ドッグフード評価記事

Dr.PRO 一膳|ニチドウが販売する国産プレミアムドッグフードを評価

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※当サイトではアフィリエイト広告を利用している場合があります。

 

ドッグフードにおける広告についてこちらの記事で説明しておりますので、良かったら読んでみて下さい。

ドッグフード評価サイトにも『ステマ規制』!当サイトの広告について改めて説明しておきます!

 

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今回紹介するのは『一膳』という国産のプレミアムドッグフードとなります。このフードは日本動物薬品株式会社という熱帯魚系に強い会社があるのですが、そこの子会社である『ニチドウ』が販売しているフードですね。

この一膳はちょっと変わっていてネット上では販売しておらず『店舗販売限定』となります。

今回の記事は読者様より評価依頼があって書いています。当サイトではこのようにドッグフードに関するお悩み相談を受け付けております。何かありましたらブログのコメント欄、もしくはInstagramのDMまでメッセージ下さい!もちろん完全無料です。

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前回投稿した記事のように『OEMだから良い』ってパターンもあります。ただ国産に関しては・・・OEMのフードはあまりオススメできないケースが多いですね・・・

一膳について依頼者さんから頂いた質問に対して私はこのように返信しました。

OEMである事は間違いない。そして流行りに逆行している感があるフード

それはどういう意味なのか?解説していきます。

一膳は悪い意味ではなく『流行りのタイプじゃない』エクストルーダー製のドッグフード

当サイトの記事を読んで頂いている方ならご存知かと思いますが、ネットの広告でよく出てくる国産のプレミアムドッグフードってほとんどがOEM、つまり委託製造です。

『無添加』『ノンオイルコーティング』『小粒』『新鮮な生肉』、この辺りがよく使われる広告的な表現で、具体的には『このこごはん』『ミシュワン』『プレワン』『オブレモ』『ポンポンデリ』、、、他にもいっぱいあるのですがこれらは九州にある『アニマル・ワン』って会社で製造されています。

これが『流行りのタイプ』ですね!

ドッグフードは様々な製造方法があるが最も一般的なのはエクストルーダーという機械での製造。国内だとこれとは別に『コールドプレス製法』というのも増えてきています。それについてはこちらの記事を読んでみて下さい。

【ワンディッシュ】を例に国産・無添加ドッグフードの裏側を暴露する!

流行りのタイプのエクストルーダー製とはどんなものか?

アニマル・ワンのOEMフードの中身はアニマル・ワンが販売する『犬の雑穀ごはん』とそう変わりません。

だけど広告費が上乗せされたりと販売方法の関係で割高なフードになりがち。ちなみにアニマル・ワンってのはこんな工場です。

ミシュワンを例に見てみると、ミシュワンって定価だと3,980円/kgとかなり高額なフードなのですが、その原材料はこちら。犬の雑穀ごはん(機能性アクティブ)も同時に紹介します。

【ミシュワン】

肉類(鶏肉、馬肉、鶏レバー)、大麦、玄米、鰹節、大麦ぬか、ビール酵母、米油、卵黄粉末、まぐろ、黒米、赤米、イヌリン(水溶性食物繊維)、コラーベンペプチド、発酵調味液、玄米麹、はと麦、あわ、きび、ひえ、フラクトオリゴ糖、昆布、大根葉、ごぼう、人参、緑イ貝、乳酸菌、DHA含有精製魚油粉末、セレン酵母、キャベツ、ブロッコリー、かぼちゃ、むらさきいも、さつまいも、あかもく、わかめ、白菜、高菜、パセリ、青じそ、タウリン、L-トレオニン、ミネラル類(リン酸三カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グルコン酸亜鉛、ピロリン酸第二鉄、グルコン酸銅)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB2、ビタミンB12、パントテン酸カルシウム)

保証成分

タンパク質:21.5%、脂質:9.5%、粗繊維:1%、灰分:5.9%、水分:10%  カロリー:352kcal /100g

【犬の雑穀ごはん(機能性アクティブ)】

鶏肉、大麦、玄米、鰹節、大麦ぬか、ビール酵母、米油、卵黄粉末、黒米、赤米、イヌリン(水溶性食物繊維)、コラーゲンペプチド、発酵調味液、玄米麹、ハト麦、あわ、きび、ひえ、フラクトオリゴ糖、大根葉、昆布、ごぼう、にんじん、乳酸菌、 DHA 含有精製魚油粉末、キャベツ、ブロッコリー、かぼちゃ、紫いも、さつまいも、あかもく、わかめ、セレン酵母、白菜、高菜、パセリ、青じそ、タウリン、 L トレオニン 、ミネラル類(リン酸三カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グルコン酸亜鉛、ピロリン酸第二鉄、グルコン酸銅)、ビタミン類(ビタミン A 、ビタミン D 、ビタミン E 、ビタミン B 2 、ビタミン B 12 、パントテン酸カルシウム)、酸化防止剤(ローズマリー抽出物、ミックストコフェロール)

保証成分

タンパク質:20.6%、脂質:10.7%、粗繊維:0.8%、灰分:6.4%、水分:10%  カロリー:357kcal /100g

なんか使っている原料ほぼ一緒でしょ?今回はミシュワンを例にしましたが、このように犬の雑穀ごはんを少しアレンジしたものが国産のプレミアムドッグフードとして様々なブランド名で販売されている。中にはとんでもなく高額な価格設定のものもある。って事です。

ちなみにこの手のタイプはほぼ見た目一緒です。このような見た目になりますので、今使っているフードと似ているな・・・と感じればアニマル・OEMである可能性が高いですね。

この流行りのタイプのフードは内容は悪い・・・とまでは言いませんが、どう考えても内容に対して値段が高い。犬の雑穀ごはんの価格設定自体も高い。

かなり穀物割合が多いので炭水化物量も多い。タンパク質の内訳も動物性由来のものが少ないであろう内容ですしコスパ悪いと感じます。

ノンオイルコーティング系のエクストルーダー製なら『金虎 おさかな』がオススメですよ!

では一膳が流行りのタイプではないとはどういう事か??

では一膳が流行りのタイプではない。これがどういう事か?上記画像が一膳の実物ですが、そもそも形状は流行りのタイプと明らかに違いますね。それは良いとして、原料表示・保証成分を見てみましょう。

Dr.PRO 一膳 鶏・じゃがいも容量:500g、2kg
【原材料】

乾燥チキン粉、エンドウ豆、じゃがいも、さつまいも、ビートパルプ、タピオカでんぷん、ビール酵母、鶏脂、豚脂、ポテトプロテイン、キャノーラオイル、セルロース、チキンエキスパウダー、コラーゲン、魚油、トルラ酵母、海藻粉末、パパイヤ抽出物、β-グルカン(黒酵母由来)、パン酵母、コンドロイチン、殺菌処理乳酸菌、グルコサミン、ミネラル類(塩化ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、塩化カリウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、ヨウ素酸カルシウム)、ビタミン類(コリン、E、C、ナイアシン、パントテン酸、B2、A、B1、B6、葉酸、K、D3、B12、ビオチン)、アミノ酸類(メチオニン、トリプトファン)、酸化防止剤(ローズマリー抽出物)、香料、ラクトフェリン

【保証成分】

粗たんぱく質26.0%以上、粗脂肪13.5%以上、粗繊維5.0%以下、粗灰分9.5%以下、水分10.0%以下

エネルギー:約350kcal/100g

注目して頂きたいのは主原料の動物性原料が『乾燥チキン粉』である事。つまりはチキンミールですね。チキンミールがイメージ悪い名称なので『乾燥チキン粉』にしたのか、またはチキンミールではなく肉の部分を乾燥させた原料なのか?そこは不明ですが、重要なのは乾燥原料であるという事

ちょっとこの画像を見て下さい。

どう考えても『新鮮な生肉』の方がイメージ良いですよね?

でもこれ100%生肉が良いか?ってなると実はそうでもなく、生肉って7割ほどは水分です。つまりタンパク質含有量ってそこまで多くありません。流行りのタイプは美味しそうな鶏肉の画像を掲載していますが、じゃあ保証成分値上のタンパク質って何由来なの??

ってなると鶏肉由来のものってそう多くないんですよ。小麦など穀物、もしくは芋や豆由来のものが実は多い。新鮮な鶏肉が第一原料!!とか言っても水分多くて重いので簡単に第一原料にできます(ドッグフードの原材料表示は重い順に記載するルールがある)。

一方で乾燥原料は水分を飛ばしていますので当然ですが水分量は少ない。つまりタンパク質が濃縮されたような状態になっています。ざっくりですが生肉に比べれば3倍くらいはタンパク質含量が多い。

乾燥原料を使用すれば保証成分値上のタンパク質も高くできるし、そのタンパク質が何由来か?ってなると動物性タンパク源の割合を多くできる。植物性タンパク質と動物性タンパク質を比べた場合、消化性やアミノ酸バランスを考慮するとやはり動物性原料由来の方が良いですからね。

ただチキンミールなんかは特にネットで悪い原料のようにボロカス言われていますしイメージが悪い。また製造過程で熱加工されまくっていますのでタンパク質の変性など品質が劣化している事があるのも事実。

どっちが良いか?ってのは一概には言えないんですよ。

あとエクストルーダーって機械は生肉のような水分量の多い原料って基本的に向いていません。製造能力(時間あたりの製造量)が落ちます。粉っぽい原料の方が向いている。だから格安ペットフードって粉っぽい原料ばっか使っています。

ちょっとネット上では悪いドッグフードの代表格のように言われる『ビタワン』の使用原料を見てみましょう。

穀類(トウモロコシ、小麦ふすま、脱脂米糠、コーングルテンフィード)、肉類(チキンミール、牛肉粉、豚肉粉、チキンレバーパウダー)、豆類(脱脂大豆、おから粉末)、油脂類(動物性油脂、植物性油脂(オメガ-6脂肪酸含む))、海藻粉末(DHA源)、ビール酵母(β-グルカン源)、セレン酵母、乾燥キャベツ、オリゴ糖、カゼインホスホペプチド、ミネラル類(カルシウム、リン、ナトリウム、クロライド、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素、コバルト)、アミノ酸類(アルギニン、トレオニン、メチオニン)、ビタミン類(A、B2、B6、B12、D、E、パントテン酸、コリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物)、香料、バチルスサブチルス(活性菌)

見事に植物性原料も含めて乾燥原料ですよね。一膳って悪く言えば『格安ドッグフード』っぽく見えてしまう。

これが依頼者さんに『流行りに逆行している感があるフード』って回答した理由です。乾燥原料主体にするとどうしても格安ペットフード感が出てくるのでイメージが良くない。

ただ個人的には日本のドッグフード業界ってイメージを良くする事が先行し過ぎて本当の意味で良いドッグフードは何か?そこ抜け落ちているように感じています。

海外のガチプレミアムドッグフードって動物性の乾燥原料は低温でゆっくり乾燥させてタンパク質の変性などを防ぎ、そこでタンパク質を補強する。同時に高品質な生肉も使用・・・とかやっている訳で日本の『流行りタイプ』と『格安ペットフード』の良いとこ取り、みたいな感じなんですよ。

日本もそういう風になれば良いのですが・・・どうも広告のメッセージ性が強すぎると言いますか・・・難しい問題ですね。

一膳はどこで製造しているドッグフードなのかを考察|ヒントは魚原料

一膳は『流行りタイプのエクストルーダー製』ではない、と言いました。つまり日本に多く出回っているアニマル・ワンのOEMではない、って事ですね。

ではどこで製造されているのか?自社製造なのか??そんな訳ありません。工場持っていませんから。

これを特定するのは一膳の『魚・じゃがいも』って商品の使用原料を見ると大きなヒントがあります。使用原料及び保証成分がこちら。

Dr.PRO 一膳 魚・じゃがいも容量:500g、2kg
【原材料】

キャットフィッシュ、ポテトプロテイン、じゃがいも、ビートパルプ、さつまいも、豚脂、タピオカでんぷん、ビール酵母、鶏脂、オキアミミール、フィッシュソリュブル、セルロース、カツオ・マグロエキス、煮干エキスパウダー、キャノーラオイル、コラーゲン、魚油、海藻粉末、トルラ酵母、β-グルカン(黒酵母由来)、コンドロイチン、パン酵母、殺菌処理乳酸菌、グルコサミン、ミネラル類(リン酸一水素ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、ヨウ素酸カルシウム)、アミノ酸類(メチオニン、トレオニン)、ビタミン類(コリン、E、C、ナイアシン、パントテン酸、B2、A、B1、B6、葉酸、K、D3、B12、ビオチン)、酸化防止剤(ローズマリー抽出物)、パパイヤ抽出物、香料、ラクトフェリン

【保証成分】

粗蛋白質25.0%以上、粗脂肪13.5%以上、粗繊維5.0%以下、粗灰分10.5%以下、水分10.0%以下

エネルギー:約345kcal/100g

第一原料がキャットフィッシュってなっていますね。キャットフィッシュって『ナマズ』の事ですが、ナマズを原料に使っていて、格安ペットフードっぽい配合内容の工場って日本に一つしかない。

イースターですね。

イースターって『愛情物語』とか『柴専用』、『インナービューティーケア』など基本的に格安ペットフードを製造・販売しているメーカーですが、最近だと一部プレミアムドッグフードのジャンルに進出してきています。

ペットショップでもたまに見かける『プロステージシリーズ』なんかがそうですね。その中で『プロステージ ル・シアン』って商品の原材料及び保証成分を見てみましょう。

プロステージ ル・シアン フィッシュ容量:1.8kg、6kg
【原材料】

米糠、ナマズ魚粉、米粉、ポテトプロテイン、ビートパルプ(プレバイオティクス源)、鶏脂、タピオカ澱粉、ビール酵母、アルファルファミール、脱脂米糠、菜種・大豆油、酵母エキス、植物抽出発酵エキス、精製魚油(DHA・EPA源)、コラーゲン、アガリクス(β-グルカン源)、乾燥ローズマリー、HMBカルシウム、殺菌処理乳酸菌、パン酵母(セレン源)、月見草オイル(リノール酸、γ-リノレン酸源)、殺菌処理ビフィズス菌、ミネラル類(食塩、硫酸亜鉛、塩化カリウム、硫酸銅、ヨウ素酸カルシウム)、アミノ酸類(DL-メチオニン、L-トリプトファン)、ビタミン類(コリン、E、C、ナイアシン、パントテン酸、B2、A、B1、B6、葉酸、K、B12、ビオチン、D3)、香料(バターオイル)

【保証成分】

粗蛋白質22.0%以上、粗脂肪10.0%以上、粗繊維3.5%以下、粗灰分10.5%以下、水分10.0%以下

エネルギー:335kcal/100g

ナマズを原料にしているのもそうですが、『殺菌処理乳酸菌』とか特徴ある原材料表示も一緒だし、全体的に原料似ている、ってのが感じられるかと思います。

あと『精製魚油』の使用ですね。流行り系のフードは魚油って絶対に使っていません。

魚油使おうとすると基本的にオイルコーティングになります。魚油に含まれるDHA・EPAは熱に弱い。エクストルーダーは製造工程で高温・高圧になるので最初から混ぜるよりも後で添加した方が良い。

でもオールコーティングは悪!!が流行りでしょ?

オイルコーティングって100%悪ではありません。犬にとってオメガ3、その中でもDHA・EPAは非常に大事です。なぜ世界的に評価されている海外産プレミアムドッグフードが大体サーモンオイル使っているか??

意味があるからやっているんですよ。

オメガ3についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

犬に重要な『オメガ3脂肪酸』|亜麻仁ではなく魚系を推奨する理由

オイルコーテイング!オイルコーティング!と広告で連呼しているの日本くらいですよ。

この『プロステージ ル・シアン フィッシュ』ってフードは1,500円/kgくらいのフードでちょっと高め、くらいのイメージなんですが米糠が第一原料であったり、脱脂米糠という乾燥原料使っていたりとややコストを下げようという意図が見える配合設計になっています。

つまり、一膳ってフードはどういうフードなのか?

格安ペットフードを作る会社が作ったプレミアムドッグフード!

こんな感じですね。プロステージよりは間違いなく配合設計レベル高いです。

個人的には非常に好き。ただし一膳って高い。今回記事書くにあたり『一膳 魚・じゃがいも』の500g購入してみたのですが、税込2,420円/500gでした。つまり4,840円/kg・・・

ただ依頼者さんによると2kgで5,500円だったとの事。それだと2,750円/kgですが、ドッグフードって容量大きくなれば単価は安くなりますが、そこまで変わるかな??と。

ネットで販売していないので相場がよく分からないのですが、kg2,000円代なら検討する価値あると感じます。

でもどうしてもこの手のフードは・・・だったら海外産で良いのでは?ってのが付きまとう・・・悩ましいところですね・・・笑

余談ですが、イースターのOEMって独自性が強いのが特徴と感じます。流行り系は中身一緒か多少アレンジしただけのフードなのですぐに分かりますが、怪しいペットショップでたまに見つける謎のフードはイースターのOEMであることが多い。

一例を紹介しましょう。

誰も知らないと思いますが、近畿圏を中心としたペットショプ約30軒が共同出資して設立した会社で株式会社PBJという会社があるのですが、そこが販売しているプロブリーダーズジャパンってフード。

株式会社PBJホームページ

1ペットショプではオリジナル商品を作るにはロットに限界あるので共同出資して会社を設立、それでオリジナル商品を開発、つまりOEMでオリジナル商品を委託製造。同商圏エリア内には競合店を設置しない、同商圏エリアでの後発出店がある場合には、現存する専門店の了解が必要、と癖強いフードなんですが・・・

そこのPBJスキン&コートってフードの原材料がこちら

サーモンミール、ナマズミール、オートミール、丸麦、亜麻仁、じゃがいも、さつまいも、キャノーラオイル、トマト繊維、天然香料、マグロミール、サーモンオイル、オリーブオイル、トルラ酵母、タウリン、クランベリー、チコリー根、パパイヤ抽出物、ラクトフェリン、ベジタブルオイル、レシチン、クエン酸、ビタミン類 (塩化コリン、ビタミンE、ビタミンA、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、ビタミンB2、ビタミンB12、ビタミンB1硝酸塩、ビタミンB6、ビオチン、葉酸、ビタミンD3、耐熱性ビタミンC)、ミネラル類 (塩化カリウム、酸化亜鉛、亜鉛蛋白化合物、硫酸第一鉄、酸化マンガン、硫酸銅、亜セレン酸ナトリウム、銅蛋白化合物、マンガン蛋白化合物、ヨウ素酸カルシウム、炭酸コバルト)、酸化防止剤 (ローズマリー抽出物)

イースターっぽいでしょ!これ7.2kgで1,500円/kgくらいで中々良いフードなんですよ。あまりにもマイナーすぎるのでオススメしませんが、というか購入経路が限られ過ぎるのでオススメしようがないですが、関西圏の方は機会があれば試してみて下さい。

一膳の使用原料および保証成分を評価

では前置きが長くなり過ぎましたが、一膳の使用原料・保証成分を見ていきましょう。

一膳には『鶏』『魚』『豚』の3種類がありますが、鶏、魚に関しては既に紹介しましたので『豚』を中心に見ていきます。

Dr.PRO 一膳 魚・じゃがいも容量:500g、2kg
【原材料】

乾燥ポーク粉、キャットフィッシュ、エンドウ豆、じゃがいも、さつまいも、ビートパルプ、タピオカでんぷん、ビール酵母、豚脂、鶏脂、ポテトプロテイン、セルロース、ポークエキスパウダー、キャノーラオイル、コラーゲン、トルラ酵母、魚油、海藻粉末、β-グルカン(黒酵母由来)、コンドロイチン、パン酵母、パパイヤ抽出物、殺菌処理乳酸菌、グルコサミン、ビタミン類(コリン、E、C、ナイアシン、パントテン酸、B2、A、B1、B6、葉酸、K、D3、B12、ビオチン)、ミネラル類(第二リン酸カルシウム、リン酸一水素ナトリウム、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム、塩化カリウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、ヨウ素酸カルシウム)、アミノ酸類(トレオニン、メチオニン、トリプトファン)、酸化防止剤(ローズマリー抽出物)、香料、ラクトフェリン

【保証成分

粗蛋白質26.0%以上、粗脂肪13.5%以上、粗繊維5.0%以下、粗灰分9.5%以下、水分10.0%以下

エネルギー:約350kcal/100g

タンパク質源について

まずタンパク質ですが、ドッグフードは使用原料の重い順に原料を記載するルールがあり、一番最初に記載されているものを第一原料と呼びます。

この『一膳 豚・じゃがいも』では乾燥ポーク粉が第一原料となります。これは乾燥させてタンパク質を濃縮したものなのでタンパク質含量が高い。続くキャットフィッシュは水分量が高い生肉ですので、それより重いって事は、かなり多くの乾燥ポーク粉を使用している事がわかります。

もちろんエンドウ豆、じゃがいも、さつまいもなどからもタンパク質供給はありますが、ほとんどが豚由来、そしてキャットフィッシュ由来のものも若干含まれる。このような設計ですね。

悪くないと感じます。

ちなみに『一膳 魚・じゃがいも』の場合、第一原料はキャットフィッシュなのですが、次にポテトプロテインがきています。ポテトプロテインというのはじゃがいもに含まれるタンパク質を濃縮したもの。

つまり生のナマズからだとそこまで多くのタンパク質は確保できないので、ポテトプロテインを使用。ただ動物性タンパク質の割合を上げるためオキアミミールも使用。

どちらも悪くはないと感じますね!こういうタイプの国産プレミアムドッグフードは珍しいので私は好きです。

脂質源について

次に脂質源について。流行りタイプの国産プレミアムドッグフードの大きな弱点はここと考えており、オメガ3脂肪酸源があまりよろしくない。

ほとんどのものは亜麻仁を使用しているのですが、亜麻仁に含まれるオメガ3脂肪酸はαリノレン酸となり犬が利用しにくいもの。犬が利用しやすいEPA・DHAが豊富に含まれる魚系オイルと比べると亜麻仁は間違いなく劣ります。

ースター系のフードは魚油が使えますのでここが大きな強みと言えます。(既に解説した通り、オイルコーティングのイメージは悪いが・・・)

脂質源については流行りタイプのものより良い、当サイトはそう評価します。

その他原料及び一膳の総評

その他としてはセルロースは腸内善玉菌の餌となるプレバイオティクス、殺菌処理乳酸菌は善玉菌そのものを取り込むプロバイオティクス、効果があるか科学的には証明されていないが間接サポートの効果がある(かもしれない)コンドロイチン、このように最近のトレンドを取り入れていますし、全体的な仕上がりとしては悪くない。

細かい事を言うとタンパク質調整にポテトプロテインを使用していますが、これ動物性の乾燥原料にできなかったのかな?ナマズミールにしたらもっと良くなるが・・・とは感じます。

まあ原価の関係もあるので仕方ない部分もあるが・・・

あと課題としては原料自体の品質がどうなのか見えてこない事ですね。やはり乾燥〇〇粉ってのはイメージが良くないので産地記載やホームページ上で乾燥工程がどんなものか?そういう説明が欲しいところ。どうしてもパッと見が格安ドッグフードっぽく見えてしまいますので。

一膳についての総評ですが、悪くはない。国産でこの配合設計ってのはある意味独自性も高く魅力はある。ただしこの手の配合設計なら海外製ならもっと安くてグレードの高いものはいくらでもある。

『国産』にどれだけ価値を感じるか飼い主産の価値観が出てくる。

このような感じかと!

一膳のようなフードは地味|でもこのタイプはもっと評価されて欲しい

さて今回はニチドウが販売する一膳を紹介しました。

わたし飼料メーカー出身でその知識を活かしてドッグフードブログ書いている、って言っていますがもう少し詳しく言うと専門が魚で、養魚用飼料って製造する機械がエクストルーダーなんですよ。つまりドッグフードと一緒。

配合設計もしていましたし、製造現場も見ている。だからドライフードがイメージしやすい、って感じなのですが・・・

その経験から言うと単純な製造技術ならペットフード系より飼料系の方が圧倒的に上です。

ドッグフードには正解がありません。飼育環境も違うしワンコの性格、飼い主の価値観・・・など様々な要因がある。でも飼料は正解があります。

同一環境で飼育されるのでA社の飼料とB社の飼料、どっちが生存率高くてより成長しているのか?数字で出ちゃうんですよ。だから非常にシビアな世界。

飼料とペットフードって考え方が異なり、飼料は完全に数字の世界です。一方でペットフードは飼い主へのアピール要素があるのであまり意味のない原料でもイメージがよければ配合する。実際は良いものだけどイメージが悪ければしない。こういうのあります。

ドライフードの理想系って飼料の考えとペットフードの考え、どちらも取り入れた形と思っているのですが・・・イースターはそれに近い。

だってイースターって元々は鮎(アユ)の配合飼料作っていた会社ですからね!

ただ現状はプレミアムドッグフードの領域は完全に流行りタイプのフードが強い。また一膳は確かに面白いフードではあります。じゃあオススメできるか?ってなると・・・海外製で良くね?感がやっぱり出てしまう。

今後プレミアムドッグフードのジャンルでも頑張って欲しい。個人的には応援しています。

一膳というかイースターの話みたいになってしまいましたが、今回はここまで。このように当サイトではドッグフードのお悩み相談、評価依頼などやっていますので何かありましたらお気軽にメッセージ下さい。

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また当サイトがオススメするフードをまとめましたので、ドッグフード選びに迷ったらこちらも参考にして頂ければ

ドッグフードおすすめランキング表|6項目で公平な評価をしています

当サイトでは主にドライフードに関する記事を書いていますが、こちら1記事だけオヤツに関しての記事書きました。

アレルギーを除き全てのワンコにオススメ。特に肉系のオヤツ を与えている方はぜひ魚系も取り入れてやって下さい!

金虎はおさかなドッグフードだけじゃない!オヤツもオススメな理由

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