さて今回は国産のドッグフード『ワンディッシュ』について。
ワンディッシュって『コールドプレス製法』、『無発砲製法』、『低温押し出し製法』などと呼ばれる製造方法で最大の特養は『低温加工』になるのですが、最近このタイプのOEMフードが多すぎる・・・
ワンディッシュもOEMのフードなのですが、ペットショップでも販売しているフードなのでこれを題材に『国産・無添加・低温加工』のフードについて解説するのが分かりやすいかな、と取り上げてみました。
という訳でワンディッシュの評価、というよりは国産プレミアムドッグフード(コールドプレス製法)のOEMフードについて・・・というか暴露記事。一部で人気の闇シリーズです!!
OEMフードって品質がどうこうの前にあまりにも価格がバラバラすぎる。そしてめちゃくちゃな商売している業者も多すぎる・・・
愛犬に出来るだけ良いものを!って考えの飼い主さんほど変なものに引っかかる傾向が高い。当サイトは高品質なフードを『適正価格』で愛犬に与えて欲しい。そう考えております。
では解説していきます。
ワンディッシュはどんなドッグフードか?フードの特徴とOEMである事について
まずはワンディッシュとはどんなフードなのか?
『国産無添加オヤツ』を販売するオーシーファームという会社がドッグフード事業にも進出。そこが販売しているオリジナルフード。と言ってもオーシーファームが自社でワンディッシュを製造している訳ではなく、製造しているのはレガールファクトリーという金沢の会社です。
OEMというのはつまり『委託製造』って意味。要するにオーシーファームがレガールファクトリーにドッグフードの製造を依頼。それを仕入れて『ワンディッシュ』というオリジナルブランドで販売しているって事です。
実は国産のプレミアムドッグフードってほとんどこのようなOEMで製造されています。名前がある程度知られていてOEMではないフードって『金虎 おさかな』、『ドッグフード工房』、『ワンフー』、『ドットわん』くらいです。
ただしワンディッシュの良い点としてOEMであることを隠していない、って事ですね。楽天のページにはこのような説明があります。
つまりシアンシアンと共同開発したフードって事なのですが、この『シアンシアン』とはレガールファクトリーが運営するショップです。トリムングサロンやペットホテル事業を行っており、レガールファクトリーで製造したフードをネット販売とかしています。
さて、当サイトではいつも言っていますが、OEM自体は悪い事ではない。問題はOEMのフードって価格が品質に対して高すぎたり、品質をアピールする表現が誇大過ぎる。こういうのを批判しています。
OEMである事を隠していないワンディッシュというフードはどうなのか??
先ほどの楽天のページにこのような表現がありました。
OEMって完全に悪って訳じゃなく、設備投資をせずにオリジナル商品を開発できる。技術力のある工場で自社商品を製造できる。などメリットもあります。研究を重ね開発したオリジナル商品なのか!?ってなりますよね。これを見たら。
ではレガールファクトリーが製造している主力商品の『シェフドッグ』と『ワンディッシュ』を比較してみましょう。
この違いって『ガラクトオリゴ糖』か『フラクトオリゴ糖』の違いだけ。
成分値は一緒。ちなみにオリゴ糖とはビフィズス菌など善玉菌を増やす効果が期待できるいわゆる『プレバイオティクス』を目的に配合されています。
『ガラクトオリゴ糖』は乳糖を原料にして作られるオリゴ糖。『フラクトオリゴ糖』はショ糖が原料です。
ただこれだけの違い。嘘は付いていないにしろ研究と試行錯誤を重ねてたどり着いたオリジナルの配合にしては・・・ちょっとオリジナ度が少ないですよね。
ではこの2つのフードの価格差はどらくらいあるのか??となると・・・
ワンディッシュ(牛肉×魚)500g:1,738円+送料800円=2,538円 kg単価:5,076円/kg
シェフドッグ(ビーフ)800g:2,675円+送料660円=3,335円 kg単価:4,169円/kg
こうなる訳です。まあどう考えてもシェフドッグ買った方がお得ですよね。ほぼ中身一緒なので。
ただこの価格差はまだマシです。容量も違うしOEMならこれくらいは仕方ない。
ただ当然ながらレガールファクトリーのOEMフードはオーシーファーム以外にも出荷されており、中にはとんでもない高額なものがある。中身一緒、もしくはほぼ一緒のものが・・・
そういう高額な商品がアフィリエイト広告と組み合わさって、どう考えても消費者にとって損なフードが蔓延している。これが実情です。
では高額な商品の一例を紹介していきましょう。
ケース①無添加安心本舗 インスタグラムでの広告でたまに出てくるやつ
これInstagramの広告でたまに出てくるフードなのですが、ホームページを見ると超怪しい!
ただ案外こういうのに引っかかったりする人も多い訳で・・・
【無添加ドッグフード安心】
生肉(牛、豚、鶏、馬、魚肉、牛レバー)、穀物(大麦、玄米、燕麦、はと麦)魚粉(鰹節、鰯煮干、発酵片口鰯)、サツマイモ、ジャガイモ、鶏がら、煎り練りゴマ、ひまわり油、キャノーラ油、発酵脱脂大豆、ビール酵母、こめ油、卵殻カルシウム、牛骨カルシウム、ホエイタンパク、脱脂粉乳、海藻粉末、糖蜜、リジン、メチオニン
粗タンパク質30%以上、粗脂肪13%以上、粗繊維4.0%以下、粗灰分6%以下、水分8.0%以下、425kcal/100g
原材料はこちらになりますが、先ほど紹介した牛ベースのものではなく、シェフドッグのパピー用をベースに少しアレンジしたものですね。ワンディッシュよりもまだオリジナル度は高い。
【シェフドッグ パピー】
生肉(牛、鶏、馬、魚肉、豚レバー)、穀物(大麦全粒粉、玄米粉、脱脂大豆、たかきび、脱脂米ぬか)、魚粉、ヤシ粉末、いも類(サツマイモ、ジャガイモ)、煎りゴマ、ひまわり油、乳清タンパク、海藻粉末、卵殻カルシウム、脱脂粉乳、フラクトオリゴ糖、乳酸菌群
粗タンパク質 33%以上、粗脂肪 15%以上、粗繊維 3.5%以下、粗灰分 7%以下、水分 12%以下 370kcal/100g
ではこの【無添加ドッグフード安心】ですが・・・価格は500gで2,970円+送料660円=3,630円。kg単価:7,260円/kg
めちゃ高いですよね。ただ一応はオリジナリティは感じるのでまあ良い。オススメはしないですが・・・
ケース②PELTHIA(ペルシア) ネット上で高評価されているタイプ
PELTHIA(ペルシア)ってフードですが、これはシェフドッグのオールミックスってやつをちょっとアレンジしたフードです。
ペルシア(オールミックス)
生肉(牛、鶏、馬、魚肉、豚レバー)、穀物(大麦全粒粉、玄米粉、脱脂大豆、たかきび、脱脂米ぬか)、魚粉、いも類(サツマイモ、ジャガイモ)、煎りゴマ、ひまわり油、乳清タンパク、海藻粉末、卵殻カルシウム、脱脂粉乳、クコの実、フラクトオリゴ糖、乳酸菌群
粗タンパク質 28%以上、粗脂肪 10%以上、粗繊維 4%以下、粗灰分 7%以下、水分 10%以下、360kcal/100g
シェフドッグ(オールミックス)
生肉(牛、鶏、馬、魚肉、豚レバー)、穀物(大麦全粒粉、玄米粉、脱脂大豆、たかきび、脱脂米ぬか)、魚粉、ヤシ粉末、いも類(サツマイモ、ジャガイモ)、煎りゴマ、ひまわり油、乳清タンパク、海藻粉末、卵殻カルシウム、脱脂粉乳、フラクトオリゴ糖、乳酸菌群
粗タンパク質 28%以上、粗脂肪 10%以上、粗繊維 4%以下、粗灰分 7%以下、水分 10%以下 360kcal/100g
このペルシアってフードですが、薬膳がどうのこうの言っていますが、その内容ってシェフドッグにクコの実入れただけなんですよ。で、価格は850gで2,990円+送料770円=3,760円 kg単価:4,424円/kg
ちなみにシェフドッグのオールミックスは楽天のショップだと800gで2,235円+送料660円=2,895円 kg単価:3,619円/kg で販売されています。
クコの実だけでこの価格差。そこら辺のスーパーでクコの実買った方が良いと思いませんか??
このペルシアはネット上ではまあまあ高評価されていますが、その理由は当サイトの記事を読んでいる方なら分かりますよね??
ケース③美味もぐ 無添加プレミアムドッグフード 舐め切っているやつ
このフードはまあ・・・どうかと思いますね。中身はシェフドッグのオールミックスと全く同じ。
そして価格は送料込みで5,800円/kg。価格もそうですがよりタチが悪いのは公式サイト上にこんな一文があります。
すべてのご愛犬家の皆様の大切なご愛犬が、末永く健康に過ごしていただけるように、考えに考えて心を込めてつくった美味もぐを販売しております。
https://shop.umamogu.com/about
いや何も考えてないやろ。中身一緒やないか・・・
ってなりますね!
ワンディッシュのようなシェフドッグタイプじゃなくて、フィールドゲインズタイプも多い
さて、ワンディッシュはレガールファクトリーが製造している『シェフドッグ』というフードがベースのOEMフード。そしてワンディッシュ以外のOEMフードを3つ紹介しましたが、これは氷山の一角。他にも山ほどあります。
そしてレガールファクトリー以外にも『コールドプレス製法』タイプの工場はあってですね。それが株式会社スパットの製造する『フィールドゲインズ』ってフード。
コールドプレス製法の国産プレミアムドッグフードは『レガールファクトリー』か『株式会社スパット』、このどちらかである事がほとんど!
ではこの『フィールドゲインズ』の原料および保証成分を見てみましょう。
フィールドゲインズ(ウルトラプレミアム) | 容量:1kg、2kg、3kg、6kg、9kg |
【原材料】 生肉(牛、鶏、馬、豚、魚肉)、大麦全粒粉、魚粉、サツマイモ、玄米粉、ココナッツパウダー、植物油(菜種油、ひまわり油)、醗酵大豆、コーン蛋白、ビール酵母、ホエイ蛋白、海藻粉末、脱脂粉乳、米ぬかエキス、オリゴ糖、カルシウム粉末、L-リジン、DL‐メチオニン、ローズマリー抽出物、ユッカ、乳酸菌群、酵母菌醗酵抽出物、麹菌醗酵抽出物、枯草菌 【保証成分】 粗蛋白28%以上、粗脂肪10%以上、粗繊維質4%以下、粗灰分5%以下、水分10%以下、400kcal/100g |
なんかとてもシェフドッグと似ているでしょ?似ているのでいつも製造工場がレガールファクトリーか株式会社スパットなのか悩みます・・・笑
で、このフードなのですが安い。公式サイトに記載されている価格だと・・・
フィールドゲインズ・ウルトラプレミアム | 送料 | 価格(税込) | kg単価 |
1kg | 550円 | 2,090円 | 2,640円/kg |
2kg | 550円 | 3,960円 | 2,255円/kg |
3kg | 無料 | 5,280円 | 1,760円/kg |
6kg | 無料 | 9,680円 | 1,613円/kg |
9kg | 無料 | 12,600円 | 1,400円/kg |
ちなみにシェフドッグの価格を同じような表にすると・・・
シェフドッグ(オールミックス) | 容量:800g、2.1kg、2.1kg×2、2.1kg×3 |
【原材料】 生肉(牛、鶏、馬、魚肉、豚レバー)、穀物(大麦全粒粉、玄米粉、脱脂大豆、たかきび、脱脂米ぬか)、魚粉、ヤシ粉末、いも類(サツマイモ、ジャガイモ)、煎りゴマ、ひまわり油、乳清タンパク、海藻粉末、卵殻カルシウム、脱脂粉乳、フラクトオリゴ糖、乳酸菌群 【保証成分】 粗タンパク質 28%以上、粗脂肪 10%以上、粗繊維 4%以下、粗灰分 7%以下、水分 10%以下、360kcal/100g |
シェフドッグ オールミックス | 送料 | 価格(税込) | kg単価 |
800g | 660円 | 2,235円 | 2,794円/kg |
2.1kg | 660円 | 5,555円 | 2,645円/kg |
2.1kg×2 | 無料 | 10,450円 | 2,488円/kg |
2.1kg×3 | 無料 | 14,465円 | 2,296円/kg |
似たような配合内容・保証成分、製造方法も同じ。そしてこの価格差。そしてどちらもOEMのベースとなっているフード。つまりフィールドゲインズを買うのが一番コスパ良い、になるのですが大きな違いはフィールドゲインズは酸化防止剤を使用している(とは言っても自然由来のローズマリー抽出物)。
あと醗酵大豆、コーン蛋白を使用している事から若干だが植物性由来のタンパク源が多い気がする。グレードとしてはシェフドッグの方が高いように感じるが、ここまでの価格差は感じない。
国産・コールドプレス製法のフードを使用している。もしくは検討しているならフィールドゲインズを試してみと良いかもですね。
ちなみに株式会社スパットのフィールドゲインズをベースにしたOEMで有名なものだと『犬心』、『PRIMO』、最近フレブル専用でよく広告が出てくる『THE fu-do』、『RHドッグフード』他にも大量にあります。というかシェフドッグタイプよりおそらく多い。
1つ面白いドッグフードを紹介しておきます。
『自然のめぐみ』ってフードなんですけど、これ使用原料・成分共にフィールドゲインズのウルトラプレミアムと全く一緒。つまりただ袋を変えただけの何のオリジナリティもないOEMフード。
完全無添加をアピールしてるが『リジン・メチオニン』を添加している時点で完全無添加とは言えない。また一番よろしくないのはここ!
抗菌剤も一切使わず無添加で製造できる唯一無二の独自製法と言っていますが、無添加じゃないし、別に独自製法でもない。そして最悪なのは『抗菌剤』ですね。そんなもの使っているペットフードは存在しません。というか使用が禁止されています。
我国では、薬剤は薬事法により管理されており、飼料添加物と明確に区別されています。
産業家畜用飼料に使用する抗生物質や抗菌剤は、家畜の腸内細菌叢をコントロ-ルし家畜の成長やその生産物の増加に寄与し、最終生産物に薬剤が残留しない程度の濃度と使用期間が限られているもので、治療を目的とする薬剤と異なります。我国の飼料添加物として使用される抗生物質や抗菌剤は、飼料安全法により使用制限のある添加物ですのでペットフードに使用することは出来ません。
この『自然の恵み』を販売している会社って株式会社ユメイクというアパレルの会社なんですよ。アパレルであろうがラーメン屋であろうが製造委託料を支払えば誰でもオリジナルブランドを販売できる!
これがOEMです。
こんなめちゃくちゃな事書いているとこから愛犬のご飯購入したいですか?嫌ですよね。ドッグフードを選ぶときはどんな会社が販売しているのか?広告ページだけ見ずに販売会社情報も見た方が良いですよ!!
で、この『自然の恵み』ですが定価3,850円/kg。ちょっと複雑な料金システムなんですが定期購入して最大割引しても送料込み3,080円/kg。フィードゲインズと中身一緒でこれ。
やっている事めちゃくちゃですよね!!
あ、一応ですがこれらフードって品質的にはそんなに悪くないです。なので愛犬に与えている、って方は安心して下さい。『シェフドッグ』と『フィールドゲインズ』ですが価格だけ見ればフィールドゲインズなんですが、当サイトでは多くの飼い主さんからの相談DMが届きますが・・・
直接話を聞いた上でのレビューとかも含めるとシェフドッグの方が良いかな、とは感じます。しかしコスパはちょっと悪い。どっちを選ぶかは価値観かな、と。
ネット上での国産プレミアムドッグフードランキングの裏側
さて、今回は『ワンディッシュ』を例にコールドプレス製法のOEMについて解説してみました。
そもそもコールドプレス製法がどんなものか知りたい方はこちらの記事を読んでみて下さい。
別にワンディッシュじゃなくても良かったのですが、ペットショップで販売されているものだから読者さんがイメージしやすいかな、とこれを選びました!
でね、中身一緒、もしくはほぼ一緒なら一番消費者(飼い主)にとって価値あるものって製造元が販売しているフードじゃないですか?今回の記事のものだと『シェフドッグ』もしくは『フィールドゲインズ』ですね。だって一番安いから。
だけどネットのドッグフードランキングとかでは高評価されていない。もしくはランキング外、とかがほとんど。OEMのものは出てくるのに。
これ何でか分かりますか??アフィリエイトです。
※ASPってのはウェブサイト(ブログサイトやSNS)と広告したい会社を仲介するサービス
『シェフドッグ』とか『フィールドゲインズ』はアフィエイト案件がないからオススメしたところで儲けにならない。だから飼い主にとってコスパが悪くてもアフィエイト案件がある『儲かる』フードを上位にしているだけです。
これが裏側です。
ちなみに今回は『コールドプレス製法』のドッグフードの話ですが、『エクストルーダー製』についても全く同じ話。このこごはん、スマイリー、ミシュワン、プレワン、オブレモ、ポンポンデリ、全部OEMフードで同じ工場で作られています。
エクストルーダー製の方がOEMフードの種類は多いと感じますが、ここ最近コールドプレス製のOEMフードが増えてきているのでこの記事を書いてみました。
当サイトもアフィリエイト広告は導入しています。例えば同一レベルの品質・価格でアフィエイト報酬額が違えば儲かる方をオススメする。ここまでは正直します。
が、明らかに読者さんの損になる事はしない。それは愛するワンコ達に嘘つく事になりますからね。
当サイトってアフィリエイトを否定しながらアフィエイトをしている。ちょっと異質なブログサイトなんですよ。でもサイト維持費やドッグフード購入代など経費もあるので多少は収益出さないといけない。
また収益を出さないとサイト自体の影響力が出ない。これがあります。収益出しているサイトは販売業者も無視できないですからね。多くの飼い主さんに『本当に良いフード』に出会ってもらうためにもサイトに力を付けたい。ご理解頂けると幸いです。
(こんな記事書いているのでアフィリエイト広告入れたところで売れる訳ないってのが悩みどころではあるが・・・笑)
では今回はこの辺で。こちらにアフィリエイト案件があろうがなかろうが公平に評価したランキング記事がありますので、フード選びに迷ったらぜひ参考にしてみて下さい。