今回紹介するドッグフードはプラぺという原産国イギリスのプレミアムドッグフードとなります。
こちらは当サイトのコメント欄より依頼頂きましたので執筆しています。
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さて、今回の依頼内容ですが、現在『みらいのドッグフード』を与えているが価格がネック。フードの切り替えとして『ハッピードッグ』か『プラぺ』で悩んでいる。フラペが良いフードなのか解説して欲しい、そんな内容ですね!
みらいのドッグフードは悪いフードとは言いませんが、はっきり言って高い。定期購入すれば安くなりますが定価だと4,000円/kg以上しますからね・・・一般的なプレミアムドッグフードの倍くらいです。
この切り替えとして悩んでいるフードとして『ハッピードッグ』、これはドイツのプレミアムドッグフードですが非常に良いフードです。ただ内容としてはそこまでタンパク値が高くない。スペックとしては普通です。普通なスペックで高品質な原料を使用している、そんなイメージのフードですね!
ただ『みらいドッグフード』って比較的高タンパクで脂質も高めなフード。スペックが似ているのは『プラぺ』の方ですので価格がネックで切り替えとなるとまずはプラぺを試してみるのが良いかな、と感じます。
結論から言うとプラぺは悪いフードではない。良いフードだと思います。
ただし・・・ちょっと思う事もある。
ではプラぺについて記事本文で詳しく解説していきますね!
プラぺというドッグフードはモグワンに似ている問題|両者を比較してみると・・・
プラぺというドッグフードについてちょっと思う事がある・・・そう言いました。それ何かというと・・・
モグワンに似ている。
モグワンってご存知でしょうか?海外製プレミアムドッグフードだとネット販売では1強。めっちゃ売れているドッグフード です。ただ広告色が強すぎてちょっと・・・って方も多いかと思います。
ちなみに当サイトのモグワンに関する評価ですが、悔しいけど良いフード。定期購入への誘導がややうっとおしいが、気にしない人なら全然あり。そんな評価ですね!内容としては良いフードです。
プラぺってフードですが、このモグワンにめっちゃ似ている・・・ちょっと原材料を比較してみましょう。
特徴のあるドーナツ型の形状。それは良いとして・・・動物性タンパク源は異なりますが、豆とか野菜系の使い方が似ている・・・そう思いませんか??
さらに言うとプレミックスの部分。ドッグフードって原材料由来だけで犬にとって必要な栄養素を確保するのは難しく、基本的にはビタミン・ミネラルを添加しています。
余談ですがよく『無添加』ってアピールしているフードあるじゃないですか?あれって厳密には嘘で、正しくは人工の酸化防止剤や着色料が無添加なだけ。ビタミンやミネラルは人工的に作ったものを添加しています。
特殊なフードだとビタミンやミネラルを一切添加せず自然由来のみで確保しているフードもありますけどね。カーナ4なんかがそうです。
で、そのビタミン・ミネラルですが、これらはプレミックスと呼ばれて事前にいくつかの種類を混ぜ合わせたものがドッグフードの製造工場で使われています。その方が効率良いし、均一に混ざりやすいんですよ。
モグワン・プラぺに使われているプレミックスなんですが・・・
プレミックス
ビタミン:A、 D3、E
ミネラル:亜鉛、鉄、マンガン、ヨウ素
そう、全く同じ!
工場としては色々なプレミックスを使うより一種類の方が楽じゃないですか?実はこういう事ってあるあるです。
ドッグフード業界はOEMのものが溢れています。これは国内も海外も同じで、中身はほぼ同じでパッケージだけ変えたものが非常に多い。国内OEMドッグフードはかなり酷い状況です。OEMについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみて下さい。
100%確証がある訳じゃないですが、おそらく同じ工場のOEMフードだと思うんですよね。原産国同じイギリスだし、形も似ているし、プレミックス同じだし・・・
ただ国内OEMは原材料表示も全く一緒で値段だけ違う、とかありますけど、そこまでは酷くない。ベースは似ているが別物と言えるでしょう。成分値は全然違いますし、モグワンはハーブを多く使っているけど、プラぺはあまり使っていませんしね。
当サイトは国産のOEMドッグフードには否定的です。値段がどう考えても高すぎるし、独自性なんてものは一切ない。全てがダメとは言いませんが、広告の力で売っているだけのものが多すぎる。
海外製OEMはありだと考えています。スペックに対して高すぎるって事はあまりないし、わざわざ海外で製造しているだけあってどこか独自性を出そうとしている。
このプラぺについても良いフードだと思いますよ。モグワンもね。ちなみにどちらが良いかと言われると・・・
どっちもどっちですね!モグワンの方が一般的には使いやすい内容だとは思います。タンパク値27%、脂質10%というスペックは日本の飼育環境に合っていた。これも売れた要因だと思います。
それに比べプラぺはタンパク値30%前後、脂質15%前後とスペック的にはこちらの方が高い。活発で運動量の多いワンコならモグワンのスペックでは少し物足りない場合もあります。そんな場合はプラぺの方が良いかと思います。
あとモグワンは一種類しか商品ラインナップがありませんが、プラぺは主原料が異なるものがいくつかあります。動物性タンパク源が単一のものが多いので特にアレルギーに悩む飼い主さんには選択肢が多くあるのは嬉しいですね!
ただこのスペックなら他にも選択肢は多く、アカナとかエンパイアなど高品質で高スペックの海外プレミアムドッグフードで良いのでは・・・ともなります。
プラぺの原材料品質・原料表示の情報量(30点/30点)
プラぺには成犬用でも主原料が異なるものが8種類。さらにパピー用、シニア用、体重管理用と様々な商品ラインナップがあります。
これも魅力の一つですが、全てを紹介するのも大変ですので、今回は売れ筋の『CPチキン&ターキー』を中心に解説していきます。
ちなみに当サイトの評価基準ですが6つの項目を採用し100点満点形式にて評価しています。詳しい評価内容を知りたいという場合はこちらの記事を読んでみて下さい。
→ドッグフードランキングサイトが信用できない理由|当サイトが信用されるよう取り組む事
プラぺ CPチキン&サーモン使用原料について(15点/15点)
プラぺ(CPチキン&ターキー)の原材料はこちらになります。
ざっと見ても第一原料に動物性タンパク源、グレインフリーとなるので低GIの太りにくい原料、関節ケアのグルコサミン・コンドロイチン、そして腸内環境を整えるプロバイオティクス類。
ザ・海外製プレミアムドッグフード、そんな内容となっています。ではそれらを細かく見ていきましょう!
動物性原料およびタンパク質源について
ドッグフードの原料表示にはルールがあり、配合割合の高いもの(重たいもの)から順に記載するルールがあり、一番最初に記載されているものを第一原料と呼びます。
このフードの場合は『チキン&ターキー60%』が第一原料となります。そして注目すべきはこの60%という割合表示している点。先ほども言ったように原材料表示は割合が多いものから順に記載されていますが、その%まで表示する義務はなくメーカーサイドに任されています。
そして%表示しているフードって非常に少なく、国内プレミアムドッグフードではまずありません。ネットでどこのサイトでもSランクだの評価されている『このこごはん』というフードがありますが、そういったものでも割合表示はされていない。
なぜか??
割合表示しなければ誤魔化せるんですよ。良くあるのが生肉が第一原料とアピールしているフード。仮に全体に対して生肉が20%使われているとします。でもこれ同じ20%でも第一原料にできる場合とできない場合がある。図にするとこんな感じですね。
確かに第一原料が肉類というのは品質の良いドッグフードを判断する指標の1つにはなります。しかし本当に大事な事は全体に対して動物性原料が何%使われているか?ここです!
%表示されていなければ、見た目だけは良い原材料表示・・・簡単に作れます。実際に私が配合設計していた時にやっていましたからね。
このプラぺについてはチキンとターキーで60%使用されており、さらにはチキンとターキーの割合、原料の状態まで記載されています。こういうフードは基本的に信用して大丈夫。
鶏脂とチキンストック(チキン由来のスープ)はタンパク源とは言いにくいですが、それでもまあしっかり動物性タンパク源が使用されているというのがわかります。
植物性タンパク源としてはヒヨコ豆、レンズ豆、エンドウ豆など豆類にもそれなりにタンパク質は含まれていますが、主なタンパク源はチキンとターキ。犬にとって消化しやすくアミノ酸バランスも良い非常に良い内容と判断できます。
脂質源について
次に主な脂質源ですが、鶏脂とサーモンオイルが使用されています。これも良いですね!鶏脂はオメガ6脂肪酸源として。サーモンオイルはオメガ3脂肪酸(EPA・DHA)源として使用されています。
オメガ3脂肪酸源はドッグフード だと亜麻仁が使われる事多いのですが、あれは実はそこまで良い原料とは言えません。
肉類が主原料のフードはどうしてもEPA・DHA不足しますからね。ここしっかりサーモンオイルを使用しているのは素晴らしい。
その他原料について
プラぺは13種類のスーパーフードを使用している!とアピールしているのですが、その内容はサツマイモ、ココナッツオイル、リンゴ、ニンジン、有機セレン、ショウガ、ウコン、カボチャ、ホウレンソウ、ブロッコリー、海藻、緑茶、クランベリーなんですが・・・
そんなに珍しい原材料じゃないですよね?わりとプレミアムドッグフードでは使われている気がします。
で、ちょっと気になったのは『有機セレン』です。有機セレンというのはセレン(Se)と炭素(C)が結合した化合物なのですが、セレンって多くてもダメ、少なくてもダメとちょっと厄介な成分なんすよ。
基本的には肉とか魚に含まれれている原料由来のもので問題ないのですが、不足する場合は添加する事があります。(海外製ドッグフードの場合)
でね、わざわざアピールするならどのくらいの含有量なのか?調べてみたんですよ。公式サイトに分析値があったのでそれによると『0.28mg/kg』となっていました。
これが多いか少ないか?
アピールしている割には少ない気もするんですよ。というのもAAFCOの基準値でセレンは成犬用だと0.35〜2mg /kgです。AAFCOの基準値は乾物重量(水分がない状態)の数値なので、プラぺを乾物換算すると少し高くなりますが、多いとは言えない。
でもプラぺはイギリスのフードですので、ヨーロッパ系はFEDIAF(欧州ペットフード工業連合会)の基準値を採用している事が多い。
じゃあFEDIAFの基準値はというと・・・0.18mg /kg(乾物重量値)が最小値。多いと言えないでしょ?
ちなみに高タンパクで有名なアカナだとセレンの数値って0.6mg /kgくらいです。
これ別に『0.28mg/kg』という数値が悪い、って言っている訳じゃなく、アピールしている割には普通ってだけですが、参考まで。まあセレンの数値とか見ている人いないと思いますが・・
使用原料についての総評
使用原料全体の総評ですが、良いと思います。モグワンでも感じましたが、そこまで変わった配合内容ではないけど、重要な部分は抑えており広くオススメしやすいフード。
例えば高タンパクのフードだとアカナとかオリジンを比較対象にする事が多いのですが、あれらは効能がやや強めのハーブ類が配合されています。私個人としてはそれを含めて素晴らしいフード、そう思っていますが、効能が強めのハーブを普段の食事に与えるのはどうだろう?
そう感じる方もいます。
高タンパクで癖のないフードを求めている方には良いかもですね!
プラぺ原料表示の情報量について(15点/15点)
ドッグフードの原料表示は多いものから順に記載するルールがあります。ただし各原料が何%配合されいるかの割合までは記載する義務はありません。
先ほども言いましたが、国産のプレミアムドッグフードだと%表示されているものはまずない。
プレぺは動物性タンパク源の配合割合がしっかり記載されている。また公式サイトにはより詳しい分析値も公開されておりここは満点評価で良いかと思います。
プラぺの栄養成分値・バランス(20点/20点)
次に栄養成分について。保証成分はこちらとなります。(CPチキン&ターキー)
基本的に当サイトは栄養バランスについて満点評価となります(総合栄養食の場合)。犬にとっての最適な栄養バランスなんてものは存在しません。ライフステージや性格、飼育環境によって最適な数値は変わってきます。
プラぺ(CPチキン&ターキー)の栄養成分は高タンパクであり、脂質もそれなりに多い。運動量高めのワンコに向いた設計ですね!
また高評価できる点として、脂肪酸バランスも良い。原材料のところで説明しましたが肉系のフードはどうしてもDHA・EPA系のオメガ3脂肪酸が不足します。サーモンオイルが効いており、オメガ6とオメガ3のバランスも非常に良いと思います。
プラぺは安全への取り組みを行なっているか?(15点/20点)
当サイトでは安全への取組について①アレルギーの対策、②安全性に関わる認証制度など取得しているか、この2点を特に重要視しています。
まずアレルギーに関してですが、プラぺはグレインフリーのフード。グレインフリーだからアレルギーが発症しない、って訳じゃありませんが確かに小麦などはアレルギーの傾向はやや高め。一定の評価はしても良いかと思います。
次に安全性に関わる認証制度について。最近だとドッグフードの製造工場でも人間の食品工場と同じく安全性に関わる外部認証などを取得する流れとなっています。
ただプラぺについてこれはモグワンの記事でも書きましたが工場についての情報量がちょっと薄い。これはOEMの弱いところですよね。
公式サイトには一応『SAI GlobalランクA取得工場で製造』と紹介されています。ただSAI GlobalというのはISOなど国際的な認証制度の審査機関ですが、何のランクAかよくわからない。もう少ししっかり情報提供してほしいところ。
モグワンで15点 /20点と評価しているので同じにしておきます。
プラぺは人工の酸化防止剤・着色料を使用していないか(10点/10点)
こちらについては全く問題ないですね。危険とされている人工の酸化防止剤や意味のない着色料などは使われていません。
原材料をみるとローズマリーが酸化防止剤ですね。これは自然のものですので心配しなくて良いかと思います。
プラぺの製造方法について(5点/10点)
ドッグフードと言ってもその製造方法はいくつかの方法があります。
最も一般的な製造方法はエクストルーダー という機械での製造です。これにはメリット・デメリットがありますが基本的には当サイトではエクストルーダーで製造されたものを推奨しています。
ドッグフードの製造方法について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみて下さい。
→【トライバル・ドッグフード】配合設計のプロが徹底評価!限定的だがオススメできるフード
当サイトでは一般的なエクストルーダー での製造だと5点 /10点で採点。独自性のある製造方法や公式サイトで製造方法についてしっかり説明されている場合は加点しています。
プラぺの場合は5点 /10点のままで採点しておきます。公式サイトにも特に情報ないですからね。
プラぺはスペックに見合った価格であるか?8点/10点
最後に価格について。
当サイトでは単純な価格ではなく、スペックに見合った価格なのか?これを考慮して採点しています。プラぺの価格はこちら。こちらは公式サイトの価格となります。
運賃込の税込だと2,448円/kg。ちょっと高いかな・・・って感想ですね。
余談ですが似ているな・・・と話に出している『モグワン』ですが2023年2月より値上げとなっており最新の価格は4,708円 /1.8kg(税込)で運賃が704円(税込)ですので定価だと4,708円+704=5,412円 /1.8kg、kg単価だと3,006円 /kgですね。高い・・・
でもモグワンって定期購入前提みたいなフードで、割引率も高く最大で20%オフとなり(5袋購入で)、送料も無料となります。そうなると税込3,766円 /1.8kg(税込)ですので、kg単価だと2,092円。この価格なら結構お得なんですよ。5袋多いけど多頭飼いならまあ・・・って感じですね。
プラぺの場合は定期でも5%オフだけで送料も発生する。定期にしたとしても4,698円 /2kg(税込)なのでkg単価は2,349円/kg。お得とは言いにくいがスペックに対して適正価格だとは思います。
タンパク値などはややプラぺの方が高いですが、モグワンと比較するとこんな感じ。
ちなみにプラぺでは公式サイト以外でも購入する事ができます。Amazonだと送料無料で5,300円、公式サイトよりは高いし、公式サイトは返金保証付なので試すなら公式サイトの方が良いかと思います。
プラぺの総合点は88点!十分検討する価値あるが他に選択肢もある
さて、プラぺの総合点ですが88点となりました。悪くない!十分検討する価値のあるフードだと思います。
で、今回依頼頂いた方への返答ですが、ハッピードッグとプラぺで悩んでいるならプラぺで良いかと思います。悪くないフードですし、こちらの方が成分値が近いので。
ただタンパク値30%、脂質14%くらいのものだと他にも選択肢は多い。あまり尖った配合設計が好きじゃない・・・って理由ならわかりますが、みらいのドッグフードというかなり癖の強いフードを与えている事を考慮すればそういう訳でもなさそう。
例えばアカナのシングルとかね。アカナのシングルシリーズ(動物性タンパク源が一種類のもの)はタンパク値30%、脂質15%くらいです。単一じゃないならアカナのヘリテージシリーズも良い。これも若干プラぺよりスペックが高い程度。
価格的にも2kgとかの小袋なら同じようなものですが、6kg包装以上になると断然アカナの方が安いです。プラぺはまだ良心的ですが、OEMってやっぱりやや割高なんですよ。当然ですよね。外注しているので。
ちなみにアカナ購入する場合、楽天のこちらのショップがオススメ。配送面にも気を使っているし、倉庫が温度管理されている。我が家でもここよく利用しています。
当サイトでは色々とドッグフードを紹介していますが、正直言うとよっぽど運動しないワンコを除き、だいたいアカナで良いんじゃ・・・みたいなとこあるんですよね・・・笑
もしアカナ試した事なければ試してみて下さい。
とは言えプラぺも悪くはないですよ!公式サイトには返金保証もあるし、お試し無料でもある。私もちょっと興味が出たのでお試し頼んでみましたし!
では今回はここまで。こちらの記事が参考になりましたら幸いです。
また当サイトで評価の高いフードをまとめましたので、ドッグフード選びに悩んでいる場合はこちらの記事も参考にして頂ければと。
→ドッグフードおすすめランキング表|6項目で公平な評価をしています