ドッグフード評価記事

スマイリー(Smiley)が手作りのベースフードで人気な理由がよくわからない

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ドッグフードにおける広告についてこちらの記事で説明しておりますので、良かったら読んでみて下さい。

ドッグフード評価サイトにも『ステマ規制』!当サイトの広告について改めて説明しておきます!

 

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当サイトではドッグフードのお悩み相談をしているのですが、ほとんどの場合は愛犬に合うドライフードはどんなものか?って質問なのですが・・・

意外と手作り派の方にも読んで頂いており、スマイリー(Smiley)というフードについて何度も聞かれた事があります

特にトリマーさんの業界で人気しているらしく、トリマーさんから実際にこれどうなんですか??って質問が多いですね。

で、先に当サイトの見解を言っておくとなぜ人気しているか良くわからない。ドライフードから手作り、もしくはドライフードをベースにしたトッピングに移行する理由って『より美味しいものを愛犬に与えたい』、『より高品質な栄養を愛犬に与えたい』だと思います。

しかし完全手作りにするのは不安。だからドライフードを残してトッピングにしている。このような感じだと思いますが・・・

スマイリーって一般食ですからね。

人気している理由の一つに『あえて一般食』という意見があります。総合栄養食のドライフードって一部例外はありますが、基本的にはビタミン・ミネラルを添加しています。そうしないと総合栄養食の基準を満たせないからですね。

Smileyはビタミンやミネラルを添加していないため、一般食となり、総合栄養食の基準は満たしておりません。
近年増加している、運動量の少ないワンちゃんやミネラル過多で腎臓や肝臓にトラブルを抱えるワンちゃんが食べられるように配慮し、作られたフードです。
総合栄養食が食べられなくなったワンちゃんに療法食以外の選択肢も増やしてほしい、食べられるものを増やしたい、という思いから作られています。

トッピングをしていただくと、その子その子に応じたオリジナルのフードになるので、手作り食のベースフードとしてもお喜びの声を多数頂戴しています。

https://bi-petland.co.jp/pages/qa

こちら公式サイトの良くある質問なのですが・・・なるほどそういう考え方も、とも感じますがやはりそこまで人気する理由が良くわからない・・・

ただね、犬のフードは正解ってないと思っています。ドライフード、ウェットフード、手作りトッピング、完全手作り、生食、などなど色々とありますがそれぞれにメリットがあるしデメリットもある。また飼い主の価値観も影響します。

もちろんスマイリー+トッピングが合う場合ももちろんあるでしょう。

今回の記事ではスマイリーについて。そして当サイトがオススメするスマイリー以外のベースフードについて書いていきますが、あくまでも1つの意見として読んで頂ければと思います。

スマイリーとはそもそもどんなフードなのか?ベースフードとして人気している事が良くわからない理由

まずそもそもスマイリーとはどういうフードなのか?そこを解説していきます。『チキン』『ポーク』『まぐろ』『さくら(馬)』の4種類ありますが、今回は『チキン』を見ていきましょう。

Smiley 国産チキンdeli
【原材料】
鶏もも肉、鶏むね肉、鶏ささみ、鶏レバー、大麦、青玄米、かつお節、なたね油、ブロッコリー、小松菜、ワカメ、ひじき、粟、ビール酵母、卵殻カルシウム、FK23濃縮乳酸菌

【保証成分】
粗蛋白:18.5%以上、粗脂肪:8.0%以上、粗繊維:2.5%以下、粗灰分:3.5%以下、水分:10.0%以下

代謝エネルギー:360kcal/100g

上記が原材料および保証成分となります。

まずタンパク質ですが、保証成分値が18.5%以上。かなり低タンパクな部類ですが、ではこのタンパク質はどこから供給されているのか?

主な供給源は【鶏もも肉、鶏むね肉、鶏ささみ、鶏レバー、大麦、青玄米】ですね。鶏肉については生肉なので7〜8割くらいは水分です。食品成分データベースによると鶏もも肉(皮なし)のタンパク質は19gです。むね肉、ささみなども生だとそう変わりません。

つまり仮に原材料に対して50%鶏肉を配合したとしても9.5g程度しか鶏肉由来のタンパク質はない、って事。

ドライフードってタンパク質の保証成分値にかなり差がありますよね。高タンパクなものなら40%くらいのものもありますが、高タンパクなものは生肉だけじゃこのようにタンパク質を確保しにくいので、水分を飛ばしてタンパク質が濃縮した状態になっている乾燥原料を使用しています。

チキンミールなども乾燥原料に含まれますが、乾燥原料の場合、ざっくり3倍くらいはタンパク質の含有量が高くなるので、高タンパクな成分値にする事が可能って事。

スマイリーの内容であれば低タンパクになるのは当然。また大麦、青玄米由来のタンパク質ももちろん含まれますので、低タンパクであり、動物性由来のタンパク質はそこまで多くない。

ただこれが悪い、って意味ではないですよ?そういうフードってだけです。

次に脂肪分ですが、これもかなり低脂肪。主な供給源は『なたね油』となりますが、なたね油は約50-65%がオメガ9(オレイン酸)、約20-30%がオメガ6(リノール酸)の構成。

犬にとっての必須脂肪酸、つまり体内で合成できないので食べ物から摂取する必要があるものはオメガ6とオメガ3になります。スマイリーの配合内容だと特にオメガ3系脂肪酸の供給源がこれと言ってないのでこれをベースにするならトッピングでその点補強する必要がありますね。

そして公式サイトにも記載されているようにビタミン・ミネラルが添加されていない。

スマイリーがどんなフードか簡単に解説するとこのような感じ。

これが主食として販売されているフードであれば・・・いやいや、となりますが一般食ですし、トッピング前提みたいな感じで販売されている。そこをどう考えるか?って話ですね。

ではなぜ当サイトがメリットを感じないか。そこを説明していきます。

OEMだからってのもあるが、内容に対して価格が高すぎる。

スマイリーを販売している会社は『株式会社Biペットランド』となりますが、海外製なら『ピナクル』、『アボダーム』を海外から輸入して日本に販売。スマイリーは国産の自社ブランドとして販売、このように海外製、国産、両方販売している会社ですが・・・

もちろん自社工場は持っていませんので、国内のドッグフード工場に製造委託する、つまりOEMで製造されています。

OEMについて

OEMはまあ色々と闇が深くて・・・詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみて下さい

オススメ国産プレミアムドッグフードの自社工場製品!つまりOEMではないフード

ではどこの工場で製造されているか?ほぼ間違いなくアニマル・ワンです。

アニマル・ワンって会社は福岡にある会社ですが、国産のプレミアムドッグフードでエクストルーダー製(ドライフードを製造する最も一般的な機械)だとほぼここのOEMです。アニマル・ワンは自社商品で『犬の雑穀ごはん』ってのを販売しているが、どちらかと言うとOEMメインの会社。

ではその犬の雑穀ごはんで同じように一般食がありますので、その使用原料と保証成分を見てみましょう。

犬の雑穀ごはん アダルト(チキン)一般食
【原材料】
鶏肉、大麦、玄米、鰹節、ビール酵母、大麦ぬか、米油、黒米、赤米、発酵調味液、ハト麦、あわ、きび、ひえ、大根葉、昆布、ごぼう、にんじん、キャベツ、白菜、高菜、パセリ、青じそ、貝殻未焼成カルシウム、酸化防止剤(ローズマリー抽出物、ミックストコフェロール)

【保証成分】
粗蛋白:18%以上、粗脂肪:9.7%以上、粗繊維:1.1%以下、粗灰分:4.4%以下、水分:10.0%以下

代謝エネルギー:357kcal/100g

全く一緒ではないですが、似たような成分値。そして主原料構成ってのが感じられると思います。ちなみに多少色目は違いますが見た目もほぼ一緒です。

エクストルーダーの設備があってOEM受けている工場って日本に数社しかないので現物見ればどこの工場かほぼ分かります。

別にOEMが悪い、って話ではなくこのようなコンセプトのオリジナル商品を販売する。そこは全く問題ありませんが、この【犬の雑穀ごはん アダルト(チキン)一般食】の価格って800g/1,650円(税込)・1.6kg/2,970円(税込)です。

1.6kg包装をkg単価にすると1,856円/kg。

スマイリーのチキン価格はこちら。

Smiley 国産チキンdeli税込価格kg単価
600g2,640円4,400円/kg
1.5kg5,940円3,960円/kg
5.0kg17,820円3,564円/kg
2024年8月31日時点価格

単価差が激しすぎませんか?

ってなる訳ですよ。2つを比較した場合、どう考えてもここまでの単価差は感じない。まあこれはOEMあるあるですね。無駄に高い。

この内容に対して高すぎる、ここが魅力を感じない点のひとつ。一般食で低タンパク・低脂質を求めるのであれば犬の雑穀ごはんで良いと思います。

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ベースにするならもう少し成分値について詳しく記載しないと逆にベースにしにくくないか?

次に感じる事としてトッピング前提のフード。そのコンセプト自体は良いと思います。でもだったらもう少し成分値を詳しく記載するべきなんじゃないかと・・・

スマイリーって記載されている保証成分値の情報がものすごく薄い。最低限のレベルです。

スマイリーに限らずですが国産のフードはどれも成分値情報少ないです。これは国産全体の課題ですね!

例えばシニア期に入り、腎臓病対策のためリンを制限しよう!ってなってもベースのスマイリーがどれだけの数値なのか分からない。手作りでよくやらかすのが『亜鉛欠乏症』ですが、それもトッピングでどれだけ補強すべきかよく分からない。

内容が不明なものをベースにする、ここのメリットがよく分からない。

スマイリーの内容をざっくり把握、そこから足りていないであろう成分をトッピングで補強する。これ難易度高すぎる。何なら手作り100%の方が楽なんじゃ・・・とさえ感じます。

確かにスマイリーってビタミン・ミネラルまでもが無添加。よくこの『無添加』に関して勘違いしている人いますが、一般的に言われる『無添加』とは〇〇が無添加。そういう意味合いで使われています。

つまり人工の酸化防止剤が無添加。着色料が無添加、保存料が無添加、とかですね。

ビタミン・ミネラルについては『添加物』です。人工的に合成されたもの。なので総合栄養食のドライフードは基本的に『完全』無添加ではありません。

この完全無添加に魅力を感じる、ってパターンもあるかと思いますが・・・

だったら『ドッグフード工房 』という選択肢もありますからね。

ドッグフード工房

ドッグフード工房はかなり特殊で、低タンパク・低脂質な設計、エクストルーダーではなく独自の製法で製造されており、合成ビタミン・ミネラルも添加していないにも関わらず総合栄養食です。

興味のある方はこちらの記事を読んでみて下さい。

【ドッグフード工房】国産・完全無添加でありながら総合栄養食の魅力!

ちなみに最近よくペットショップで見かける『ベースデリ』ってありますが、これも同じ理由でイマイチ魅力を感じません。

グラマンルーシーズのプレミックスはトッピングベースとしてオススメ!

当サイトとしてはトッピングのベースに使うドライフードは総合栄養食で良い、そう考えています。総合栄養食と言っても幅広いですし、人工の添加物が嫌、過剰なビタミン・ミネラルの添加が価値観に合わない。

そんな場合は先ほどチラッと紹介した『ドッグフード工房 』検討したら良いですし、そもそもベースをドライフードにこだわる必要もない

という訳でドライフードではないベースとしてオススメなのが『グランマルーシーズ』ってフード。

これ原産国はアメリカのフードとなりますが、日本じゃあまりメジャーじゃない『粉フード』ってジャンルですね。

フリーズドライで水、もしくはぬるま湯でふやかして使うのですが、肉や魚など動物性タンパク源が配合されているものもあります。上の画像のものは『グランマルーシーズ ピュアパフォーマンス フィッシュ』という魚が配合されたものですが・・・

肉や魚など動物性タンパク源が一切配合されていない『プレミックス』シリーズ、ってのがあります。

つまり水もしくはぬるま湯でふやかして愛犬の好きな肉・魚をトッピング。それで総合栄養食として成り立つ手作り食を作れる。そんなコンセプトのフード。

ピュアフォーマンス プレミックス原産国:アメリカ
【原材料】
ヒヨコ豆、亜麻、ニンジン、セロリ、リンゴ、バナナ、ブルーベリー、クランベリー、カボチャ、パパイヤ、ほうれん草、ニンニク、ビタミン、ミネラル

【保証成分値】
粗タンパク質 21%以上、粗脂肪 9%以上、粗繊維 6.9%以下、水分 4%以下

カルシウム 1.2%以上、リン 0.8%以上、マグネシウム 0.16%以上

代謝エネルギー: 321.5kcal/100g

日本の表記だと栄養添加物について『ビタミン・ミネラル』と簡単な表記となっていますが、海外公式サイトだと・・・

Vitamin A Supplement, Vitamin D3 Supplement, Vitamin E Supplement, Niacin Supplement, Iron Proteinate, Calcium Carbonate, Phosphorous, Zinc Proteinate, Riboflavin Supplement, Thiamine Mononitrate, Potassium Chloride, Manganese Proteinate, Copper Proteinate, Magnesium Chloride, Pyridoxine Hydrochloride, Vitamin B12 Supplement

このような感じで詳しく記載されています。ミネラルについては吸収性を良くするためキレート加工したものです。まあ海外製プレミアムドッグフードは大体キレート加工されています。

犬のフードって熱との勝負みたいなとこがあって、一般的なドライフードは高温・高圧によってタンパク質の熱変性など確かにデメリットはあります。だったらフリーズドライ使ったら良い。フリーズドライは栄養・風味などほぼ落ちないですからね!

上記紹介した『ピュアフォーマンス プレミックス』以外にもよりタンパク値が低い【アルティザン プレミックス】、ココナッツなどちょっと変わった原材料を使用している【マカンナ プレミックス】など他にも種類がありますので、興味のある方は愛犬に合いそうなものを探してみて下さい。

あと一点注意点と言いますか、このプレミックスすごく良いと思いますが、オメガ3系脂肪酸の供給源が亜麻となるので、含まれるオメガ3脂肪酸は主にαリノレン酸。犬にとって利用しにくいもの。

脂肪酸について

犬にとって非常に重要なオメガ3脂肪酸。詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみて下さい。

犬に重要な『オメガ3脂肪酸』|亜麻仁ではなく魚系を推奨する理由

なのでトッピングでDHA・EPAを豊富に含む魚系の食材、もしくはサーモンオイルなど魚系オイルが販売されているのでそういうもので補強してやるとより良いです!

フリーズドライは軽いし場所を取らない。普段ウェットをトッピングに使っている方も試してみるのも良いかもです。パッと見すごく高く感じますが、水分を加える事で量が増えますので、実質の価格で見ると案外安かったりもしますからね!

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スマイリーを全否定する訳じゃないが同レベルで圧倒的に安いものがあるならそっちをオススメするのは当然

さて。今回は一部界隈で人気しているスマイリーについて紹介してみました。

冒頭にも言いましたが、フードに対する考え方は色々あって絶対にこれが正解!ってのはないと考えています。

でもね、同じようなスペック・品質のもので価格が圧倒的に安いものがあれば、安いものをオススメするのは当然。スマイリーを全否定する訳じゃないですけど、犬の雑穀ごはんで良くね?ってなってしまう。

勘違いして欲しくないのは別に犬の雑穀ごはんがオススメって訳じゃなく、エクストルーダー製で低タンパク・低脂質の一般食で国産のドライフードを求めているのであれば犬の雑穀ごはんで良いのでは?って話です!

あえて言うなら商品ラインナップが4種類ある事が魅力と言えるかもですが、トッピングするならそこからタンパク質を摂取すれば良い訳ですし・・・

ドッグフードって広告費、製造ロット、OEMの外注費、などなど色々な要素があるので、高いフードが良いフードとは限りません。

このようなブログサイトを運営している私が言うのも変な話ですが、ネットやSNSの情報を鵜呑みにせず、飼い主として本当に納得できるフードを見つけて欲しい。当サイトがそのお手伝いが出来れば、と思いながら記事書いています。

では今回はここまで。こちらに当サイトで評価の高かったフードをまとめていますので、フード選びに迷ったらこちらも参考にして頂けると嬉しいです!

ドッグフードおすすめランキング表|6項目で公平な評価をしています

当サイトでは主にドライフードに関する記事を書いていますが、こちら1記事だけオヤツに関しての記事書きました。

アレルギーを除き全てのワンコにオススメ。特に肉系のオヤツ を与えている方はぜひ魚系も取り入れてやって下さい!

金虎はおさかなドッグフードだけじゃない!オヤツもオススメな理由

金虎公式ショップ

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