今回紹介するドッグフードはワイソン(Wysong)原産国はアメリカのフードですね!
このフードはかなり特殊。ドッグフード(ドライフード)がどんなものか?どういう製造方法でどんな成分値になるのか?と理解している人ほど混乱する・・・そんな内容です。
実際に当サイトではSNS(主にInstagram)でドッグフードのお悩み相談を実施していますが、『ワイソンって一体どういうフードなんですか?』と聞かれる事多いですね。
また最近では広告でよく見かけるって事で気になっている方も多いようです。
という訳で今回はワイソンについて、一体何が特殊なのか?そしてこのフードは結局のところ良いフードなのか?について解説していきます。
ワイソンとはどんなドッグフードなのか?その特徴とフードのコンセプトについて
ワイソンはアメリカの独立系企業で40年以上の歴史があるメーカーですが、そのコンセプトが他に比べてかなり変わっています。その最大の特徴が・・・
スターチフリーを提唱している!
ですね。
スターチとは何かと言いますと『でんぷん』です。つまり『糖質』であり『炭水化物』の事です。ドッグフードの炭水化物について詳しく知りたい方はこちら別記事を読んでみて下さい↓
過去記事では何度か説明していますが、おさらいのため簡単に説明するとドッグフード(ドライフード)は基本的には炭水化物が必ず含まれます。これは原価を安くする、って意味合いももちろんありますが、製造する機械の特性上、炭水化物源を使用しないとうまく粒の形でできないからです。
炊いたお米を想像して頂ければ良いですが、粘りがあるじゃないですか?あれがノリのような役割。つまり粘結剤のような役割をしていてこれがないと粒の形にしにくい。
よくドライフードは『糖質が多い』と手作り派の方が嫌煙する、ってシーンがありますがこれは確かにそうで、上記説明した通り必ずと言って炭水化物源が使用されてる。だから糖質は多くなりがちです。
ただ炭水化物の割合は各社違っており、また炭水化物が完全に悪か?と言えばそうでもないのですが、知っておいて頂きたいのは『ドライフードには炭水化物源が必須』ここですね。
例えば炭水化物について否定的な意見の有名どころフードだとチャンピオンペットフーズ社の『オリジン・アカナ』でしょうが、あのフードは犬はハイイロオオカミとDNAが酷似している。そのため本来は肉食。なので炭水化物は極力減らして本来の食性に合ったレシピをドライフードで作る!
そんなコンセプトのフードです。
でもそんなコンセプトであっても炭水化物源は多少使用されています。
ワイソンが特殊過ぎるフードってのはオリジン・アカナでさえ多少は炭水化物源を使用しているのに、炭水化物源を一切使用しないスターチフリーのフードがある。って事です。
なぜワイソンはスターチフリーのドライフードを製造できるのか?使用原料から考察してみる
ワイソンにはいくつかの商品ラインナップがあり、炭水化物源を使用しているものもあります。(と言っても低炭水化物であるが・・・)
注目したいのは炭水化物源を一切使用していない、つまりスターチフリーの『エピジョン90』ってフードですね。この使用原料・保証成分がかなり特殊。という訳で早速見てみましょう。
ワイソン エピジェン90 | 原産国:アメリカ |
【原材料】 チキンミール、オーガニックチキン、ミートプロテインアイソレート、鶏脂(ミックストコフェロールで保存)、ゼラチン、ナチュラルフレーバー、ココナッツオイル、チアシード、タウリン、炭酸カルシム、プロピオン酸カルシウム(保存料)、塩化コリン、アップルファイバー、フィッシュオイル、イーストエキス、クエン酸(保存料)、ミックストコフェロール(酸化防止剤)、ローズマリーエキス、イヌリン、イーストカルチャー、ミネラル類(塩化カリウム、キレート亜鉛、硫酸亜鉛、硫酸鉄、キレート鉄、硫酸銅、キレート銅、硫酸マンガン、キレートマンガン、亜セレン酸ナトリウム、ヨウ素酸カルシウム)、ビタミン類(アスコルビン酸/ビタミンC、ビタミンE、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、ビタミンA、チアミン硝酸塩、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、ビタミンD3、ビオチン、ビタミンB12、葉酸)、乾燥アスペルギルス-オリーゼ発酵エキス、乾燥エンテロコッカス-フェシウム発酵物、乾燥ラクトバチルス-カゼイ発酵物、乾燥ラクトバチルス-アシドフィルス発酵物、乾燥バチルス-サブティリス発酵エキス、乾燥ラクトバチルス-プランタルム発酵物、乾燥ラクトバチルス-ラクティス発酵物 【保証成分】 粗タンパク質 63%;粗脂肪 16%;粗繊維 3%;粗灰分 12%;水分10% タウリン 0.2%以上 カルシウム 2.4% / リン 1.5% オメガ3脂肪酸 0.3%以上 オメガ6脂肪酸 2.5%以上 356kcal/100g |
このフードについて原料や成分値は後で解説するとして、まず注目して頂きたいのはタンパク質63%という驚異的な数値。先ほど名前を出した高タンパクで有名なフード、『オリジン』でさえ38%くらいです。
エピジョン90は動物性原料を90%のフード。オリジン・オリジナルは85%が動物性原料です。たった5%しか違わないのにここまでタンパク値が違う理由ですが、それは原料の加工状態が大きく影響しています。
比較するためにオリジン・オリジナルの原料および保証成分を紹介しておきますね。※オリジンにもいくつかの商品ラインナップがあるが、一番スタンダードなものがオリジン・オリジナル。
オリジンの使用原料見ていただいたら分かりますが、主原料が『新鮮な〇〇肉』、つまりこれは生の肉です。
一方でエピジョン90は主原料がチキンミール。これは水分がほとんどない状態の乾燥原料。つまりタンパク質が濃縮された状態の原料です。生の鶏肉とチキンミールを比較すると同じ重量でも3倍くらいチキンミールの方がタンパク質の含有量が高いのでこうなる。
エピジョン90にも一応2番手にオーガニックチキン(生肉)が使用されていますが、割合としてはほぼチキンミールでしょう。そしてスターチフリーだからここまで高タンパクなのですが・・・
なぜスターチフリーで粒が作れるのか?
考えられる理由としては2点あります。
まず1つはほぼ乾燥原料(粉状態)という点。ですね。私は飼料(牛・豚・鶏・魚)メーカーに勤めていた過去がありますが、ドッグフードを製造する機械って家畜・養魚の飼料を製造するものと同じです。
ドッグフードと飼料で大きく違う点は飼料の場合、生の原料、つまり水分を多く含む原料って使用しません。すべて乾燥させた粉状態の原料です。
この理由ですが粉原料の方が製造しやすく、時間あたりに製造できる量も多くなる。そしてエピジョン90と同じようにタンパク質を多く確保できる。わたしこのエピジョン90ってフードを初めて見た時に『すごく飼料っぽい』と感じました。
養殖魚用の飼料がかなり近いのでちょっと使用原料と保証成分を紹介してみましょう。
魚の飼料なので主原料が魚粉ですが、これチキンミールに置き換えて考えれば・・・ワイソンのエピジョン90ってすごく飼料っぽいでしょ?
余談ですが飼料、特に養魚用の飼料の世界は魚粉が何%入っているか?ここが評価の基準、みたいになっており多ければ多いほど良い、そんな業界です。そしてこの74%って数値はめちゃくちゃ高い部類。つまり超高級な飼料です。
その飼料であっても16%程度は穀物を使用。これは先ほど説明した通り粘結剤的な意味合いもあるし、原価を抑える意味合いもある。またその他原料で使われている『植物性ガム物質』、これはグアガムとかで食品添加物に分類される増粘剤。
魚粉、つまり乾燥させてタンパク質を濃縮したものを大量に配合。するとタンパク値はこのように高くなります。チキンミールと同じ事です。そして乾燥原料の方が粒に成形しやすい。つまりエピジョン90ってかなり飼料に近い考えで製造されている。
しかしエピジョン90は魚粉高配合な飼料でさえ使用している穀物や増粘剤もなしで粒にしていますよね?なぜ可能なのか??
それが2つ目の理由で『ゼラチン』の使用。これで間違いない。
ドッグフードの使用原料としてあまり使用されない『ゼラチン』、これを使用する事によって粒の形に成形できている。と考えられます。ゼラチンってコラーゲン由来のタンパク質ですが温度が高すぎるとタンパク質が変性して固まりにくくなります。
ワイソンは『エクストルーダー』という機械で製造されていますが、エクストルーダーは加工温度が高くなりがち。場合によっては200℃近くにもなりますが、おそらく温度管理、かなり低い温度で製造する事によってゼラチンが失活しないよう調整していると考えられます。
ここに長年の製造技術を感じますね!
つまりまとめると・・・『高タンパクな乾燥原料がほとんど』、『ゼラチンの使用』、この2つで他のフードとは異なり超高タンパクなスターチフリーが可能となっている。って事ですね。
ワイソンの設計・製造方法を理解した上でエピジョン90のコンセプトを見てみる
ワイソンのエピジョン90は粒の形に成形しやすい『粉原料』がメインである事。そしてゼラチンを上手く活用している事でスターチフリーのフードが実現している、と考えられますが・・・
より深くワイソンのコンセプトを見ていきましょう。
海外(アメリカ)のサイトにはどういうコンセプトなのか掲載されており、それがこちら
→https://drive.google.com/file/d/16gJIBJeZuN5nGjQgMAB6JayQhUFHjHKi/view
英文なのでざっくり書いている事を要約すると、まず1つが炭水化物の否定。多くのフードはタピオカやジャガイモ由来のデンプンが多く含まれ、毎日の食事でそれを与え続けるのは生物学的に適正じゃない。
これは既に説明した通りですね。だからチキンミールを主体としています。
もう1つ書かれている事が『ポテトプロテインアイソレート』『ミートプロテインアイソレート』の有用性です。
ポテトプロテインアイソレートとは何ぞや?と言いますとジャガイモ由来のタンパク質を濃縮したもの。馬齢しょデンプンを作る際に発生する副産物から作られるのですが、タンパク質含有量が非常に高い(90%以上になるものも)。
ポテト(ジャガイモ)以外にもドッグフードだと『濃縮大豆タンパク』『エンドウ豆プロテイン』など似たようなものはあります。
これらは筋トレする人が使用する『プロテイン』と同じですね。タンパク質含有量が非常に高いので、少量でも多くのタンパク質を摂取できます。
ワイソンにはエピジョン90が最高グレードで、これについては『ポテトプロテイン』ではなく『ミートプロテインアイソレート(豚由来)』が使用されています。ミートプロテインアイソレートも理屈は同じです。豚由来のタンパク質を分離、超高タンパクな原料、です。
エピジョン90の下位グレードに『エピジョン』ってフードがありますが、これは動物性原料が60%使用。ポテトプロテインを使用する事によって原価を抑えつつ保証成分タンパク質60%を維持している、そんな設計となります。
つまりワイソンのエピジョン90とは主原料がほぼチキンミール。それでいてスターチフリーなので高タンパク。さらにチキンミール以外の原料もタンパク分離原料という超高タンパク原料を使用しているのでエクストルーダー製のドライフードとしては考えられない保証成分63%となっている。
このような感じです!
ワイソン エピジョン90の使用原料および保証成分を評価
ではワイソン・エピジョン90がなぜこんな特殊なフードになっているか、理解したところで使用原料・保証成分を詳しく見ていきましょう。
ワイソンにはスターチフリーのエピジョンシリーズ以外にも『オプティマル』、『オリジナル』などもありますが、これらは炭水化物が含まれるが高タンパクなフード。他にも同様のフードがあるので割愛します。
やはりワイソンはエピジョンが気になりますからね!!
タンパク質源について
まずはタンパク質源について。既に説明した通り、主原料がチキンミール、そしてミートプロテインアイソレート(豚由来)、そしてスターチフリーなので63%という超高タンパクになっている訳ですが・・・
これ自体はコンセプト通りなので良いとは思います。
ただ懸念点としてはチキンミールは所詮チキンミール。悪い原料とは言いません。チキンミールなど人間の食用に適さない不可食部位を再利用するものを『レンダリング原料』と呼びますが、資源の再利用という点では非常に重要な産業。
ただ製造工程上、熱加工されまくっている原料である事は間違いありません。そしてフードの粒に成形する工程でさらに熱加工される。
この手のタンパク質含有量が高い乾燥原料の中には不可食部分ではなく、 人間が食べる部分と同じもの。それをタンパク質が熱変性しないようゆっくり低温で乾燥させ原料、なんてものもありますが、価格が高価になっています。
後で価格については紹介しますが、エピジョン90って公式ECサイトだと4,840円/500g、kg単価だと9,680円/kg(2024年8月時点)、とかなり高価なフードです。チキンミールを使用してこの価格。
これをより高品質な乾燥原料に置き換えるとなると・・・現実的な価格では無くなる。仕方ない面はあるかな・・・と。
ネット上ではチキンミールって粗悪な原料の代表格のように言われていますが、原料原価も含めて考えると悪いものではないです。ミール系を否定して生肉のみ使用しているフードって数多くありますが、タンパク質確保できずに低タンパクになって結果的に高炭水化物になっている、ってのはあるあるですからね。
かなり尖ったコンセプトであるのは間違い無いですが、コンセプトに合った使用原料および保証成分。これはこれで悪くは無いと感じます。ただ万人受けはしないとも思いますが・・・
脂質源について
次に脂質源について。犬の必須脂肪酸、つまり体内では合成できないので食べ物から摂取する必要があるものはオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸となりますが、エピジョン90ではオメガ6脂肪酸を鶏脂から。オメガ3脂肪酸をフィッシュオイルから供給しています。
またココナッツオイルも配合されていますが、これ最近ちょっと注目されている中鎖脂肪酸が多く含まれるオイルですね。中鎖脂肪酸は一般的な長鎖脂肪酸より分解されるのが早く、速やかにエネルギーとして活用され体脂肪になりにくい、と言われています。
最近ココナッツオイルを配合するフードが増えてきたような気がします!
脂質源については中々良い内容と言えます。ちなみに公式サイトの表記間違っていますが、オメガ3とオメガ6の割合記載しているのも高評価です!
間違える人いないとは思いますが、一応お伝えしておきます。
その他原料とワイソン・エピジョン90の総評
その他、解説しておくべい点として気になる方がいるかもなので一応言っておくと、エピジョン90って『犬猫兼用』なんですよ。
これ何で?って思う方いると思いますが、猫用と犬用で違うのは犬に比べて猫の方が完全な肉食である事。つまり動物性タンパク質源が多い方が望ましいのですが、ここまで多いと全く問題ない。
そして猫は『タウリン』の合成能力がありません。だから猫にドックフードを与えるとダメ、って昔は言われていました。タウリン欠乏症になりますからね。
ただ最近のフードはタウリンと心臓病の関係が指摘されており、ドッグフードにおいてもタウリンが配合されている事が多い。つまりは猫用でも問題ない、って事です。
また最近流行りのプロバイオティクス・プレバイオティクスにも考慮されています。
食物繊維源なんてものはドッグフードには基本入っていますし、乳酸菌類に関しても最近は特に珍しいものでもないが、吸収性の高いミネラルのキレート加工、肉系メインであるからのタウリンの配合(魚系は原料にタウリン多く含む)、フィッシュオイルからのDHA・EPA供給、、、とプレミアムドッグフードと十分言える内容になっています。
ただただタンパク質に関してだけがクセ強過ぎるだけですね!
そしてこの超高タンパク質がどうなのか?って話ですが、私だったらここまでのタンパク値を求めるならフリーズドライかエアドライのフードを使います。
ただフリーズドライとかエアドライはほぼ肉、それを特殊な乾燥法によって水分を飛ばしている。つまり高タンパクにもなりますが、高脂質にもなります。だからカロリーが高い。
一方でエピジョン90に関しては使用している原料がほぼ脂質を除去した原料ですのでタンパク値だけが高くなる。なので脂質は一般的なドライフードと同じ。タンパク質が突出して高くなる、そんな保証成分になります。
ここに魅力を感じる方は検討する価値あるフードではないかな、と。
ワイソン・エピジョン90の価格について
では価格について。価格は公式ECサイトの価格を記載しております。
ワイソン・エピジョン90 | 税込価格 | kg単価 |
500g | 4,840円 | 9,680円/kg |
2.27kg | 16,225円 | 7,148円/kg |
9.08kg(2.27×4) | 58,140円 | 6,403円/kg |
高いですよね・・・笑
高いな、と感じる海外プレミアムドッグフードの倍くらい、といった所でしょうか。これと同等品ってものがないので比較しようがないですが、チキンミールってそこまで高い原料じゃないですからね。
チキンミール自体のスペックにもよりますが・・・大手の飼料メーカーなら100円/kgもしないはず。
ただ加工賃、包装資材費、広告宣伝費・・・などなど原材料原価以外にも色々と乗っかりますが・・・にしてもちょっとコスパ悪いかな、と。
ただワイソンの名誉のために言っておきますが、ペットフードは基本的に原価に比べて売価は高いです。
先ほど高級な養魚用飼料を少し紹介しましたが、魚粉ってチキンミールより圧倒的に高いです。オキアミミールなんかはもっと高い。それを70%以上使っていて末端価格いくらだと思います??
700円/kgくらいだと思います。今の相場は正確には知りませんが、1,000円/kgは絶対しない。ただこれは業者価格ですけどね。
ちょっと話脱線しますが、養魚用飼料ってアクア業界、つまり熱帯魚の世界だとものすごく人気が高くてですね・・・専門店とかで詰め替えしてものすごく高額で販売されています。なぜそんな事知っているか?
私が売っていたからです・・・笑
と、販売量と販売方法の違いがあるのでペットと飼料は同じ原価ベースでは比較できないのですが・・・
とは言えちょっとコスパは悪いかな、ってのが当サイトの見解です。
ただ非常に独自性が高く、こういうフードは嫌いじゃない。他に代わりがない、ってのもありますし気に入っているなら良いと思いますよ!内容は大した事ないのに高額で販売している謎の国産プレミアムドッグフードなんかよりはよっぽど魅力あります。
ワイソン・エピジョン90の形状を画像と動画で紹介!
まずは画像にて。径は7mm前後と小粒ですね。大体10mmくらいのものが小粒として販売されている事が多いので、サイズ的には小型犬向けとなります。
次に動画で。
このフード私も食べてみたのですが、さすがここまでチキンミールが多いフードですのでチキンの味・・・当たり前ですが・・・笑
スーパーで買ってきた鶏胸肉をフードドライヤーでジャーキー作ったりするのですが、その味にかなり近いですね!嗜好性は高いと思います!
ワイソン・エピジョン90他にはない特殊過ぎるフード|どんな場合にオススメか?
さて、特殊過ぎるドライフード、ワイソンのエピジョン90を紹介してきた訳ですが・・・面白いフードですよね。
このフードがどんな場合にオススメか?となるとまずは飼い主の『炭水化物への価値観』です。犬ってタンパク質と脂質から栄養を摂取する動物。これは間違いない。炭水化物が必要か?となると必要ではないです。
炭水化物って『糖質+食物繊維』でこの『糖質』がどうなのか?とよく議論される訳ですが、糖質(主にデンプン)は分解されると最終的にグルコースなど単糖類となります。これは体を動かすエネルギー源として非常に重要なもの。
犬はアミノ酸を原料に肝臓でグルコースを生成する能力が非常に高い。『糖新生』って能力ですね。
だから炭水化物は必ずしも必要ではないのですが、どうせ必要なら最初から多少は炭水化物がフードに含まれていても問題ないのでは?アミノ酸からわざわざ生成するならそっちの方がスムーズで負担かからないじゃないか!って説もあり何とも言えない・・・
まずは炭水化物否定派の方が該当します。
次に私だったらここまで高タンパクだとフリーズドライかエアドライする。と言いました。フリーズドライやエアドライは乾燥方法が特殊なのでタンパク質の劣化は非常に少ない。ですが、良いか悪いかは別にして脂質も高くなります。
すると当然カロリーも高くなる。給餌量は基本的にカロリーベースで計算されるので、給餌量はドライフードに比べると少なくなります。
ここをストレスに感じる犬もいる。エピジョン90はカロリーとして見れば普通のフードと変わりませんので(炭水化物とタンパク質はカロリー同じだから)、給餌量が減らない。ここは案外メリットと言いますか魅力を感じる方も多い気はします。
そりゃ飼い主としてはたくさん食べて欲しいですからね!太らなければ!
そして最後に嗜好性。ドライフードで食いつきが悪い、食べてくれないと悩んでいる場合。ここまで動物性原料が高配合だと嗜好性は当然高い。
デメリットは特殊すぎてなんか不安、あと高い、って事くらいでしょうか!
良いフードか悪いフードか?と問われれば良いフードだとは思いますが、あまり広くにはオススメできない。でもこういうドライフードもある、って知っておいて損のないフードだと思いますよ!
では今回はここまで。こちらに当サイトで評価が高かったフードをまとめていますので、ドッグフード選びに迷ったらこちらも参考にしてみて下さい。