今回紹介するのはアマノバというスペイン産のドッグフード。
こちら2025年東京インターペットで気になり購入、色々と調べてみたフードとなります。なぜこのフードが気になったのか??
それは『ミール不使用』タイプのフードとして今まで強くオススメできるフードってあまりなかった。
今のプレミアムドッグフードって第一原料を生肉に。そして乾燥原料(ミール)でタンパク質を補強。ってのが主流なタンパク質の設計。生肉は水分含量が非常に高く、それのみではタンパク質を確保しにくい。
だから事前に乾燥させた原料、つまりタンパク質を濃縮した状態のミールを使用する、って事。
ですがやっぱりミールには品質面で心配・・・って方が多いのも事実ではある。
個人的にはミールって確かに品質に差はかなりあります。ただミールを使わないって事は動物性タンパク質が少なくなって、結果的に炭水化物の割合が高くなるので、品質の良いミールであれば問題ない、むしろタンパク質を確保するのに有用な原料、そう考えています。
ただ高タンパクなフードを求めない場合であればミール不使用の生肉のみでも良い訳で・・・
国産のプレミアムドッグフードはミールってイメージ悪いので使われていない事多いのですが、ただ炭水化物がかなり多いし、タンパク質もそれ植物性タンパク質の割合がかなり多くないか?
みたいな設計でオススメしにくい。
では海外製だと『Nowフレッシュ』ってフードが同じくミール不使用コンセプトですが、良いフードだと思うもののOEMだしちょっと価格的に割高な気がする。公開している情報量もそこまで多くはない。
で、アマノバですね。
これ自社工場製で海外のHPには動物性原料、つまり生肉の配合割合も記載されている。
なので気になり買ってみてブログで紹介してみようかと!
アマノバ・ドッグフードの販売店である『ハヤブサ』について

アマノバを輸入・販売しているのは『株式会社ハヤブサ』となりますが、フードというよりもリードやハーネス、アパレル系の方がイメージが強い。
ちなみに上記画像は2025年インターペット東京で撮影したもので、ハヤブサさんのブースでリュック買いました。リュックってあると便利なんですよ。犬OKの観光地でも地面に足を付けるのはNG、って事があってその場合はカートもしくは抱っこかスリングってなるのですが・・・
道が悪い場合だとカートは使えない。かと言って長時間のスリングは疲れるし、特に中型犬以上になってくると肩が壊れそうになる・・・
そんな訳で我が家は何かあった時のため車に常に犬用リュックを積んでいます!
ハヤブサさんの取り扱っているリュック持っていましたが、微妙にサイズが小さくて新調しました!リュックは1個あるとマジで便利ですよ!
と、話が脱線しましたが、アパレル系なイメージのあるハヤブサさん。フードだと【GLENCO(グレンコ)】なんかを取り扱っていたのですが、グレンコは良いフードだと思います。ただこれはよく出回っている海外製OEMのフードでもあって、価格・商品ランナップ数などを考慮すればもっとオススメできるものもある。
どうでも良い話ですが、私は趣味が釣りなのでハヤブサって釣り針とかそのイメージの方が強いです・・・笑
で、新商品として販売する『アマノバ』、これは自社工場だしコンセプトもしっかりしている。
良いじゃないか!?って感じすね。
アマノバ・ドッグフードの使用原料・保証成分について

ではアマノバの内容について。
アマノバにはいくつかの商品ラインナップがありますが、今回は小粒タイプ。イベリコ豚が主原料のものを見ていきます。
アマノバ 成犬用 小粒
【原材料】
新鮮なイベリコ豚、乾燥ジャガイモ 、グリーンピース、チキンオイル(天然トコフェロールで保護)、リンゴ繊維、豚レバー加水分解物、ミネラル、酵母、亜麻仁(Ω3脂肪酸の天然源)、魚油(天然トコフェロールで保護)、タピオカ、サツマイモ 、グルコサミン、乾燥ブロッコリー、乾燥ケール、クランベリー、スピルリナ、昆布、南極オキアミ、乾燥カボチャ、白ニンジン、ショウガ、チコリ(FOS源)、コンドロイチン、加水分解酵母細胞壁(MOSの原料)、ローズマリー、ユッカジジゲラ、乾燥オレンジ
【保証成分】
タンパク質:27%、脂質:18.5%、粗繊維2.5%、粗灰分7.25%、水分8%
オメガ3脂肪酸:0.50%、オメガ6脂肪酸2.65%
カルシウム:1.3% / リン:0.9%
397kcal /100g
↓こちらスペイン表記です。こっちの方が情報量多いので貼っておきます。

タンパク質について
まずはタンパク質について。
冒頭にも言いましたが、動物性原料を生肉のみにすると生肉は7割くらいが水分ですので、実質のタンパク質としてはそう多くない。つまりタンパク質量は確保しにくいです。
フリーズドライやエアドライは別ですが、いわゆるカリカリ系(エクストルーダーやコールドプレス、オーブンベイクなど)は『つなぎ』として炭水化物源は必須。なので穀物、グレインフリーなら芋とか豆を使うのですが・・・
生肉に含まれる水分は製造工程でかなり蒸発してしまいますし、元々含まれる水分量の差によって炭水化物源の割合が高くなってしまう。(生肉より植物性原料の方が水分値低いので)
かと言って生肉ってカリカリ系の製造工程だと配合量を増やせば増やすほど粒に成形するのが難しくなるので、そう多くは配合できない。
結果、炭水化物が多く低タンパクなフードになりがち。また芋や豆などに含まれるタンパク質の割合も多い。
これが生肉オンリーのカリカリタイプの弱点です。
ではアマノバを見ると、第一原料はイベリコ豚の生ですね。スペインのサイトにはその配合割合まで記載されており、なんと68%。
これはかなり高い数値で生肉を68%も使って粒作れるのは高い技術であると判断できます。ちなみに国産だと良くて50%くらいまでですね。
で、さらに赤線を引いた部分、『製品を100kg作るのに新鮮なイベリコ豚を140kg使用しています』の部分。これは生肉に含まれる水分が蒸発するので軽くなる。つまり生肉を増やせば増やすほど歩留まりが悪くなりますよー!って意味ですが・・・
ここで考えてみましょう。
つまり製品を100g製造するのに必要なイベリコ豚は140g必要って事。するとイベリコ豚は11.4g /100gのタンパク質含有量ですのでざっくり計算になりますが、140g中のタンパク質は11.4×1.4=15.96g
豚レバー加水分解物や南極オキアミも配合されているとは言え記載されている位置からそこまで配合割合は高くないので・・・
多くても動物性タンパク質は17%程度。
保証成分値は27%ですので17/27×100=約63%が保証成分値上のタンパク質に占める動物性タンパク質の割合
こう見ると動物性タンパク質の割合・・・少なくない??
って感じませんか?
いや、生肉オンリータイプならかなり多いです。
豚生肉の水分量って70%くらい。一方で乾燥ジャガイモは7-8%くらいが水分量なのでこういう現象が起こってしまう、って事ですね。
ちなみにですが、乾燥原料(ミール)を使用すれば保証成分値上の90%以上を動物性原料にする事も可能です。一例としてファルミナN&Dの記事を紹介しておきます。
→ファルミナのN&Dドッグフード|品質良く商品ラインナップも豊富なのでオススメ!
脂質について
次に脂質について。
ここは問題ないですね。犬が体内で合成できないので食べ物から摂取しなければならない必須脂肪酸はオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸となります。
オメガ6供給源はチキンオイル、オメガ3脂肪酸は亜麻仁がありますが、亜麻仁に含まれるオメガ3脂肪酸はαリノレン酸となり犬が利用しにくいもの。なので犬が利用しやすいEPA・DHAが豊富に含まれる魚油を使う。
配合量は多くないですが南極オキアミにもEPA・DHAは含まれますし、脂質については非常に良い内容と判断して良いと思います。
その他原料とアマノバの総評
生肉オンリーのカリカリ系としてタンパク質構成は非常に優秀。脂肪酸バランスも良い。
その他の要素として、非常に栄養価が高くスーパーフードとして有名なスピルリナの配合。ここ最近だと腸内環境を整えるためプレバイオティクスがよく言われますが、FOS(フラクトオリゴ糖)、MOS(マンナンオリゴ糖)も入っている。
スペイン表記のものとなるが微量な原料についても配合量が記載されており透明性も高い。
総評として生肉オンリータイプのフードなら当サイトでも十分オススメできる内容かな、と感じます!
アマノバの価格について

ではこのアマノバがどれくらいの価格帯なのか・・・って話なのですが、このブログを書いている時点では不明なんですよね・・・笑
インターペットでは購入できたのですが、このブログを書いている時点ではハヤブサさんの公式ページにも無いし、いつから販売開始になるのかも分からない。
『イベリコ豚 成犬用 小粒』これの800gは2,070円(税込)で購入しました。
つまり2,588円/kgなのですが、800gって小袋だしもう大袋だともっと単価は安くなりそう。ただインターペットってほとんどの場合、多少割引しているので定価がどうなるかは何とも・・・
なので正式に販売開始となればまた追記するようにしますね!
アマノバ・ドッグフードを購入してみましたので粒の形状を画像と動画で紹介

ではアマノバの粒の形状を紹介しておきます。
アマノバってパッケージが犬の顔で思わずパケ買いしてしまいそうなんですが(うちはイタグレがいるのでイタグレの顔の買いそうになった・・・笑)、一番需要が高そうな小粒タイプのものを用意しました。
サイズはこちら

三角形で10mm前後、幅は5mm前後ですね!
動画でも紹介しておきます。
あと粒の形状とは関係ないですが、袋が良いですね。
最近このタイプのマジックテープみたいなやつ。増えてきましたが、これ使いやすいですね!

新鮮な生肉『のみ』使用!というのはデメリットもある!カリカリ系ならアマノバくらいが限界な気がする

今回はスペイン産のアマノバというフードを紹介してみました。
確かにね、生肉ってイメージ良いです。ミールは少なくても1回は既に熱加工されている訳で、ドッグフードとして加工する際にまた熱加工される。品質という面では生肉が良いに決まっていますが、カリカリ系は炭水化物源が必須。
水分量の関係で生肉オンリーだと動物性タンパク質が高く低炭水化物なフードってのは作りにくい。このアマノバくらいが限界なんじゃないかな、と感じます。
そもそもエクストルーダーって機械は生の原料を加工するの向いていませんからね・・・
※ドッグフードって製法によって使用する原材料の制限とかあって、原材料構成・成分値が違ってきます。ここの違いを把握していないと混乱しますので、よく分からないって方はぜひこの動画を視聴してみて下さい↓
生肉を主原料とするものを求めるのであればエアドライやフリーズドライ製法のものを検討した方が良い気もします。(価格の問題はありますが)
さて、ここで考えて欲しいのが『国産のプレミアムドッグフード』です。
ここ最近の傾向を見ているとイメージ重視で『新鮮な生肉のみ使用!』みたいな表現が多いですが、それって全体の何%?って話ですし、50%くらいは使っているフードってありますけど、アマノバの68%であってもまあまあ植物性タンパク質が多くなっちゃう訳ですよ。
そう多くない生肉を使用。すると低タンパクなフード、もしくは動物性の乾燥原料はイメージが悪いので植物性の乾燥原料でタンパク質を補強。
国産は低脂質なものが多い、そうなると・・・タンパク質構成は微妙。めっちゃ炭水化物が多いフードが出来上がる。
もちろん低タンパクで低脂質なフードを求めていて、それら理解した上で選んでいるなら良いですが・・・ちょっとこうイメージ重視だけになって本質を見失ってないかな?とも感じます。
アマノバ・・・ミール不使用タイプのフードなら検討する価値あると感じますよ!
では今回はこの辺で。フード選びに迷ったらこちらに当サイトで評価が高いものをまとめていますので、良かったら参考にしてみて下さい。
