すごい変なフードと思うんですよね。

なんと言いますか、どうやったらこの使用原料でこの成分値になるのか分からない。いや、正確には分かるけど、非常にグレーな事している気がする。まずはこの動画を見て頂ければ良いですが、冒頭に『プロモーションを含みます』ってなっているので案件動画ですね。

芸能人が広告する事は全然良いんですよ。テレビとかCMは広告収入で成り立っている訳で芸能人はそれが本業とも言えます。というか当サイトも広告は入れていますし、それに対して文句を言うつもりは一切ありませんが・・・

広告案件受ける商品は選んだ方が良いんじゃないかな、と。

ではなぜこのフードが変なフードなのか？解説していきます。

F//H FOODの原材料および保証成分｜全くもって理解不能な仕上がり

さっそくですが原材料・保証成分を見ていきましょう。鹿肉ベースの『TARO-no GOHAN』は公式サイトを見ると今は販売していないようなので、チキンベースの『HANA-no GOHAN』を紹介します。

情報量これだけ。かなり値段お高いですよね？ここまでの価格のものはあまりないです。

で、この原材料および成分を見てどう感じたでしょうか？？おそらく高タンパクで脂肪分がやけに少ないな・・・って感じたのではないでしょうか？ちなみにこれ総合栄養食ではありません。その話は後でします。

でね、公式サイトを見るとこのフードのウリは【人間が食べられるヒューマングレードの上質な国産鶏むね肉を贅沢に使用】と書かれており、美味しそうな鶏胸肉の画像が掲載されている訳です。

なるほど！鶏肉をふんだんに使用しているから高タンパクなのか！！

って思う人もいるはずです。ですけどね・・・生肉を使ってこの成分にはなるかな？いややろうと思えばできない事はないが、それは表示上問題ないか？？

生の鶏胸肉の成分値なんですが、100g中にタンパク質が約22g、脂質は1.5gです。その他微量に炭水化物を含まれますが、それはほぼ気にしなくて良い数値。残りはほとんどが水分で75%くらいを占めます。

当サイトでは何度も言っていますが、生肉は良い原料であるのは間違いない。しかし水分含有量が多いため、生肉は思っている以上に実質のタンパク質が少ない。

ではどうやって鶏肉由来のタンパク質を確保するのか？このフードのタンパク値は45%と海外製プレミアムドッグフードもびっくりな数値ですが、これは鶏肉を乾燥させて水分を飛ばせば可能と言えば可能です。

海外製の高タンパクなプレミアムドッグフードは乾燥系原料を使用する事によってタンパク値を確保しています。

じゃあ良いのでは？って思いますよね？？

違います。確かに乾燥させればタンパク質の割合は高まる。ただしその場合は原料表示を『鶏乾燥肉』などとすべきだが、ここは見逃すにしても・・・タンパク質の割合は上がるけど、同時に脂質も上がります。当然ですよね。水分が減れば他のものの割合は上がります。

で、先ほど生の鶏胸肉の脂肪分は100g中に1.5gと言いましたが、乾燥させない状態でこれですよ？このフードの脂肪分は2%です。しかも何%配合しているか不明ですが、亜麻仁油も使用している。鶏由来の脂肪分が少な過ぎる。あり得ない。

サツマイモで調整したとしても・・・いや、どう考えても無理ですね。変すぎると思いません？？

これどうやったら解決するかと言うと、ミール系を使用すれば成り立ちます。〇〇ミールは油を抜いた後のものですので、タンパク質が濃縮された状態の原料です。ものによってタンパク値、脂質含有量は違ってくるのですが、例えばフェザーミールなんかはほとんどがタンパク質なので成分調整はいくらでも可能。

と、こんな感じで変な内容です。鶏胸肉使っているかも知れないが、同時にミール使わないと不可能な内容だと感じますが・・・

そもそもこれ普通に考えてタンパク質以外も変ですよね。

脂肪源は使っているの亜麻仁オイルだけ。これオメガ3脂肪酸ですが、オメガ6脂肪酸はどこ行った？オメガ6脂肪酸は必須脂肪酸ですよ？？必須とは食べ物から摂取しなければならないものです。

またフィッシュカルとはこれ商品名なのですが、魚を主原料としたカルシウム源です。カルシウムなので配合割合としてはそこまで多くないので、ほとんどが鶏肉とサツマイモで構成されているフード。

いや・・・無理があるだろ！しかも8,250円/kg？ヒロミさんこれマジでオススメしています？？

F//H FOODを販売している会社｜株式会社コラントとは？？

F//H FOODってフードの販売元はどんな会社なのか？岐阜にある株式会社コラントって会社なのですが、『自動車パーツ』、『コスメ』、『ゴルフ用品』、『食品（学校給食）』と色々とやっており、ペット事業もある。そんな会社です。

公式サイトを見てみると『スペシャリテ』ってフードがF//H FOODと全く同じ成分、値段で販売されていました。

これは売れなくて名前を変えて芸能人を広告塔に、新たに売り出してみた。こんな感じでしょうかね？？

→株式会社コラント

会社沿革を見てみると創業は2007年の会社。ペットフード事業を開始したのは2021年2月から。わりと最近ですね。さて、歴史のある会社が良いフードを作る、とは言いませんが、先ほどの原材料および保証成分、そのフードを販売しているこの会社。

信用して愛犬に与えれるフードでしょうかね？

F//H FOODは総合栄養食ではない｜その言い訳がちょっと・・・

F//H FOODですが総合栄養食ではありません。そりゃそうです。あの成分値じゃ無理です。

で、それについて公式が『よくある質問』でこのような記載をしています。

一般的なドッグフードに記載されている「総合栄養食」という表示は、一般社団法人ペットフード協会が定めたAAFCOの栄養価基準に沿う様に作られたフードの事で、ペットフード協会に加盟しているペットフードメーカーが使用する、いわば”商標”のようなものです。「総合栄養食」と記載されていなければ、栄養が整っていないフードであるといったことではありません。

弊社のフードは、人間と同じ基準で管理された”食品”だけを使った、ヒューマングレードなフードです。

いやね、確かに総合栄養食だから品質が良いフード、とは言いません。総合栄養食は数字を合わせみたいなものでやろうと思えば簡単に基準を満たせます（最低限の知識あればですが）。

成分値もどの原料由来か？原料の質は？などまでは定められていないので、あくまでも品質を保証する最低限の目安・・・みたいなものです。

ですが、逆に言えばそれすらクリアしていない、って事ですよ？

ヒューマングレードだから良いフード？いやそれは違うのでは？ヒューマングレードなんてものこそただの広告用語で何の基準もありません。

日本ではAAFCOの基準値を満たしたものが総合栄養食として販売できますが、AAFCO（全米飼料検査官協会）と最近ペットフード事業を始めた実績もあまりない会社、どっちの方が信用度高いですかね？ちょっと厳しくないですか？？

F//H FOODの広告しているヒロミさんに伝えたい事

ヒロミさんが見るかわかりませんが（多分見られないと思うけど）、最後にちょっと伝えたい事。

私は無名の一般人です。個人でブログ書いているのでそんなに影響力ありません。しかしあなたは芸能人。YouTubeの動画拝見しましたが、私が見た時点で18万回も再生されていました。さすがです。

でもそれだけ影響力あるのなら、案件は選んだ方が良いと思いませんか？

あなたもわんこと暮らしているのであればわかるはず。大事な家族ですよね？このフードの内容、どんな特徴か？総合栄養食ですらない。しかもちょっと成分切れているとかのレベルじゃなく、一般的なフードとはかけ離れた成分値。

動画18万回も再生されてて概要欄にリンク貼っていれば買う人いますよ？

本当にこれ自信を持ってオススメしていますか？そもそもこれ自分の愛犬に与えていますか？？

以上です！！

芸能人を広告に起用した国産プレミアムドッグフードっていくつかありますが・・・まあどれもアレですよ。うちのサイトではオススメしません。

では当サイトのオススメするフードはこちら。

→ドッグフードおすすめランキング表｜6項目で公平な評価をしています